既視感を感じる女子高校生(2)
本能的に見抜いていたのだろうか。こういったときに女性は感覚がナイフのように鋭利になる。
「親とか…先生には相談してみたか?」
そしてこういった状況でも気の利いたことを言えないのが探偵であったりする。
「親は仕事で忙しくて話す機会がありません。先生には言いましたが、考えすぎだ、そんなはずはない。と向き合ってくれませんでした。」
探偵はありふれた言葉をかけたことを後悔した。
そもそも探偵は人間という存在をあまり信頼していない。普段は友好的な面を被って笑っているが、いざ人が切羽詰まってしまった時に周りを見てみると手を差し伸べてくれる人間は一握り。ほんの一握りしかいない。学校の先生などは友好的という仮面を被った人間が大半だ。
かくいう自分もそんなことを言える立場ではないのだろうが。
「では…逃げてみてはどうだろう?逃げるのは臆病者だとか言うが実際はそうでもないぞ。」
「逃げる…とはちょっと違うかもしれませんけど、今までいじめを避けて通ろうとしたり、無視もしてみました。でもダメで…。」
少し意外な返答であった。彼女は彼女なりに打開しようとしていた。答えに行き詰まった時、隣で口を開く者がいた。
「そっか…その気持ち、少しわかるよ。私もそういうこと、あったから。」
正直なところ、探偵は答えに行き詰まっていた。自分自身いじめとは縁がなかったというのもあってかあまり具体的な解決法が見出せずにいた。
そんな中、いじめを受けて、更には自殺をしよう、とまで及んだ人間が隣から会話を切り出したのだった。
「いろいろあるけど、まずはご両親と話そっか。私も一緒に話してあげるから、さ?」
まずいことになった。




