第42話:勇者と神
「アイツラと知り合いだったのか?」
「ああ。俺の大切な仲間達だ。」
俺は勇者に問いかかると、勇者はあっさりとそう答える。
「大切というなら何故あんな世界に置いてきた。」
「あそこでレベルや実力を挙げ、俺と戦ってもらう為だ。」
「何を言っている、大切な仲間なんだろう。」
「大切だから・・・大事だからこそ強くなって欲しい。
お前には分かるまい。強くなりすぎた俺の気持ちが。」
「俺はその後、魔王と一対一で剣を交えた時、俺のレベルは50。
俺は魔王に向かって全力の一撃を放つと、魔王を瞬殺してしまったのだ。
俺は自分が死ぬかもしれないギリギリの戦いを行えるものだと希望を胸に描いていた。
そのキャンパスが一瞬で砕けてしまった。」
「魔王を瞬殺・・・。チートすぎだな。」
「ああ、俺にこんな才能を渡した奴を恨んださ。俺はただギリギリの勝負がしたかっただけなのにな。」
「その後、その世界を統治していた女神に気に入られてな・・・。神に昇格というわけさ。
俺は女神が統治していた世界一つを統治する事を約束し、その見返りとして世界を構築して自分の好きな世界を作ってもいいと言ってきた。
俺は、自分を高められる世界を構築し、レベル100になった強者と戦ってきたわけだ。今まで100になったもので俺を禄に満足させたものはいなかった・・・。
俺は前の仲間達を人間に変革させ、そしてあの世界で実力を上げていくのを楽しみに待っていた。
そんな時、お前という存在が目に入る。
オルグを倒し、シズカの攻撃を避け、アズサに気に入られ、アルフィに勝ち続け、・・・あの魔法使いも倒したお前を・・・。」
「勝手だな、お前は。」
「ああ、そうだろうな。俺の望んだ世界だからな。」
「あの世界では糞みたいに卑怯な手を使うものもいたぞ、それもお前が望んだことか?」
「生きていく為の手段だと思えば、特に気にしていないな。」
「そうか・・・。お前を殺し、あの世界を壊させてもらう!!!捕らえられた人たちを解放する。」
「ならば、かかってこい。」
勇者は、ソウルイーターを俺の足元の地面に突き刺さるように投げつけた後、大剣を構える。
俺はソウルイーターを地面から抜き去り、左手でソウルイーター、右手で魔法剣を構える。
「先にお前が言っていた魔法使いが来たと思うが。」
「ああ、リュウガだな。・・・まあよく頑張った方じゃないか?俺の人差し指に火傷を負わせたしな。」
「どこまでも規格外だな、お前。」
「そういうなよ、お前に期待してるんだから。」
俺は、魔法剣を雷の剣に変え、勇者に向かって全力で突攻する。
そして、左手のソウルイーターを突くように、勇者の胴体に狙いを定める。
勇者はその突きを半身によって避け、カウンターのように俺の左頬に回し蹴りを食らわせる。
俺は自分をサイコキネシスで操り、飛ばされるのを防ぎ、右手に持っていた雷の剣を勇者に投げつける。
勇者に攻撃が当たるように思えたが、その瞬間に勇者は消える。
そして、俺の後ろから声が聞こえる。
「遅いよ。」
「なぁ!?」
いつの間にか俺の後ろに回っており、勇者が大剣を上段に構えていた。
勇者は俺に向かって大剣を上段斬りをしてくるが、俺はサイコキネシスで避ける。
「あれを避けるか。よく訓練されているみたいだね。」
「ハアハア。」
「じゃあこれはどうかなぁ~。」
勇者が俺を取り囲むかのように高速移動を繰り返し、さまざまな場所で分身が出来上がる。




