第3話:防具
僕はまた教会で目が覚める。
「・・・・・・・・この世界でどうしたらいいんだ、俺は。」
周りを見渡したが、辺りに人はいないみたいだ。
確か一時間は無敵だとかいってたな・・・・今の内に出るか。
俺は勢いよく、教会の外に出た。
瞬間、頭に何か飛んできたが擦り抜けて、反対側の木に何かが当たった。
その時、アレフが目の前で殺られた光景を思い出した。
スナイパーか。どこにでもいるんだな。
俺はそのまま、スナイパーを見ないように全力で走る。
・・・・どうやら、ここは初めに降りたビルの廃墟みたいな場所ではなさそうだ。
ちゃんとしたファンタジー系の町に見える。
でも、人はいない。動物もいない。建物などや木などがあるだけだ。
そのまま走り続けていたら、スナイパーの2発目が飛んできたが同じように擦り抜ける。
「早くここから立ち去らないと・・・。」
とその時、ドッカーンと爆音がスナイパーが打ってきた方向から聞こえた。
・・・・・どうせ、スナイパーが他の奴に見つかったんでないかと思う。
いい気味だ。あんなに撃ったらここにいますって言ってるもんだしな。
そのまま走り続け、運よく人に会わずに馬小屋らしき建物に隠れることができた。
「ハアハアハア、さ、さあ、どうしよぉ・・・。」
俺は疲れた体を壁にもたれかけさせ、ステータスと念じてみる。
空 大地
レベル:1 専用武器:魔法剣 職業:超能力者
特殊能力:サイコキネシス
と頭の中に移る。
HPやMPや他の能力は見れないのかと念じてみるが、出てくるステータスはこれだけだった。
仕方がない・・・、サイコキネシスってのをどんなものか確認するか。
俺は、サイコキネシスっと心の中で呟き、左手を前に出してみる。
手に何か集まる気がするが、目には見えない。
そして、近くにあった手のひらサイズの石が浮かび上がった。
「これが、サイコキネシスか・・・。」
その後、サイコキネシスを解き、魔法剣と唱えてみる。
すると、自分の右手に魔法剣らしきものが現れる。
1mくらいの両刃の大剣であった。さらにその刃にはうっすらと火らしきものが見える。
「これが、魔法剣・・・中々お、重いな・・・。」
俺はこの馬小屋に数時間こもり、魔法剣の素振りとサイコキネシスを練習し、
「ハアハアハアハア・・・MPがないわけなじゃなく、見えないだけか。」
サイコキネシスと心で呟いても、何も反応しなくなった。
MPがあるってことはHPも見えないだけであるのかもしれないなぁ~。
まあ攻撃を受けた場所によっては、即死級のダメージで死にいたるのはあるかもしれんが。
・・・・俺は2度死んで、どちらも即死級のダメージで死んでいたことを思い出す。
心臓に脳みそ貫通・・・まあ即死だろうなぁ・・・。
この世界に来て思ったのだが、お腹がすくことはないみたいだ。
今も特にお腹が空いた感じはない。
動物がいないということは、そういったことを行わなくてもいいように設定してあるんだろ・・・。
誰がって? そんなのは俺が知りたい。
「ここでずぅっといても強くなるわけじゃないし・・・狩られるだけのカモになりたくない。」
俺はそう思い、馬小屋の扉を開け、すぐに身を隠す。
銃を持ってる奴もいることだし、気を張っていかないと二の舞になりそうだ。
そして、周りを確認しながら、少しずつ進んでいく。
その時、目の前に防具屋を発見する。
誰もいないことを祈りながら、防具屋に突入する。
「だ、誰もいないな・・。」
「こんにちは!お客さん!!」
「ぬおっ!」
俺は声をかけられビックリして後ろを振り返ると、半透明の人間がいた。
そ、そうか・・・NPCというやつか。
「防具がほしいのだが・・。」
「好きにとっていてください!!いくらでも増産できますので、あっ、御代はいりません!」
「そうですか・・。」
俺は防具を物色していく。本当に色々あるなぁ・・・
くさりかたびらに全身鎧に軽装鎧に・・・それも革やら鉄やら何か見たことない素材のものまで・・・
物凄く迷ってしまうな・・・。
おっ、これは防弾チョッキじゃないのか。銃使う奴、多いし・・・これは貴重になりそうだ。
と色々身ながら、俺は下のような防具を装備した。
頭:革の帽子、鉄の額当
胴:革の服、防弾チョッキ、鉄の軽装鎧、マント
腰:革のパンツ、鉄の腰当
手:革の小手、鉄の小手
足:革の靴、鉄の靴当
鉄だけで出来たものを装備したかったが、重すぎて今の自分では装備できないことがわかり、
鉄当てで少しでも防御力をあげようと試みた。学生服よりはましだろ。
そろそろ防具屋を出ようとした時、人が入ってきた。
「あ~あ、あの魔法使いのせいで防具がふっとんでしまったぜ。」
180cmくらいありそうな体格がいい赤髪の男が防具屋に入ってきた。
俺は気配を消し、サイコキネシスで近くにあった鉄棘の小手を浮かし、男にぶつけるように飛ばした。
男はそれに気づかず、背中に打撃をうけることになる。
「な、なんだぁ・・・防具が飛んできただとぉぉぉぉぉぉ!ど、どこだ!」
俺は魔法剣を出し、
「俺はここだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
魔法剣を全力で縦に振ったが、男も腰にあった剣で、受け止める。
「くぅぅぅぅぅぅぅぅ!!」
「こ、このガキがあぁぁぁぁぁぁぁぁ!いきがるなぁぁぁぁぁ」
お、おしかえされるぅぅぅぅ・・・。い、いや、ここでやらなければ俺に勝機はない!!
俺はありったけの力をこめて、男に体重をかけていく。
その時だった。
俺は、男に腹を思いっきり蹴られ、後ろに飛ばされ、防具に背中を強打する。
「うぅぅ、うそだろぉ・・。」
「これでとどめだぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
男は持っていた剣を捨て、専用武器であろうか槍を取り出し、そのまま俺に向かって投げてきた。
よ、よけないとぉ・・・くぅ、体がうごかなぁ・・・ドシュ
体を少し傾けることができ、急所をさけることができたが、物凄い激痛が走る。
「ほう~、あの状態であれを避けたか・・・。まだまだ動きは素人っぽかったが中々やるな。」
男はゆっくりとこちらに向かってくる。
サイコキネシスはまだ使えそうにない。。。さっきので自然回復したMPを使い切ったのだろう。
俺は、痛みにこらえながら、魔法剣を男に投げつけようと構えた時、
男は俺に向け、左手を伸ばし、
「おちろぉぉぉ!重力プレスッ!!」
俺は男が操った重力で潰され、5秒後、光の粒子となった。




