第27話:オーガスト第二陣
「あれが・・・オーガストか。」
俺はベットの上で今回の戦いを振り返る。
MPの消費量的には3割程度か・・・感覚でしか分からないのが怖いとこだ。
俺は手の開いたり閉じたりを繰り返す。
食堂で飯を食べながら戦ったらどうだろうか。効率的か?
・・・いや、敵に町の中央まで占領されてしまいそうだ。そうなれば、無差別攻撃が使えなくなるな。
ならば、やはり町の外で殲滅する方が俺的には合ってるな。
コンコン
俺の部屋のドアがノックされた。
深夜になる時間帯だというのに誰だ。
「誰だ。」
「あ、私。」
「私じゃわからん。そういう奴はこの町には大勢いるんでな。」
「コロン・・。」
「・・・・・何しに来たか、わからんがもう寝た方がいいぞ。」
「ちょ、ちょっとだけでいいから入れてくれない?」
「・・・好きにしろ。」
俺がそういうと、俺の部屋のドアが開き、コロンが申し訳なさそうに入ってくる。シスターの服は着ておらず、全身が薄く透けてるような服を着ていた。夜這いにでもきたのか・・・。
「何しに来た。」
「い、・・・・顔を見に来た。悪いか。」
「夜這いにきたのかと思ったぞ。」
「だ、誰が君なんかにぃ! ・・・・ちょ、ちょっと顔を見て話ができたら、いい、いいなっと・・」
「鉄拳にも可愛らしいとこあるじゃないか。」
俺はコロンの態度を見ながら軽く笑いかける。
「わ、私だって今度の戦い・・・。」
コロンは肩を震わせながら、戦うといっているが・・・顔は青ざめていた。
武者震いという奴ではなさそうだ。
俺はコロンに近づき、肩に手を置いて、
「お前は食堂から出るな。・・・・この町の大将だろう。戦わなくてもいい、お前は十分今まで戦ってきた。後は俺達に任せろ。お前を護ってみせる。」
「・・・・・。」
コロンは俺に抱きつき、静かに右耳を俺の胸につけ、俺の心臓の音を聞いているようだ。
「落ち着くね・・・、ねえ・・・。」
「あちゃあ~、出遅れた。」
レアンが俺の部屋の窓から入ってくる・・・。何故窓から入ってくる・・・お前は泥棒か?忍者か?
その時、レアンの目が普段の笑顔から真顔になる。
「敵がきた。もう町のそばにいる。」
「なに!・・・こんな時間に?」
「こんな時間だからこそ。」
「アルフィは?」
「酒飲んで寝てる。」
「・・・・・・・・・・・・起こせるか?」
「ちょっとムリ。」
「仕方ない。」
俺は透視を使い、建物の壁を擦り抜けて、町の外を見ようとするが、コロンを見てしまう。
透けそうな服が・・・・・すまん、コロン。
俺は鼻を抑えつつ、視線を移し、壁から外の様子を伺う。
そこには黒い物体・・・いや集団だろう・・・・が動いていた。
ゴキブリだったら最悪だろうが、たぶん忍びだろうと推測する。
「俺が行く。レアンは俺と一緒に。コロンは食堂で・・・、アルフィを起こしてくれ。」
「わかった。でもその前にこの町にある鐘を鳴らす。」
レアンは教会の鐘を指差したので、俺は自分の部屋にあったタバコの吸殻入れをサイコキネシスで操り、鐘を鳴らす。深夜の無音だった空間に鐘の音が充満する。
「な、なにが・・・いきなり鐘が鳴り始めました。どうしますか隊長。」
「我々の接近がばれてしまったようだな。・・・・フフフ、だからどうだというのだ。暗闇は我々の味方だ、恐れるな。」
俺はレアンをお姫様抱っこし、浮遊により、町の入り口付近に着地する。
「ひさしぶりのお姫様だっこ・・・・ちょっと恥かしい。」
「おんぶの方がよかったか?」
「そ、それはそれで・・・これも良かった。」
「た、隊長 敵が2人きました・・・。それも正面から堂々と・・・。」
「どうやら、敵さんは俺たちの恐ろしさがわかっていないようだな。暗闇が俺たちの・・・。」
「レアン、少し離れてこっちを見ないでいてくれ。」
俺は魔法剣を召還し、右手で柄を持ち、魔法剣を閃光剣に変化させる。
「た、たいちょうううううう!め、めがあああああああ」
「ひきょううものがああああああああああああああああ」
黒い格好をした数十人が俺の閃光剣の光により、目を一時的に潰される。
「じゃああああいくよぉぉぉぉぉ、パイトンハンマー♪」
レアンは自分の専用武器である3mはあるのではないと思う重量級の扇子で黒い物体を潰し、そのまま扇子を投げ、黒い物体を千切れしていく。
「今日はレアンの一人勝ちぃぃ♪」
「俺のおかげだろ・・・。」
「そうかも~♪」
レアンはそういうと俺の腕にしがみ付き、胸を接触させてくる。
「そいつらは囮だよぉ!!!」
俺達の目の前には無数の弓矢と銃の火花と色々な魔法が飛んできていた。
「し、しまった!!!」
俺がいた場所には轟音と爆音が鳴り響く。数十分続き、町の住人もや止まない攻撃に震え上がる。
「馬鹿な奴らだ。わざわざ光って位置まで教えてくれるとな。・・・・さあ、強者は排除した。町を蹂躙しようではないか!」
その男が声を上げると、深夜の景色と同じような景色の壁が消えていき、その壁の向こうから数千の軍団が現れる。
「幻術使いの俺がこの町を蹂躙します。見ててください、リュウガ様!!!」
爆撃による煙が消え、そこには空気の壁を何重にも張った大地とレアンが現れる。
少しびびったぜ・・・俺と近いレベルのものの攻撃なら防ぐことはできなかっただろう。
「大地の能力なかったら、私昇天してたぁ~。」
「じゃあ仕返しといこうじゃないか。」
「・・・・ば、ばかな、あの攻撃に耐えるだと・・・遠距離に特化した半数の攻撃を防いだ・・・バケモノか。」
「私からね~。よいしょ、よいしょっと。」
レアンはそういうとさきほどと同じ扇子を二つ召還し、左手、右手に持ち、フリスピーを投げるかのように構える。
「いくよぉ~ん、扇月遠舞~だぶりゅー♪」
レアンは両扇子を投げ、フリスピーのように遠くまで飛んでいき、次々に敵を千切れしていき、スピードは劣ることなく、レアンの手元まで帰ってくる。
「ストーンクラッシャー!!!」
俺はさきほどの攻撃によって出来た瓦礫たちをお返しの如く、飛ばし、当たった地面はクレーターができあがる。その周辺にいる敵も爆発四散していく。
「・・・・・じ、地獄だ・・・ここは地獄なのか・・・・。」
「お前が大将だなあああああ!!もらったあああああああ」
するといつ来たのか・・・アルフィが大将らしき人物を一閃する。
「・・・・・・・リュウガ様ああああああああああ、こいつらは本物で・・・シュウ」
そういうとその男は光の粒子となり、他の者を俺達三人で殲滅する。
「ふむ・・・・。奈落の城・・・いや、あの男面白いな・・・これは俺の出番のようだな。」
「りゅ、リュウガ様がわざわざ出向く相手ではございません。こ、この私が。」
「・・・お前の目は節穴みたいなだな。お前じゃ、先ほどの奴の二の舞だ。」
「では・・・リュウガ様特選部隊がお供します。」
「フフフ、全戦力でいくとするか・・・。久しぶりの大物だ・・・・お前ら、楽しめよ。」
「楽しめますかね。」
リュウガと名乗った男が先頭を切り、他の五人がその後に続いていく。
「わ、私達も一緒に。」
「よい、お前達では足手まといだ。」
「オーガストってこの程度か。」
「噂だと・・鬼人のような集団と聞いていたのだが、」
「ところで・・・・アルフィいつ起きた?」
「ば、爆音で・・。」




