第19話:肉団子
「はあああああああああああ!」
司祭の女は、ドンの鎧目掛けて右ストレートを放ち、ドンの鎧は弾け飛ぶ。
だが、ドンは後ずさりもせず、パンチを受けたまま、右手で大剣を司祭の女めがけて振り下ろす。
司祭の女は、その大剣を難なく躱す。
「硬いわね・・・。」
「ほうほう、素早いなぁ。」
剣を地面に突き刺したまま、ドンは司祭の女を見る。司祭の女は隙有りとばかりに、ドンの首目掛けて回し蹴りを放つ。ドンの首に見事にヒットし、ドスーンという音が響くが、ドンは動くことなく、司祭の女を見る。
「な・・・。」
「ニヤリ。もう終わりかぁ?」
「そ、そんなわけないでしょうが!!竜連撃!!」
司祭の女は、ドンの顔面目掛けて右フックを放つが、右フックがドンの頬で止まり、反動を使っての二連撃目を放つことは叶わなかった。その右手首をドンが掴み、持ち上げる。
「ふははははははは、こしょばゆいわ!!」
「・・・うわぁ・・・・ドスン ぐはあああ」
ドンはそのまま地面に思いっきり叩き付け、司祭の女は後頭部を地面に打ち付ける。司祭の女はその衝撃により、肺から大量の息が出る。動きを止めた司祭の女をドンはうつぶせにし、掴んだままの右手を後ろに回させる。
「いくら俊敏性がいい相手でもここまで組み伏せてしまえば・・・後は。」
ドンは唇を舐め、司祭の女を見る。司祭の女はその状況を後ろ目で見ながら、震えだす。
「おい、もういいだろ。」
「あん?」
俺は今から犯そうとしているドンに言葉を放つ。ドンは不機嫌そうに俺の方を見る。
「お前は誰だ?雑魚に用はない、失せろ。」
「おいおい・・・・まさか雑魚に雑魚といわれるとはな。」
「ピク・・・、お前なんて言った。」
「雑魚と言ったんだ。聞こえなかったか?」
「司祭の女よぉ、少し寿命が延びたな。せいぜい、泣いて待っておけ。」
そういうと、ドンは司祭の女の右足を潰す。「ぎゃあああああああああ」とういう女の声が響き渡る。
「お前は車のスクラップのように正方形にしてやるぞ。」
「ほう・・・。かかってこいよぉ。」
「えらそうにぃ!!俺の全力を見せてやる!」
ドンは俺の言葉にキレたみたいで、体全体の筋肉が膨れ上がる。
「俺の能力は筋肉増強だ!どんな武器も俺の筋肉という防具で弾き飛ばしてやる!!」
「フン。」
俺はその肉団子に向かって、空気の弾を放つ。
肉団子は空気の弾をまともに受けたが、数m後ろに後退するだけだった。
「な、何を使ったか知らないが、そんなものきくか!!!
今度はこちらからいくぞぉ!!いでよぉおおおおお、戦斧!!」
肉団子は、そういうと2mはあるのではないかと思われる戦斧を召還する。そして、俺に向かって突進、いや、牛歩だな・・・遅すぎる。
俺は、魔法剣を召還し、右手で柄を握り、肉団子の背後に瞬間的に回り込む。
肉団子は、俺の姿を見失ったのか辺りを見渡している。
「魔法剣・・・・雷光天下。痺れろ、肉団子。」
俺は魔法剣を実体剣から魔法剣に変化させる。その剣は柄から先は雷の剣となっており、俺はその剣を肉団子の背後から斬りふせる。
「ぐおおおおおおおおおおおお、し、痺れるぅぅぅぅぅ、ち、力がぬけるぅぅぅ・・・ドシュ・・・。」
肉団子は痺れて、筋肉が萎んでいく。俺は魔法剣を実体剣に変化させ、肉団子の首を飛ばす。
5秒後、肉団子・・・ドンは光の粒子となって、ソウルイーターに吸収される。
俺は、倒れて苦痛をあげている司祭の女を肩に担ぎ、食堂を探しながら、歩き回る。
「は、離せぇ、ううう。」
「おとなしくしていろ。」
「くぅ・・・殺せ!このまま殺せ!」
「ふぅ~、食堂で飯でも食べながら話でも聞かせろ。」
俺はそういうと食堂を見つけ、司祭の女を肩に担いだまま、食堂に入る。




