第17話:シズカと買い物
北を道に沿って、歩いて1週間たち、俺達はある国についた。
「やっと着いたわぁ~。」
「ここが目的の場所か?」
「そうよぉ~。ここがアルの国。ここの装飾品がいいのよぉ~。」
シズカはそういうと、俺にウインクしてくる。
俺にせがんでるのか・・・。
俺は財布に手を回し、・・・持ってないな。
「財布なんかいらないわよぉ~、お金取られないし。」
「じゃあなんで俺にせがむ。」
「男の人からの貢物なんて自分で買うより特別じゃない?特に好きな人からのは。」
「へいへい。」
俺は冗談を言うシズカの言葉を流し、一緒に装飾品売り場まで足を運ぶ。
「スナイパーらしきのがいるわよ。北に10℃、距離は100mくらいかな。あ、あの時計塔。」
「まったく!どこにでもいるな!」
俺は魔法剣を取り出し、実物の剣から風の剣に変える。
周りの風という風が俺の剣に集まっていく。俺は時計塔に向かって剣を一振りする。
トルネードの縮小版が時計塔に直撃し、男がいた場所が弾き飛ぶ。
スナイパーの攻撃がなかったことから、死んだんだろう。
装飾品売り場につき、中に入ると、
そこには宝石店かと思うほど色んな種類の指輪・ネックレス・ピアス・手首の装飾品があった。
これがただなんて・・・現実の女の人なら喜ぶほうけるだろうな。
俺がそんなこと思うと、シズカはNPCに話し掛け、NPCが店の奥に入っていく。
「何を買うつもりだ?」
「え?もっとみせてってお願いしただけだよぉ~、大地に選んでもらうわけだし~。」
「俺が選ぶのか?」
「そうだよぉ~、私にぴったりの選んでね。」
シズカはそういうと俺に上目遣いで見つめてくる。谷間みえてるから・・・。
ちょっとは露出抑えろよ。
NPCが戻ってくると、現実世界で見る事の出来ない輝きを放った装飾品達を見せてくれる。
「こ、これは・・・一体・・・。」
「綺麗でしょう~。私が一目ぼれした宝石なの。」
そういうとシズカは俺に選んでといって、俺の腕にしがみ付く。
「う~ん・・・・・・・お、これなんてどうだ!」
俺は、大きな首輪に目がいく。その首輪は、首から肩、また胸にかかるくらいまで大きい。色んな宝石がついており、さきほどの宝石が真ん中に大きく存在感を示している。
「え、これだけあって、これ?」
「嫌なら別のにするけど・・・。」
「これがいい♪」
シズカはそういうと早速とその首輪を装着していく。鎧の上から付けていく為、とっても似合ってない・・・。正直に言おうか・・・俺のセンスが悪かったと・・・。
でも、シズカは嬉しそうに鏡の前でポーズを取っている。
それから色んな店を回って、3時間後・・・。
「今日まで色々・・・ありがとぉ。」
「こちらこそ、助かった。」
「ま、また会えるよね。」
「ああ、この世界ならいくらでも会えるさ。」
俺は、別れを悲しんで泣いているシズカの頭に手を置き、ワシャワシャして、国の外に出る。
食堂で聞いたボーナスステージが出たという情報を元に・・・。