▶ 悪評
活躍している魔法使いや超能力者は何等かの理由で叩かれている。媒体は、新聞、雑誌、インターネット、文庫本に至るまで様々だが、そのほとんどが的外れな意見ばかりだ。マスコミというのは全世界共通の騒ぎ屋なので、誰かを誹謗中傷しないと気が済まない性質なのだ。そんな奴等がまともな記事など書けるだろうか。一部の優良なマスコミを除けば悪文ばかりが目立つお粗末な内容である。悪漢に等しいマスコミの意見を鵜呑みにしていると自己の破滅に繋がるので彼等との繋がりを即刻断ち切るべきだ。僕自身も王覇師団の最高責任者を務める立場だ。マスコミからの非難は日に日に増すばかりである。何かと発言や行動が注目される組織に身を置いてからは、雑誌やテレビなどのインタビューでは信用する一部の報道記者にしか喋らない。信用できない番組報道者からの質問には即刻「ノーコメント」と答える。彼等に少しでも気を許すと、自分の意志とは関係ない捏造された記事を書かれる危険性があるからだ。芸能情報やゴシップ記事を読めば大体分かる筈だ。そこに書かれているのは記者が頭の中でこねくり回した妄想記事に過ぎない。彼等の悪評に惑わされて間違った認識をしてしまう国民がどれだけいるのか分からない。マスコミは報道の自由を掲げて、偉そうにふんぞり返って情報屋としての自分に酔っている。そんな連中と関わるのは時間の無駄だと気が付かなければいけない。本当に報道番組の連中は鼻につく行動ばかり繰り返してロクなもんじゃないのだ。どうしてもっと謙虚に生きられないのかと彼等を見る度に不思議でならない。
哀しいが、王覇師団の中にもマスコミに潰されて将来を失った若者が大勢いる。彼等の妄言を信用して「自分は魔法使いに向いていない」と自ら将来の道を閉ざしてしまう。だから僕は出来る限り部下と接する機会を増やして、マスコミの危険性を訴えかけている。奴等にどんな悪評を書かれても気にするなと言い聞かせるのだ。マスコミは誰かを叩かないと気が済まない性悪な連中だから決して信用してはいけない。言葉巧みに視聴者を操って自分達が世界を動かしていると勘違いしている。実際、彼等の情報操作によって我が日本国の政治が危ぶまれた事がある。二度ある事は三度あると言うので、きゃつらは懲りずに政治船転覆を狙っているであろう。それを阻止するために出来るのは耳を貸さない事だ。何か言われても「はいはい」と受け流す姿勢が最高のマスコミ対策なのだ。