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第八章「狙われてる・・・やっぱり?」-4

こうして珍しくにぎやかな、でも僕にとっては休息という貴重な土曜日はこうして流れる様に過ぎていく。

 それから数日、昼は高校生として夜は魔法少女として「いつも通り」の生活を送っていた。

 注意しておけという真琴さんの言葉は的外れの様に思えた。変な気配も感じないのでただの見回りだけで済んでいたからだ。

 何をどう注意すればいいのやら・・・。

 それが僕の率直な感想だ。

 そして、なんで僕だけ強調されなくてはいけないのか、明確に回答をもらっていないところもモヤモヤした気持ちが残る原因の一つであるからだ。

 男子なのに魔法少女という矛盾するところを指摘されているのなら・・・う~ん・・・。

 どうしようもないなぁ。

 そう思うしかない。両親に連絡しようにも電話が繋がらない。相談ができない。息子が悩んでいる時ぐらいアドバイスが欲しいけど、そっちのけでいる人たちだ。今度はどこで何を調査しているのやら。本当にあてにならないな・・・。

「あら、こんな時間まで残っていらっしゃるの?」

「ん?あぁ、伊莉栖か。お疲れ様・・・」

「ポツンと残っている生徒がいるから気になっただけですわ。物憂げな表情でいるなんてもやしらしくないですわ。シャキッとしなさい」

「あ、あぁ。そうだね。うん・・・。心配してくれてありがとう」

「し、心配なんて・・・誰がもやしなんかを・・・。ま、まぁ、明るくなったみたいでよかったですわ。も、もし疲れているなら車を回しますわよ」

「へっ?いや、疲れてはいないから大丈夫だよ。ありがとう」

「そ、そう・・・ちょっと話せる機会ができたと思ったのに・・・」

「え?何?聞こえないんだけど・・・」

「あっ、いや、独り言ですわ。わたくしとしたことが靡くなんて・・・あり得ないことですわ。それももやしなんかに・・・」

「うん、意味がよく分からないけど、元気だから大丈夫だよ」

「くっ、こっちの気も知らないで、さらっと答えないでくださる?」

「ごめん、機嫌悪くさせた・・・?」

「あ、当たり前ですわ!それでは失礼いたしますわ!ふん」

 行っちゃった・・・。何をしたかったのかな、伊莉栖は・・・。

 夜もあるしそろそろ帰ろう。クロノは友達と買い物だとか行って先へ行っちゃったし。

 鞄を持って教室を出ようとする。

 席を立った瞬間、急に体全体に重力が何倍にもなったのだろうかという位な重さを感じ立てなくなり床に突っ伏した。

「な、なんだこれ・・・」

 目の前に人の気配を感じ自由の利かない体の顔だけをそちらに向ける。

 黒光りするハイヒールが視界に入ってくる。

 だれだ・・・こんなことをする奴は・・・。

 まさか・・・。

「あなたが、賀茂様?」

 僕の後頭部から朝の目覚めを促す小鳥の様な声が降ってきた。

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