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旅立ちの朝

ブログを始めましたw良かったら見ていってくださいww


kakazeのブログ


http://kakaze416.jugem.jp/


ちくしょー!ジュゲム様にブログ変えたよー!くそう!


PS kakazeのブログで検索したほうがウェブで出るんだけど…どうなってんの……?

次々と襲いかかってくる盗賊共。殺意をむき出しにしたままこちらに走ってくる。剣など様々な武器を持ち、憤怒の表情だ。一人が、剣を振りかぶり、振り下ろしてくる。


「……!…………!!」


その攻撃は俺には届かず、その姿は霧散した。俺自身、これが夢だと気づいている。俺が殺してしまったのは一人だからだ。決意したことだってのに、夢に出てくるとは……


「……せっかくの旅立ちだってのになぁ」


小鳥の鳴く朝。盗賊団に襲撃されてから4日ほどたった。被害は最小限に抑えられたらしいが、それでも死人は出ていたそうだ。自分でも見たから分かりきっているけどな。


さっきの夢のせいで自分の中で決めた決意や、信条が本当にそれでいいのかと問いかけてくるような感覚がする。少し寒いが……井戸水でもかぶってこようかな。ん?


「なぜレティアさんがここに……?」


シーツに手をかけたが、手をかけたところにあったのはシーツではなく、きめ細やかな女性の手であり、その手がどこにつながっているかと見ると、すやすやと寝ているレティアさんにつながっていた。昨日、ようやく復帰した俺のところに飛び込んできたのはレティアさんだった。だが、午後までには帰っていったし、別に家に招待したわけでも、向こうから来たわけでもない……窓が空いていた。朝だから寒いではなく、窓が空いていたから寒いのか。……今動いたら起こしてしまうだろう。でもな……


「…………」


「おはよう、ライ」


顔を見たら目がバッチリあってしまった。イタズラが成功したような幼い笑みを浮かべてこちらを見ている。ちょっと可愛いと思ったのは秘密。


「なんでいるんですか?てか、朝ですよ?」


「今日になったらもう旅立つって聞いたから、今のうちに来てしまおうと思って、ね?」


「ね?ではなくですね、大体昨日貰った通話の出来る道具、でしたっけ?何時でも連絡は取れるじゃないですか」


「シュチュエーションが大事なのよ。大体、魘されてるような人が今日旅立てるの?ってことよ。励ましに来たんじゃない。嫌だった?」


首を傾げて、まるで答えが分かっているような顔で俺を見つめる。……嫌ではないですはい。


「んふふ、もっと正直でもいいのにね〜」


「歳を知って言えと」


「私の種族は人間ではありませ〜ん。よって人間の歳なぞ、基準にしてはいけないのよ!」


レティアさんはなんか、エルフらしい。いや、あの俺だってね、10歳位のとき唐突に言われて、ほとんどエルフの実情を知らないんだよ。レティアさんはエルフの中で一番人間に近いところにいるらしい。種族とかではなく、心とか、信頼とかで。ここより大きな都市とかになると、闇市があって、教育上よろしくないようなものが売られているそうな。その中に、エルフがあるときもあるそうで、結声石と呼ばれる連絡の手段をもらったのも、エルフを保護したら連絡するようにと貰った。多分。


「相変わらず、思考癖よねぇ。その癖すこし直したら?」


「直せないです。はい。いい加減着替えたいのですが?」


「お好きにどうぞ〜」


「出てけと」


「あらぁ?ライ、見られて恥ずかしいの〜?初心ねぇ〜」


「ニヤニヤしない。はぁ……なんでこの人師匠にしたんだろう……」


「それでも人として扱うあたり、ライはいい男よ?あと、師匠が嫌なら何がいいのかしら?恋人?」


「性格が残念だ。それ以外なら、彼女でもいいんだけどなぁ……」


「内面全否定だけは許すまじ」


もういいや、着替えよう……


まずレティアさんは廊下にボッシュートして、着替えたあと、持っていく物の最終確認。馬車などは使えないから、必要最低限しか入れてないんだけどそれでも重い気がする。


「終わった?寒いんだけど……」


「さっさと入って窓からご退出お願いします。親は起きてるだろうから玄関から入るべき」


「はいはい……別にいいじゃない……」


朝いきなり息子の部屋からおねーさんが出てきたら親もびっくりだよ!お父さんとか頭に?を3つくらい並べそうだって!


「んじゃ、行ってくる」


部屋に侵入し、窓に足をかけながらそんな事を言う。始めからそうして欲しかった。


さて、朝の挨拶をしに行きましょうかね。






「おはよう」


俺が挨拶をすると、お父さん、お母さん、レティアさんが返してくれた。今日はお父さんも仕事を取らないらしい。とても嬉しい。


「あぁ、おはよう」


「おはよう、ライ」


「さっきぶり。やっぱり玄関から入る必要あったの?」


気にしない、気にしない、夢は寝て見るものなんだ〜。朝飯が置いてある席に座り、食前の挨拶を済ませて食べ始める。


「馬鹿にされている気がするのよね」


「食べ終わったらすぐに行くよ。思いが揺らぐからね」


パンを腹に押し込んで、冷えている水を飲み干す。レティアさんは無視ですか、そ〜ですか……と拗ねている。これからしばらくは見ることのない光景だろう。今のうちに記憶に刻んでおこう。


「ライ、何時でも帰ってきていいからね?辛くなったら戻ってきなさい。私たちもあなたも辛くなる前に帰ってきなさいね」


お母さんが心配そうな顔をして俺を見る。俺としては不思議世界を旅できるのだから辛くはないのだろうけれど、お母さんに心配させっきりなのも嫌だ。


「わかってる、本当にダメになりそうだったら帰ってくるよ」


そう言うと、お母さんは安心したのか、安堵の表情で食事を再開する。それと同時にお父さんに肩を叩かれる。


「お前がこれから何年旅をするのかは分からない。ただな、その中での出来事は絶対に忘れてはいけない。たとえ、大切な人が死のうと、裏切られようと、事実を否定してはいけない。すべてを背負い、生きていく覚悟があるか?」


「ある。もう決めたんだ。揺らぎはするかもしれないけど、崩れ去ることはないよ」


「それでいい。揺れてこそ人間であり、崩れるのは己の弱さだ。忘れるなよ」


「忘れることはないよ。絶対に」


そろそろ、行こうか。






「気をつけてね。怪我はなるべくしないでね?」


「過保護だよ、お母さん。じゃ、行ってくる」


荷物よし、服装よし、お金よし。忘れ物もない。


「お母さんが心配するときに帰ってこい」


「それは無理。今も心配しているじゃないか」


「ははは、たまには帰ってやれってこった」


お父さんの冗談が聞けるとか、なかなか無い事だな。いや、レティアさんがさっきから見当たらないような……あ、さっきからテーブルで落ち込んでる。まあいいや。


「じゃ、行ってくる。たまに手紙書くよ」


「いってらっしゃい」


「生きて帰れよ、ライ」


これから歩く道にはなにが待っているのだろうか。楽しみだな。

なんだかんだで難産な話。いつも以上に下手な文になってしまった……

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