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追跡の夜

かなり時間が経った……しかも何かシリアスでもないし、義務感に溢れてる話になりやがる。ダメなんだよなぁ……

あの懐かしき記憶を見た日から数日?まぁ6、7日位だろうか。ようやく、シーランドに着いた。ランバードさんに食糧代と運賃を持って行かれたが、まぁ問題無い。


「これからもどこかで合ったらご贔屓に、な」


最後の挨拶がこれはちょっといただけない。どこまで客を求めているのだか……とと、そうじゃなかった。どうやらいるらしい。奴隷商。しかもエルフも扱っている。


「ああ、それでよ……さっき聞いたんだが……」


なぜわかるか、それは現在進行形で情報を集めているから。酒場ってのは本当楽だな。話をしなくても勝手に喋ってくれる。俺はアルコールの弱い酒をちびちび飲む。


歳はアレだが別に飲んでもいいみたいだし、構わず飲んでいる。うめぇな酒……


「あそこの奴隷商、サービスで拘束具まで提供してくれるんだってよ!」


「おお、それじゃあ、奴隷が逃げることがなくなるってことか!亜人達はよく逃げるからな!ハハハ!」


最悪の会話だなぁ。亜人ってのはまぁエルフとか、獣人とかの総称。そりゃ誰だって逃げるだろ。気持ち悪いし、お前ら顔よく見てから言えよ……豚と猿じゃねーか。


「にしても馬鹿なエルフもいたもんだよな!奴隷になってる奴だって多いのに、仲良くなろうなんて、よく言えるよ!俺だったら無理だね!」


お前は何なんだよ!わかったような振りしてるように見せかけて分かっていないし、分かるつもりもないのに批判するってさ、猿は猿らしく木にでも登ってろよ!


「そんな馬鹿だからこそ、捕まえやすいんだけどな。ほんと、亜人はバカだよな!」


こいつら自分のことは棚に置いて何を言ってやがる…もっと有力な情報喋らんかい!あ、やべ酒切れてきた。


「すいません、もう一杯ください」


「了解、待ってろよ」


オーナーなのかね?酒を頼むと、さっきの話で多少は腹に来ていたのか、一杯めを頼んだときより声のトーンが低かった。あいつらだけか。


「今日も新しく捕まえてきたってよ!このあと見に行こうぜ。あいつらの怯える顔がいいんだよな!」


「ちげぇねぇ!ハハハ!まぁ、まだ飲もうや。今日はよく働いたんでね、疲れてるんだ」


「疲れてるなら寝ろってんだ!ったく、明日休むってことがないようにしろよ」


どこで働いてるんだこいつら……しかし、後で奴隷商のところに行くならついて行って開放するのもいいだろうな。連絡しとくか?


「ところで……そこのガキ、こんな時間にここにいて大丈夫か?お母さーんって泣いちまうんじゃねーのか?ガハハハハ!」


「いえ、問題ありません。見た目よりも歳はとっているので」


まぁこの時間に俺みたいな奴が酒場にいたら何してんだ?ってなるよな。見た目云々は完璧に嘘で声を低くしてるだけ。照明がカンテラ位なもんだからバレないだろ。


「チッ面白みのねぇやつだな。ったく……」


「あまり飲み過ぎるなよ坊主。ああなるぞ」


鼻を赤くする豚が俺から離れてからのオーナーさんからの一言である。こうなりたくないので肝に銘じよう。


「ありがとうございます」


さて、座ってただ話を聞く目的も無くなったし、あいつらが出るまで、ゆっくり飲んでましょうかね。












1時間が経過。ようやくあいつらが動き出した。酒臭い息をまき散らしながら出て行く。それに合わせて飲んだ分の金を支払い、同じく外へ。


「うい〜ちょっと飲みすぎたなぁ〜ヒックッ」


「ったくお前飲み過ぎなんだよ!あ〜足元がふらつく」


ふらふらと夜の街道を歩く二人を尾ける。声を大きくして喚いているが、どうだろうか。これがフェイクである可能性もある。バレないような場所からストーキングしようか。


屋根の上ならバレないか。普通にやればいいのかもしれないが……一応だ。


「身体を補助せよ。エレキアシスト」


少し前の自主練習で偶然できた身体強化の一種だ。いや、別に身体云々言わなくてもいいんだけど、イメージが……どんなイメージ?生体電気をこう……いい感じに活性させるのをイメージしたらできた。壁を登るくらいはどうってことはない。


「んあ?なんか聞こえたかぁ?」


「気のせいだろ?そろそろお前やばいんじゃねぇか?」


気づかれる前にそこらの家の壁を登れたよかったが、もう少しで危なかったと思う……後はバレないように見張っていれば奴隷商のところまで行けるだろうな。


「な〜んか見られてる気がすんだよな……」


「気のせいだろ。お前は帰っていいぞ」


「ふざけんな」


おっと、次の屋根に移らねば。3、2、1、GO!少し助走をつけて次の屋根に移る。少し着地を失敗してしまい、カッと音を立ててしまった。カッとしたわけではない。


「んあ?なんかいんのかぁ?」


「気のせいだよ。いい加減にしろって」


おう、バレそうになってやがらぁ。声真似は苦手だけどなぁ……いざとなったら考えておこう。シーランドはあまり広いわけではないが、歩く速度が遅い。精神的にも身体的にもきつくなる前について欲しい。


「あと5分くらいかぁ?」


「ああ、そんなとこだろう。お前が変なものぶちまけなきゃな」


「しねぇよ!吐かない酒豪とは俺のことだぞ!」


「誰にも言われてねぇだろうに」


いいなぁ……酒に弱い体のようだから飲みすぎると恐ろしい事になってしまうこの体を呪いたい。金の消費が少ないのは嬉しいけど。


「そういや、捕まえてきた奴って種族はなんだ?」


「ああ、それがだな、獣人とエルフのハーフらしいんだよ」


「これまた珍しいなぁ。ハーフなんて、間違って作った人間とのハーフくらいだと思ってたんだが?」


「詳しいことなんか聞いちゃいねぇからな。だから見に行くんだろう」


よし、報告しなくては。結声石を取り出して起動のために魔力を少し注ぐ。ちなみに魔力は少ないぞ!魔法は水と雷しか使えないぞ!ダメじゃないかクソッ!ではなく、話し声を聞かれないように少し場を離れる。でかい声出しているなら離れてもわかるだろう。


「…ザー……ライ?何かあった?」


つながった。声がやわらかいところ、風呂にでも入ったんだろうに。さっさと連絡してしまおう。


「レティアさん、早速ですが奴隷にされかけてる獣人とのハーフのエルフの情報を入手しました。これから救出に向かいますが、救出後はどうすれば良いですか?」


「うーん……1週間後、シーランドの役所で待ってて」


もっと声が怖くなるかと思ったが……そんなことはなかった。


「了解しました。ほかには?」


「怪我させないこと。手を出したりしないこと。それだけよ」


最後のは冗談だろうな。手を出すって……猿じゃないんだから。


「分かりました。追跡を再開します」

魔法について追記。


ほかのファンタジーのように、火球を飛ばして「いてぇ」で済むほどのチートはひと握り。耐性云々よりも燃えるかどうかとか、そんな感じ。雷の場合は主人公以外自ら放った電気で最悪死ぬ。使えない。魔力については個人の量に差がある。主人公は少ない方。一般的に3~4ほどの種類の魔法を放てれば良いほう。つまり主人公は平々凡々。魔法の混合使用は可能。リアルと幻想がちょいちょい混ざったそんな魔法。即興で思い出しているので抜けているかも。その時はまたあとがきにて。


マジすいませんですた……

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