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暇つぶしの玩具たち

作者: 小宮つばさ
掲載日:2006/07/30

「ヒマ」

 綺麗な金髪と、綺麗なアクアブルーの瞳を持つ少女がつぶやきました。

 少女はよく見れば羽根が生えていました。

 限りなく白に近いピンク色のひらひらした服が、とてもとても可愛らしいです。

「もーやだ!なんでこうヒマなの!?」

 むっすーとして少女は文句を言いました。

「我慢してください。

 お父上がお亡くなりになった今、これをできるのはあなただけで…」

「じいやはだまってるの!」

 じいやとよばれた老人に八つ当たりして少女は我がまま放題。

 まわりの人たちは本当に困っていました。

「あなたしかいないのです」

「はい、あなたしか」

「あなたしかいないのですよ」

 同じことを何度も何度も何度も何度もいわれて少女のストレスメーターはマックスに近づいていきます。

「い・や・だ!

 なんで私なの!?

 ゼル兄ちゃんでも、グラ兄ちゃんでもいいでしょ?」

「お二人ともは他の仕事が…」

「じゃ、そっちやる」

「だめです!」

「なんでー!?」

 毎日毎日同じことのくり返しです。

「しっかり人間を見ておあげなさい」

 じいやが困った顔をして言いました。

「人間?

 そんなのほっとこーよ。

 どーせいなくなってもいい種族ださしさ」

「たしかに、人間ほどきたねえ種族はいねえな」

 そう言いながら現れたのは、先ほど名前の出たゼル兄ちゃんです。

 ゼル兄ちゃんは少女と同じ金髪でしたが、瞳の色はエメラルドグリーンでした。

 そしてゼル兄ちゃんの後ろには、銀髪のお兄ちゃんがいました。

 その人が、グラ兄ちゃんです。

 グラ兄ちゃんの瞳は、少女と同じアクアブルーでした。

「たしかに人間は汚くて冷たいよ。

 でも、だからこそ、ときに綺麗なんじゃないかな」

 グラ兄ちゃんはやさしく言いました。

「死の神がよく言うよ。グラ」

「兄さんこそ、生の神がそんなことを言っても?」

「兄ちゃんたち!私ヒマ!」

 少女が口をはさみました。

「人間はなーんの変化も無い!

 面白くないよ。

 私が見てる意味ないよ」

「まいったな…玩具がないから駄々をこねはじめた…」

「面白くないのなら、面白くしろ」

「そんなこと言ったって…」

 二人の兄ちゃんにそういわれて、少女は頬を膨らましました。

 そしてふっと人間界を見ました。

 そこに、小さな小さな男の子と女の子がいました。

 森の中に、いました。

「…あの子達は?」

「捨てられたんだね。親に。

 もうすぐ死ぬよ」

 グラ兄ちゃんが言いました。

「…決めた!

 あの子達、仲間にする!」

「は?」「え?」

 兄ちゃんたちが同時に聞き返しました。

「あの子達に、私達と同じような力をあげる。

 そのあと、あの子たちがどうするかを見てる。

 変化の無い世界を見てるより、ずっといいよ」

「名前が無いよ。あの子達。どうする?」

「じゃあ、今つけるよ」

 少女が言いました。

「神様、あまり勝手なことは…」

 じいやがそう言って止めようとするのも聞かずに、少女は言いました。

「あの子達の名前は…――」









「”ヒノ”だよ」










知っている方、いらっしゃいますでしょうか。

”あの作品”の番外編です。

本館に置くのは気が引けたので、ここに載せました。

知っている方、いらっしゃいますでしょうか。

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