運命
掲載日:2026/07/17
女子高生とおじさん
「おじさん!飛び降りちゃダメです!!」
そう言って飛び付かれた。
二人揃って倒れこむ。
女子高生?
「何があったか知りませんが
死ぬほどじゃないですよ!!」
何も知らないのに、死ぬほどじゃない、とは。
なかなかの言い分だと、少し笑う。
「きっとこれから良いことありますって!!
突然、運命の出会いをするとか!!」
地面に座ったまま、熱弁を続ける。
一人、立ち上がった。
土ぼこりを叩いて落とす。
「どう見えてたのか知らねえが
死ぬ気なんてなかったんだが?」
ポカンとする女子高生。
「え、だって、その……」
「今にも飛び降りそうに見えたか?
せっかちだな」
「えっと……ごめんなさい」
手を出して立たせてやる。
「タバコ吸いながら風に当たってただけだよ」
女子高生は気まずそうにうつ向いた。
「まあ、悪くない熱弁だったよ。
運命の出会いだしなw」
さらに、しょぼんとした。
「ほら、さっさと帰りな。」
そう言ってやるとしょぼんとしたまま、
帰っていった。
「本当に。運命かもな。
世界が少しはましな気がしてきたさ。」
最後の一服のつもりだった。
確かに運命が一つ変わったな。
読んでくれてありがとうございます。




