呼び出し 前編
ん、んん?
ここ、どこ?
「んあ?ここどこよ。」
取り敢えず顔をあげてみる。
「ああ、起きましたか。私はアルノアです。」
声のする方を見てみると仕事机で眼鏡をかけた秘書っぽい女の人が書類仕事をしていた。
「あれ、私、、どうしたんだっけ...。」
記憶を探る。
そうだ、母さんの発言に笑ってそれから倒れたんだった。
「まぁ、良いです。貴方、前世の記憶、持っていますか?」
なんか変な事聞いてきた。
「はい、覚えてますけど。」
丁寧語になってしまった。
「あぁ、やはりそうですか。貴方、前世は編集者?という仕事をしていましたよね?」
「はい、していましたが、それが何か。」
はぁ。
アルノアが露骨にため息をついた。
「実はですね、この世界、
物語の中なんですよ。」
んん?どういうことでしょ。え?
「ど、どういうこと?」
「はぁ。最初っから言うとですね、貴方は向こうの世界で亡くなられました。
その後、今まで貴方に作品を切り捨てられ、恨みのツケが一気に来ました。
そうすると貴方は呪い殺されているはず。
ですが、何らかの干渉を受けて貴方は切り捨てた物語の中に入ってしまいました。」
説明が長い...。
でも....そうすると疑問点が出てくる。
「だったらどうして私はここにいるんですか?
今までの説明だと、人間に干渉をしてはいけないのでは?」
そういうと、アルノアはクスッと笑い、
「いい質問です。」
と言ってきた。
「貴方の切り捨てた物語には当然早い終わりがある。だって貴方がダメ、と言ったのだから。
しかし大抵の人はそれでは潰れません。
ですが何度もダメ出しを受けていれば、『ああ、私は向いてないんだな、』と思ってしまいます。
そこで思い出すのが貴方の毒舌。
きっとここの恨みを持った人はほとんど思っていると思います。ああ、あの女性があそこまで酷く言わなかったら...って。
そして貴方への恨みを持ちその業界を去ってゆくのです。
それがが先程のような終着点ですね。
貴方がここにいるのはその物語が終わりを迎えたから。
とても簡単な話です。」
アルノアはそう淡々と告げた。
「ああ、そうだったんですね。」
はぁ。結局は私のせい?
「そう気を落とさないでください。貴方を呼び出したことにはきちんと意味があるのですから。」
今回はアルノアの説明量がアロリエの脳の許容範囲を越してしまいました。
アロリエ、大丈夫ですかね。
誤字脱字報告、よろしくお願いします。
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