異変
とうとう5歳になった。
この世界の貴族の掟として5歳になったら学校に通わねばならないらしい。私は下級貴族だから学校に行かなきゃいけない。
非っ常ーーに面倒くさいが仕方ない。行こう。
...、忘れていた。今日も例の夢を見た。
今回の夢は前世の子供の頃の夢だった。
私はどんな話も大好きでとにかく読んで読んで読みまくっていた。
まぁ、それが編集者になろうとした切っ掛けだったのだが...。
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「聞いているのですか!?アロリエ。」
「は、はい!聞いてます!」
聞いてなかった。考え事してた。ごめん、母さん。
「よろしい、なら!今話したことを言ってみなさい。」
ん?雲行きが怪しい。
「言ってみなさい、と言っているのです。」
んーー。想像するなら...、
「私はあなたが5歳にもなっておもらししたのがこれ以上なく恥ずかしいのです」
かな?
ぷちんっ!
あーーー、違ったやつかァ。
「違います!これからは気をつけてなさいと優しく言ったつもりなのにあなたが聞いてないから私は泣きそうになったの!」
.................................。
「こほんっ。だからつまりね、これから気をつけなさい。」
「...、はい。」
やばい。そろそろ限界。面白すぎる。
「分かったらそろそろ行きなさい。」
「はい。」
そうして私は部屋へ戻った。
「くっくっくっ。くくく。あっはははは。おもろっ!齢五歳にしてとうとう!母さんのテンパリ姿を捉えた!」
「あっはっはっはっはっっへにゃぁ。」
ぱたっ
「アロリエ、ご飯ですよ。ごめんなさいね、怒ったのですか?」
きゃああああぁぁぁぁぁぁ
「アロリエ、アロリエ!大丈夫!?アロリエ!あなた!あなた!アロリエが!」
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