鑑定
(あぁ、もう、そんなに泣かないでよ。)
「あう、あうええ。」
「ほら、あなた、これ以上アロリエを怖がらせないで頂けますか?」
そう、母、モカリエ=ピロマンは言った。
「あ、ああそうだな。悪かった。」
アロバイは、抱いていた私をそっとモカリエの隣に寝かせた。
「アロバイ....。」
「モカリエ....。」
(ふぅ、びっくりしたけどまあ良かった。ん?....、二人、、見つめあってない?仲が良いんだねぇ。)
................。
「お、おいおい、そんなに夫婦仲を見せつけないでくれるかい?」
そうご近所のミサエル・エルガーが言ってきた。
(そういえば…なんで私は名前が勝手に分かるんだろう。)
そこで私の思考は途切れ話が始まった。
「皆、こんなにめでたい日に集まってくれてありがとう。ここに宣言する。今より、私の娘の名は、アロリエ=ピロマン。性別は女。」
おおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ!
再び観衆から祝福の叫びが成された。
「静かに。これより鑑定を始める。鑑定士は前へ。」
アロバイは、再び厳かな雰囲気で喋り始めた。
と、鑑定士が前にやってきた。
「いかにも。私が鑑定士のモニュエル・カロリだ。では鑑定をしようじゃないか。神々よ、私に神聖なる目を。」
モニュエルの手に紫色の光が宿り、それが私の体を包んだ。
(おおぅ、めちゃくちゃ綺麗だけど....、ちょっと怖いなぁ。)
「ふむ、鑑定が完了した。では、親族以外は外に出てくれ。」
そう鑑定士が言うと、親族らしき人以外、外に出ていった。
「すまない、鑑定士の掟として、鑑定する時は親族以外が鑑定内容を聞くことは許されないのだ。」
少し申し訳なさそうにモニュエルは言った。
「別にいいさ。それよりも鑑定結果はどうだったんだ?」
(うわぁ、父さん、とっても嬉しい!って顔してるじゃん。)
「アロリエの鑑定結果。これも家族に御加護、体力しか教えられない。」
「あぁ、別にいいぞ。」
「名前、アロリエ=ピロマン、神々の御加護は、青、赤だ。体力は、!?20だ?」
(?なんで疑問形になったんだろう。)
「!?20!?少なすぎる!まぁ..、我が子としてはかわいいな。それに御加護は私の青、黄から青。」
「ええ。少なくても私の立派な娘よ。そして私の御加護、赤、緑から赤ね。」
(ああ、周りから見たらとても少ない体力なんだな。でも....、愛してくれてるのは分かるから嬉しいなあ。)
「私は次の仕事があるのでここで失礼させていただく。では。幸せな家庭を築けよ。」
そう言ってモニュエルは去っていった。
(なんか…、波乱万丈な人生になりそう。それに疲れた。寝よ。)
アロリエ、少し嬉しそうです。
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