かえる
わしは、戦いの場に来ていた。相手の自警団は全員立っていて、関西軍は全員倒れていた。
「檸檬はお前だな」
「誰やお前は」
「俺は早田和真、愛知県自警団のリーダーだ」
「なんやて?リーダーは桐一葉じゃないんか?」
「違う。そして、お前が知る必要はない」
それを聞いてわしは心底驚いた。
≪あー、あ。愛知県全域にアナウンスです。先ほど愛知県の党首が変わりました。雪野ジュリーから桐一葉に変わりました。繰り返します、先ほど愛知県の党首が変わりました。雪野ジュリーから桐一葉に変わりました。≫
「なんやて」
そう驚いていると、一筋の光がわしに向かってきた。わしは間一髪でよけ、きれへんかった。頬と腹に切り傷をつけられてしもうた。
「ああ。当てきれなかったか。和真たち、戦いに参加する必要はない」
「4人、な、なんやこの殺気は」
「あ、ああ。わかった」
「俺は3人の分身とともに来た。ちなみに俺がスサノオだ」
「あはは。ぼくが天照大御神だよ~」
「やめてくれ。目立ちたくはないんだが。一応自己紹介をすると僕がツクヨミだ」
「元気ないな~。あ、僕は水蛭子」
「な、か、神」
「ゆくぞ。」
そういって4人はわしに向かって突っ込んできた。
「滅覇波:刻極神攻」
わしはとっさに思いついた言葉を言い、両手を向けた。
「しまった。よけろ!当たったら、すぐに上限越えだ」
「いける!おれなら」
「やめろ天照!」
「神剣・草薙!!」
そういって、波動に攻撃をしてきたが、
「グハッ。せめて、少しだけでも太陽風」
物凄い熱波にひるんでしまった。
「天照の仇をとらせてもらう。皆既日食」
「僕も、天照の仇だ。」
そういって、二人で突っ込んできた。流石に対処がしきれへん。
「時空断:神殺し!!」
刀に時空断をつけてツクヨミの鎌と水蛭子の刀と鍔迫り合いに持ち込んだ。
「に、二対一とは卑怯やな」
「そんなことはどうでもいいんだ。弟の仇は取らせてもらうぞ」
「ああ。兄の仇をとらせてくれたらいいから。」
畜生、もうすぐで押し切られてしまう。
「天叢雲剣:暴風雨」
そう、二人の後ろから声がした。
「な、スサノオ何をしている」
「そうだぞ。なぜ兄を殺すのだ。」
「俺がオリジナルだ。お前たちは桐一葉でもあることを忘れるな」
その瞬間、物凄い風と水に襲われた。鋭い風と突き刺すような水になすすべなく倒されてしもうた。
「檸檬、何回やっても同じなんだよ。さ、関西方面の全ての支配権をいただこうか。」
「あ、てめ。」
「そうだな、俺が全国統一をして平和な世界を作る。」
何を言っているんや。わしが、やりたかったことと同じやないか。だからって、そう簡単に手放せられる夢じゃあらへん。
「そうか。そうか。なら、関西軍に党首を倒したと報告すればいいんだな。」
「!!や、やめろ。」
「おい、一葉。どうするんだ?」
「和真、全員捕らえておけ。俺は、関西に行く。」
「わかった」
「あ、そうだ。檸檬は両腕を固定しておけ」
「わかった。」
それだけ言って奴はどこかに行った。そして、わしの意識は暗闇に落ちていった。
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一時間後:関西
一時間ほど飛んでついた。かなり疲れているのだろう。
「誰や。おまえ」
警戒しているような声で話しかけられた。
「うん?俺は、桐一葉。愛知県の党首だ」
「な、なんやて?檸檬様は?」
「ああ、もう拘束した。」
「う、嘘や。俺は信じないで」
「信じないなら信じないで別にいいが、そのあとの行動によってはお前の未来も変わるぞ。」
「くっ。」
「取り敢えず、司令塔はどこだ?案内しろ」
「ああ。わかった。」
そういってそいつは何も言わずにつれていった。場所は京都府警だった。
「ここや。」
「サンキュー。助かった。」
それと同時に、和真に連絡をした。
≪檸檬の拘束してある写真を送って≫
俺は、府警の屋上まで飛んだ。誰もいなかった。そのまま、屋内へと通じるドアから中に入っていった。そこで、最高指令室とかかれた部屋を見つけた。そして中に入った。
「誰や、あんた。」
「俺の名前は桐一葉。」
「檸檬はどないしたんや」
「あ~。知りたい?いいよ」
そういって、俺は送られてきた写真をその女に見せた。
「う、うそや。」
「関西の支配権をいただこう。」
「わ、わかったわ」
そうして、関西軍の支配域に党首の交代を伝えた。
「あんた、この後どうする気なの?」
「俺は、これから、中部地方を治めて、そのあと関東軍と北日本軍、九州軍と手を組み、というか支配権を得る。そして、外国勢力と戦う。中国とかソ連とかと」
「あんた、知らへんの?ソ連はなくなったんやで。代わりに“大欧連合国”っていう名前に変わったんやで」
「は、はぁ?ほかに変わった国は?」
「なんで言わなあかんねん。調べればええやん」
「あ、確かに。そうだ。俺の分身を置いて行こ」
突然そうひらめいた俺は分身を出し、回復と俺(本体)からの指示に従って行動するように指示した。
「じゃあな。」
そういって、屋上から愛知に飛んだ。
数時間後:愛知
「あ~、疲れた。」
「お疲れさん。これからどうするの?」
「明日言うわ。」
そういって俺は、眠りに着いた。
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某国:某組織
"Mr.Vampire, the boy named WHOLE is going to rule Japan.(ヴァンパイア様、WHOLEという少年が日本を統一しようとしています。)"
"Sounds interesting. Let Ninja go to Japan.(それは面白い。ニンジャをいかせろ。)"
"All right.(承知しました)"
"We must not lose.(我々は負けてはいけない。)"
"Of course we know.(重々承知しております)"
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数日後:愛知
俺は、スマホで数か月間での世界情勢について調べていた。どうやら、モンゴルと朝鮮二国や、中国周辺の小さい国々が中国と合併して“中華帝国”という名前に変わっていた。そして、北アメリカと中央アメリカの国々が全部合併していたが、“北アメリカ合衆国”と少ししか名前は変わってはいなかった。南アメリカが全て集まって、“南アメリカ合衆国”という風に名前を変えていた。“オーストラリア群島”、“北アフリカ帝国”、“南アフリカ共和合衆国”、“サウド王国”。
世界の国は全てで日本を含めて9つ。そういえば日本は北日本以外はもう治めた。そして、今日北日本に攻めに行く、予定だったのだが大欧連合国が支配した。そして、日本に宣戦布告をしてきた。
俺は、牢屋に行った。気まぐれじゃない。檸檬に手伝ってもらうために。
「よぉ。元気か?」
「元気なわけないやろ」
「そうかそうか。元気で何よりだ」
「元気じゃない言うてるやろ?それで、ここに来た理由はなんや?釈放してくれるんか?」
「ん~。それは、お前の答えにもよる。」
「なんや。はよ言わんかい」
「大欧連合国が北日本を支配、そして、残りの日本に宣戦布告をしてきた。そこでお前の力を借りたい。」
「わしの力なんてなくても勝てるやろ。」
「それはわからん。日本最強と言われても、恐らくもっと強いのはざらにいる。だからな、お前の力が必要なんだよ。」
「どういうことや?」
「お前の能力は時空を操作する能力だろ?俺がお前の能力を使うか、お前が戦うしか方法がないんだよ。」
「いや、意味が分からへん。なんで、わしの力が必要なんや?」
「過去に行って、能力が発言したての頃に行ってぶったたく。」
「お前知っとるか?未来は変わらへんねんで?」
「俺は、FATEの能力を使うことができる。過去に行って使うことで運命は変わる」
「前から思ってんねんけどフェイトってなんや?」
「運命だ。過去に行って、都合のいいように運命を変える。その過去に行くためにお前の力がいる」
「なるほど。確かにそれならいいかもしれへん。って、その運命を変えた結果がそうなってんやろ?」
「人生とは選択の連続、たった一つ違う選択をするだけで世界は大きく変わる。そう考えている。」
「せやから、その選択の結果こうなってんやろ?」
「ああ、埒が明かん。そんなことわかんねぇだろ!?試す前からできないできない言いやがって。何もせずに文句ばっかり言いやがって、ふざけんなよ。てめぇの能力の使い方を教えろ。」
「何を逆ぎれしてんねん、もう勝手にすればええやん。使い方いうたか?右手で時間、左手で空間を操るだけや。掌に力を込めればできるで」
「わかった。俺が戻らなかったら、まぁ、そういうことだ。過去で死んだか、新しい運命にいるかのどちらかだ。じゃあな、檸檬」
それだけ言い残して、牢屋を出た。俺は、運命を変える。
登場した国(現国名)
大欧連合国:ヨーロッパ全土
ロシア全土
オーストラリア群島:オセアニア州全域
ミャンマータイあたりまで
北アフリカ帝国:アフリカの上から中央アフリカあたりまで
南アフリカ共和合衆国:南アフリカ共和国からコンゴ民主共和国あたりまで
サウド王国:中東とインド
中華帝国:中国全土
モンゴル全土
朝鮮半島
その他中国近辺の小さい国々