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War of end world~落第殺し屋の岐路~  作者: 宝来來
四章 『御影』と『逢瀬』
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星屑の約束

「でも、殺しはしてないよ『御影』。私にそんなことは出来ない」


「なら、どうして……………」


「私、聞いちゃったから。本家でね、私の妹が翠鎌家でもう仕事を請け負うって…………」


「刀願家の人間が翠鎌家で就職ね……………妹はいくつ?」


「10歳。剣の腕が凄くてね、『神殿』に匹敵するほどらしいの」


「へえ、そりゃ凄い」


素直に感心する。

『神殿』刀願明南は刀願家の時期党首としての名が高く、剣においてはかなう者はそうそういないとまで言われている。日本全国男子剣道大会で優勝したことがあると聞く。


「でも私は妹にーーーーーーーー恤に殺しなんかさせたくない。間違って欲しくないの」


間違う。俺も『逢瀬』も、間違ったのか。


そう聞かれると分からないとしか言えない。人は早々に認められないことは幾つかある。初めて自分が間違ったと思ってからはもう遅いのだ。


間に合うとかそうゆう問題じゃなく、逃げられないのだ。運命のように糸のように絡みついて離れない。因果応報とゆうやつである。


「『逢瀬』は自分が間違っていると思うか?」


「当たり前。私は殺し屋をしてるけど、人殺しをしたいとは思ってないし、人を殺したことなんかない。傷つけたことはたくさんだけど」


『逢瀬』は強いから殺すことから逃げられる。

圧倒的強さは手加減が得意で、なぶるのが得意。だから、『逢瀬』は殺し屋をしていても人殺しを不可能にする。敵に恐怖をうえつけるすべを持っている。


それでもいつか。


「でもいつか、殺す日が来る。その日、『逢瀬』はどう思う?」


「どうって………………それは私が覚悟を決めた時だから。後悔しない、絶対に。その日を絶対に忘れず、私はこの命ある限りは生き続けるよ」


みっともなくたって。誰かの為に、妹の為に。『逢瀬』は自信に言い聞かせるように言う。


「……………俺には分からないよ。妹の為、家族の為に頑張る『逢瀬』が。俺は『冥土』や『幽冥』が恐ろしい。理解できないんだよ」


『冥土』が、『幽冥』が。

姉が、兄が。


俺に話しかけてくるのが分からない。気にかけているのか、心配してくれているのか。

どちらにせよ、俺はもう子供じゃないのだ。守られてばかりでは、嫌なのだ。惨めで、情けなくて。


「多分、私『冥土』さんと同じだと思うよ」


「は?」


あいつとどこが似ているんだ?


「そんな心底嫌そうな顔しない。『冥土』さん傷ついちゃうよ?」


なんていうかさ、と空を見上げながら言う。


「お姉ちゃんとしての維持とかプライドとか。そうゆうのだよ。『冥土』さんはきっと、弟の『御影』の為になにかしたいんだよ」


その時の『逢瀬』の顔はお姉ちゃんにみえた。ちゃんと、誰かを守る強い意志と力があった。


「はぁ」


「え?なんでため息?私変なこと言った?」


あたふたする『逢瀬』に俺はデコピンする。


「あたっ!」


「お姉ちゃんぶるな。そしてまず、妹と仲直りしろ」


「『御影』に言われたくないよ………それと喧嘩してないし。私が気まづくなっちゃっただけ」


『逢瀬』は口をとんがらせて、そっぽ向く。


「なら俺と同じだ。俺も仲良くできるように頑張る。だから、『逢瀬』も妹と仲良くしろ」


『冥土』ーーーーーーーー黄泉姉さんに。

『幽冥』ーーーーーーーー戒兄さんに。

積極的に、端的に、寄り添ってみようか。寄りかかるのでなく、寄り添う。

隣を共に、対等でいるために。


「約束しろ、『逢瀬』」


「……………善処しますとも『御影』」


2人は散らばる星屑を眺めて、しばらくそうしていた。以心伝心、相思相愛。


互いの心は知れ、分かりきっていた。


あえて約束にすることで自らを縛る。そうしたのなら、『逢瀬』も俺も約束を破れない。


「……………………『御影』にはやっぱバレちゃうか」


『御影』には『逢瀬』の焦りと弱さを見えていた。恐れていたことを、口にしてくれる。

お姉ちゃんのプライドで言えないことを代行するように言ってくれる。誰かに、『御影』に大丈夫って言って欲しくて。


「一応、相棒だからな」


『逢瀬』は少し驚いたような顔をし、はにかんだ。

御坂も釣られてはにかむ。

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