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6年1組 00番
「これで全員かぁ〜」
全ての生徒の日記を読み終え、僕は大きく伸びをした。もたれかかった椅子が、わずかにキシキシと音を立てる。
みんなそれぞれ個性があり、そして、みんなそれぞれ楽しく毎日を過ごしているに違いない。この日記を通して、僕はそう確信した。
「……まだページ余ってるのか」
日記をめくると、最後のページがまだ白紙のまま残っていた。少しだけ悩んだあと、僕はペンを手に取る。
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6年1組 00番
小学校生活も今年で最後! みんなで良い思い出を作りましょう!
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「……よしっ」
明日からの学校生活に期待しつつ、僕は日記帳を閉じた。




