魂の管理者
今、俺は何故か空中に浮いてます。
俺が見つめる先には俺の身体があるんです。
しかも、腕があらぬ方向に曲がっていたり、出ては行けない物がお腹からで出たりしてるんです。
そんな俺を見るのは
初☆体☆験!!
まさかのこんな結末になるとは思ってなかったよね。
なんでこんなことになったかって?
それは数時間...いや、数分かな...遡らないと行けない。
では回想スタートなのだよ!
~数分前~
久しぶりに大学の帰りに知り合いから合コンに誘われた俺。
とりあえず誘われた場所に向かおうとしていたのだが、まだ集合時間まで時間が有り余っていたので本屋にでも寄ろうとしたのだ。
本屋の手前の信号で捕まった俺は信号待ちしてたんだ。周りには数人人がいた。サラリーマン的な人に高校生。
買い物帰りかな?スーパーの袋を右手に持ちながら左手にはまだ幼稚園ぐらいの男の子と手を繋いでる女性。
信号が赤から青に代わり渡ろうとしたその時、1台の軽トラが突っ込んで来たんだ。
幼稚園ぐらい子が信号を走りながら渡ろうとしてる所に軽トラが来やがった。
俺は無意識のうちに駆け出しその子をつき跳ねた瞬間だ。
周りには赤い液体が広がっていていろんな声も聞こえていた。
大丈夫か!スグに救急車を呼ぶ!なんて声も聞こえていたけど徐々にその声も聞こえなくなって言ってたんだよ。
その時に俺は
(あー俺はここで死ぬのかな?なんか眠くなってきたし...少しだけ寝ようかな。合コンまで時間あるしな)
そんなことを思った矢先だ。
「ねぇねぇ。君はまだ死ねないよ?君にはやってもらいたいことあるから君の魂はボクが貰っていくね?」
what?
どこから声がしてるんだ?周りを見ようとしてみたらあら大変。
空中にいるじゃあーりませんか。
下を見ると無残な姿の俺がいるんです。
そうです、かなりやばーい状態の俺がいるんですよ!周りの人も携帯で写真撮ったり電話したり。
あっ救急車が来たね、でも俺の体はもぅ無理でしょ!
軽トラもバンパーめっちゃ凹んでるやん!かなりの衝撃あったのね...なんか吹っ飛んだ記憶もあるようなないような...
それより
さっきの声はなんだったの?てかどちらさんよ?!
「どちらさんと尋ねられたらこう応えよう!魂の管理者と。君の魂はなかなかに良くてね、君のことをとある人物に話したら凄く欲しがってたからね?ちょっと君の人生をいじっちゃった♡めんごめんご!」
おぉーい!いじったせいで俺はあんなにすごい姿になっちゃったの?!
「そうなるかな!でも今の君の人生より、新たに進む人生の方が楽しいかもよ?どうかな?私の話に乗らないかい?乗らなければそのまましんじゃうけどね!」
めっちゃ笑いながら大変なことを言ってるよこいつ...
まだ死にたくないから嫌でも話に乗らないとダメじゃないか...
こいつは鬼なのか?悪魔なのか?!
「鬼でも悪魔でもないよ、魂の管理者って言っただろ?さっきも言ったのにちゃんと覚えていてくれないとこまるなぁ。それよりどうするんだい?生きるのかい?それとも消えるのかい?」
姿も見せないのに納得しろと言うのかよ。
まあ答えは決まってら。
まだ死にたくないからアンタの誘いに乗ってやるよ!だから貴様の姿を見せやがれ!
「商談成立だね♪僕の姿はスグに見れるよ。あちらの世界でね。」
え?あちらの世界?どちらの世界ですか?
ぬぉ?!俺のやばい体から遠ざかっていく!なんか引っ張られてる?!
ちょ!!ちゃんとせつめ...あぁぁぁぁぁ!!!
突然、体(魂)を引っ張られながら光に包まれた。
彼の魂がこの場からなくなる頃、救急車がやっと到着したのだがその事を彼は知らない。
なんか知らんけどいきなりあちらの世界とやらに連れて行かされることになりました。
一瞬だけ意識が飛んだけど今は無事に覚醒してます、はい。でもね?
ここどこ?変な空間に来てますよ?
あたり1面真っ白な景色なんですけど。360度見回してもなんにもないし。真っ白だし。地面らしき所からは靄が出てるし。ここが死後の世界なのか?!三途の川は何処?!
「ここは死後の世界じゃないから、別世界に渡るための空間だよ、ここは。あのままあそこにいても良かったけどその場合だと君の魂は消えてるからね?」
背後から声が聞こえたので振り向いてみたらそこにはさっきから聞こえてた声の持ち主がいたんだよ。
ロリっ子が...
しかもなんか露出度高い服装だよ?魅力的......では無いな!ツルペタなんだから!貧乳はステータスだよ!ステータスなんだから!!
俺は貧乳より巨乳派ですけどね!!!
「......そーろそろ僕も怒っちゃうよ?優しい僕も怒る時は起こるからね?怒ると君の魂ぐらい簡単に消せちゃうんだよ?」
こわ、笑顔で怒ってらっしゃるよ。
笑顔なんだけど額には青筋浮かべてらっしゃる。軽く握りこぶし作ってるし...背中からはどす黒いオーラが見えてるよ?なんか般若まで見える気がするんだけど!!
さーせんしたぁぁぁぁ!!!!
「今回は許してあげるけど...次はないからね?わかったかな?とりあえず...世界を渡る覚悟を決めてくれてありがとう、火野山 伊音君。僕は魂の管理者のユフィアだよ、少しの間だけどよろしくね。」
ここから彼...伊音の新しい物語の始まりなのである。