変身してみた
「じゃあ変身して!」
いきなり無茶を言う、魔法を全く知らない俺に変身しろだと
「なんだ、お前初めてか? 高校生なのに?」
教師にめっちゃ馬鹿にされてる気がする、心なしかクラスメイトも笑ってる気がする。
「ぷぷぷ、あの人変身出来ないって」
「もう高校なのにぷぷぷ」
いや笑ってた。くそ、せっかく一限目に魔法を習えると思ったのに、まさか俺以外全員変身出来るとは
「マジかよ、リョウ、ぷぷぷ」
肩にいるやつも笑ってるし、はぁなんで朝から憂鬱な気分にならなダメなんだ。
「たく、魔藤はこっちで変身教えてやる、お前らはあそこの的に魔法を放て、10発当てれば次の段階にいくぞ」
「「「はーい!」」」
俺は教師に連れられグランドの端に行く、バン!バン! と魔法を放つ魔法少女達その横で
「心に愛の力を込めて、勇気を信じて、そんで変身って叫べ」
くそっ、教師に言ってることが意味不明だ。流石WSS学園、難しい
「リョウ、体の中心に、君に分かりやすく言えば丹田に魔力、じゃないのか、えーと気みたいなものを貯めるイメージをする」
ミミティの言葉に従う、確かに腹に気を感じる、気ってのがこれならだけど
「そこで頭にイメージするんだ変身した姿を、そこで変身っ言えば出来るよ、才能のある子はね」
それ才能無ければ一生無理ってことだろ、しかしやって見るか、イメージ、イメージんで
「変身!」
俺は光に包まれる、暖かい、確かに変わっていく実感がある……これで俺のイメージした、かっこいい姿に
「ぷっ、あははは、あははは、なんだいリョウその姿は!」
「ぷっ、ダメだぞミミティそんなに笑ってあははは!」
「な、なに、なんで笑う」
「だってリョウそれ」
ミミティが指摘して鏡を何処からか取り出し見せてくる、そこで俺が見たものは
「なんじゃこりゃ!!」
たくましい女の子がいた。えっこれ俺なのか、だってフリフリじゃないか、ピンクだし、ツインテールだし、でも筋肉はムキムキだし、これが俺なのか?
「なんだよリョウ、どんな姿をイメージしたんだよ」
ミミティが笑いながら指摘する。おかしい俺は渋い男の中の男みたいな姿をイメージしたのに
「あーあ、これでリョウはずっとこの姿だね」
「はぁ、どう言うことだ!」
ミミティの言葉に驚き聞き返す
「変身は一度すると固定してしまうんだ、だからリョウはずっと魔法少女になる時はその姿だよ」
「なに!」
「まあいいじゃないか、可愛いぞ魔藤」
教師まで笑いながら言ってくる。
「なんでだーー!」
こうして俺は魔法少女(男)になった。
「変態ですわ」
「キモいです」
教室に戻った俺はクラスメイトの白い眼から見られる。理不尽過ぎないか? しかし変身した姿でこれから授業を受けなければならないとは、誰が決めたそんな事
「お前達が変身した姿ぷっ、でいつでも力を出せるようにぷぷぷ、学校にいる間は出来るだけぷぷぷ、いるんだぞ、ダメだあははは、あははは、魔藤なんだそれ!」
俺はその日、くる教師くる教師に笑われた。もういやこんな生活
「なんでこんな事に」
「うーん、でもおかしいなリョウは今日初めての変身なんだろ、なんでフリフリになるんだろ、しかもあの格好、伝説の魔法少女の姿そっくりなんだよね」
「伝説の?」
ミミティが引っかかる事を言う
「僕がまだマスコット試験を受ける前の話なんだけどね、赤の魔道士って世界征服を企んだ魔法使いがいてね。あっ魔法の国とは関係ないよ、本当に関係無いからね、本当に本当だよ」
めちゃくちゃ怪しいが、今はいい
「でその伝説のがどうした?」
「えっ、あーとその魔道士を倒したのがその魔法少女なんだ、まあ僕より君のお父さんの方がよく知ってると思うよ」
「何故だ?」
「言ってたろ、魔法少女科の教師だったって、確かにその魔法少女の担任してた筈だし」
「なるほど、で名前は」
「プララピンクだったかな、元の名は魔藤桃だったけ? あっリョウと苗字同じだね」
ミミティがキョロキョロ辺りを見回している。
「あれ? リョウどこだい?」
俺は家に帰る、急いで帰り母親に聞く
「母さん、俺が魔法少女になれる事を知ってるか!」
バンっとドアを開け、母親のいる台所に向かう、息も切れているがそんなことはどうでもいい
「あら、また変身したの?」
「また?」
なんて違和感ある言葉なんだ
「リョウが三歳の頃はよく変身してたは母さんの真似して」
「おまえか!」
近所に響くほどの声で叫ぶのだった。
「ああ、ママさんがプララピンクだったんだ」
「そうよ、昔は凄腕だったのよ」
「マスコットはケルンさんだったけ」
「そうよ、元気かしらケルン」
「元気だよ、今は部長に昇進してうるさいよ」
「そうなのね、ミミティちゃんがケルンの部下なんてね」
「僕も驚いたよ、まさかリョウの母親がプララピンクなんてね、魔法の国でも伝説だし」
「あら、今はおばさんなのよ」
「そうなんだ、未だ現役でもいけるよ」
「うふふ、ミミティちゃんは口が上手いのね」
そんな楽しそうな会話の中、俺は親父に
「あんた生徒に手を出したのか?」
「いや違うんだ、俺は生徒に手を出したわけでは」
「母さん、親父の生徒だったんだろ」
「えーと、そのな」
俺は父親を尋問し続けていた。こうして俺が魔法少女から逃れられず生きていくことになるのが理解できた。
「俺の魔法少女適性は遺伝だったのか」
「そうだね、まさか三歳からなんてね」
寝る前にミミティと喋る
「男はならないもんじゃ無いのか?」
「わからないな、普通は魔法使いになるんだよ、君の学校なら二組になるのかな」
「じゃあなんで俺は二組では無いのか?」
「まあリョウからは信じられないほどの愛と勇気の力を感じるからね」
「なんだよ愛と勇気って」
「魔法少女に必要なものさ」
「はぁ、訳わからん」
「まぁ可愛いが正義なのが魔法少女だからねリョウも可愛さを磨きなよ」
「磨かねえよ、アホか」
そうミミティに言った次の日に
「上目遣いでお願いしろ、これで警察は言うことを聞く」
「「「はーい!」」」
「スカートをフワッとさせろ、可愛いを意識するんだ」
その日教師が吐いた、俺は悪く無い