初めての授業
今日から授業だ、気が重いなんでこうなったのか
「はぁ〜」
「何ため息してんだよ!」
バンと背中を叩かれ振り向くと
「ユウジか」
「黄昏てるな、どうした!」
「知ってるだろ、なんで魔法少女なんだよ」
「あはは、多分何かの間違いだろ、リョウに魔法少女の適性あるわけないし」
「そうか、担任は間違いないって言ってたぞ」
「マジかよ、いやでも大丈夫だよ」
裕二が俺を励ますがその目は完全に泳いでいた、なんて信用できない奴なんだ。
「お前はいいよ、希望通りの変身ヒーロー科なんだから」
「えっ、まあそうなんだけど、説明聞いて驚いたよ」
「驚いたって、何が?」
「変身ヒーロー科の変身スーツは自分で用意するんだとさ、周り見たら金持ちとか幼い頃から研究に参加してるやつばかりだったよ、どうしようかね」
「マジかよ、どうするんだよ」
「とにかく一年生の間に見つけろってさ、特に5組の奴らに頼めとも」
「五組って」
「サポート科、厳密に言えば研究バカの変人の集まりらしいぜ」
「つまり、そいつらに作って貰えと」
「そうだよ、俺以外に変身スーツ持ってない奴は五組に頼みに行ってたよ」
「お前は行かなかったのか?」
「行こうと思ったけど、なんか色々あってなまだなんだよ」
「ふーん」
「まあ五組の奴も一ヶ月は作るかどうか悩むらしいぞ」
「なんでさ」
「そりゃ自分の作品をより優秀な奴に使ってもらいたいからさ、去年の生徒会長が変身ヒーロー科の生徒で知ってるか?」
「ああ、スーパールーキーとして確か……消防に入ったんだっけ」
「そうだよ、その人のスーツが災害救助向けの能力持ってたから、凄いスカウトだったらしいぜ」
「だろうね」
「で、そのスーツ作ったのがサポート科の一人でなその人もスカウト合戦だったらしいぜ、サポート科も自分のスーツはその位の才能ある奴にって目を光らせてるんだ」
「なるほどね、サポート科か?」
「まぁ、魔法少女科にはあまり関係ないか?」
「えっ、なんでさ」
「知らないのか、魔法少女科の奴はサポート科のサポートを一切必要とせず、独自路線を行くんだよ、魔法があるからな」
「魔法ね、俺使えないけどな」
「だろうな、リョウが魔法使うとこなんて見たことないしな」
そう俺は魔法を使えないし、練習した事もない、てか魔法って何なんだ、この世界にスーパーブラジウムが発見されてきてから特殊能力者は現れたがそれでも選ばれた才能と言うもので、外的デバイスを用いてスーパーブラジウムを利用する者がほとんどだが、魔法少女だけがその中でも特殊な部類で、魔法が何なのかは何も判明していない、最も謎の存在なのだ。
「もう学校か」
「そうだな、俺こっちだから」
「ああ1組だもんな、じゃあな」
俺は裕二と別れ、1組に向かうガラッと教室に入ると先ほどまで賑わってた室内に静寂になる
『なんだよ、なんでこんなに嫌われるかね』
どうやらこのクラス全員に嫌われてしまったようだ。まあそれならそれで仕方ないと席に座る。
「貴方、なんでいるんですの?」
そこに昨日突っかかってきたエリナがやって来る。いい加減轢いたこと謝れと思ったが、今はいい
「仕方ないだろ、ここが俺の配属先なんだから」
正直居心地は最悪だが、ヒーロー資格のために三年間耐えねばならなかった。
「むぅ、なんですの、貴方男子でしょ、男子はここにいてはいけませんのよ!」
「そうよ」「そうよ」
エリナの取り巻きも声を上げる。
「はぁ、何度も言わせるなよ、俺がここにいるのは学園が決めたことだ、お前には関係ないだろ!」
少しイラついたので強めに言うと
「ひっ」
エリナが少しビクつき、そして
「な、なんでそんな大きな声を出しますの」
と涙目で言ってくるのだ、何をこの程度でと思ってると、クラスの全員が非難の目で見てくる。そこへ
「席に着け」
教師が入ってくる、最後にエリナが
「覚えておきなさいよ!」
そう言って席に帰っていく、全く何なんだよこのクラスは!
「では初めの授業に入る前に、魔法の国からのマスコットから話がある」
俺はその言葉にガクッと倒れる、何だ? 魔法の国? マスコットだぁーあ、何なんだよいったい
「やあこんにちは、未来の魔法少女の皆さん、僕はミミティ、見ての通りハイラックス型のマスコットさ」
いやハイラックスってなんだよ(耳を小さくしたウサギのような外見をした動物)知らねーよ
「さあ、少女の皆さんにこの魔法のステッキを…………あれ? なんで男がいるの?」
ミミティはどうやら俺がいる事に違和感を覚えたようだ、まあ当たり前かならばここで俺も言いたいことを
「まあ男がいてもいいか! でねこのステッキを」
「てっ、いいのかよ!」
教室に木霊すツッコミにミミティは
「今は授業中だよ、静かにしなさい!」
それは当たり前の事だった。そう当たり前の事だったのだ。