初日の感想
国立WSS学園で唯一の例外のクラスがあった。
他のクラスと別棟に教室があり、男子禁制を謳う女の花園、1組、またの名を
【魔法少女科】
世界のヒロインを育成する伝統のクラスである。
そのクラスに何故か入らされる一人の男
「なんでこんな事に」
俺は針のむしろだった。同じクラスには女子しかいない、それに俺は魔法なんか使えない、中学までに鍛えた肉体と推理力で変身ヒーロー科で活躍するつもりだったのに
「はぁ〜」
「そこの貴方!」
ため息しか出ないこんな状況で、とある女子が話しかけてくる。
「はいよ、なんだい」
俺は振り向くとそこには
「あー!」
「な、なんですのよ」
俺の目の前にあの時の、俺を轢いた車の女がいた。
「お前は俺を轢いた車の女じゃねーか!」
そう糺弾すると
「はぁ、勘違いじゃなくて、私がそのような事するわけ無いじゃ無いの」
「はぁ!」
「不愉快です、謝って下さい」
「はぁ!」
「さぁ!」
「いやいや、今朝の話だぞ」
「何を言ってるのかしら、これだから男は嫌なのです、出て行ってくださらないかしら」
「「そうよ」」
そこに二人の女子が割り込んでくる。
「エリナ様の言うとおりよ」
「そうね、男子はこのクラスに不要よ」
二人が俺を睨む
「なんだ、俺が知るかよ、このクラスにした教師に言えよ」
「なんですって!」
二人の女子が食ってかかろうとした時
「お辞めなさい!」
「「はいエリナ様」」
エリナと呼ばれる女子が二人を止める、そして
「いいですか、私達は貴方を認めていません、辞めるなら早くになさいな、それでは御機嫌よう」
そう言って去っていくエリナと取り巻き二人、俺はとりあえず
「いや轢いた事謝れよ」
こうして初日は過ぎていく、授業も無いので帰るかと思い席を立つと、周りの生徒がビクつく、どうやら俺が怖いらしい。
しかしいくら何でも拒否感あり過ぎじゃないのか、ここの女子は何故か男である俺を遠巻きに見過ぎていた。
「まあいいか、帰ろ」
とりあえず帰る、もう帰って寝よ、明日からの事は明日考えればいいや、もう疲れた。
「リョウ、どうだったの学校は」
「普通だよ」
家に帰ると母親が様子を聞いてきたが、魔法少女科になったなんて死んでも言えるかよ。
「はぁ、なんで俺が魔法少女なんだよ!」
ぶつくさ言いながらベットに倒れる、何でこうなったのかな
俺はヒーローを目指していた、親は普通の親で、親父の職業は教師、母親は専業主婦、一人っ子だがまあすくすく育っただろう、空手を小学生の頃から始め中学では負けなし、たまたま遭遇した殺人事件で犯人を推理してそれ以来たまに警察にも協力している、天才中学生、それが俺だった。
「はぁ、島崎さんに必ず変身ヒーローとして警察に入るって約束してしまったしな」
ヒーロー業界は独立のヒーローでやっていくには厳しい世界だ。ヒーローの資格は言ってしまえば単独で逮捕権と武器の所有権、状況によっては警察や消防に指示を出す事もできる便利な資格だが、金にはならない
ほとんどのヒーローが事件解決をして知名度を上げて芸能で稼ぐとか、警察官に直接なるなどだ。
警察官になる時ヒーローの資格を持っているとキャリアより上の立場から始まるエリートを越えたエリートになれる。
だから俺も警察官になるつもりだったんだ、しかも警察が所有する最強の変身スーツを着たかったし。
「はぁ、どうしたもんかな、魔法少女科からでも警察で変身スーツ支給されるのかな?」
ここからはナレーターのナレが少し補足させてもらいます。
リョウこと魔藤亮君が語る警察とヒーローの関係について、警察とヒーローは親密と言える関係でどちらが上とも下とも言えない、特に上層部にはヒーロー資格所有者が多く、直接戦闘が予想される部署はヒーロー資格者で占められることも少なくなく、ヒーローを資格制にした時に警察にも強化スーツを装着する、特殊犯罪対応科が新設される。
その中でいかなる資格保持者でも装着が許可される事が無いスーツが存在する、それがリョウ君が語る最強のスーツである。
このスーツは警察内部でも神聖化されており、希望者は多いがヒーロー資格制が登場してから30年誰も装着出来ないでいる。
何故そこまで神聖化されているかと言うと、ヒーロー資格制が登場する前、この世界で何故ヒーロー資格制が登場したのかのキーになる世界的犯罪組織とそれと戦った三人の若者、その中で破茶滅茶な性格で警察をかき乱した若き警察官が付けていたスーツなのだ。
様々なヒーローが存在する昨今、それでもなおその三人を超えるヒーローは存在しないとまで言われるほど人気、実力、知名度を有するのだが、三人の素性は犯罪組織との最後の戦いで行方が分からなくなり、そしてその後にヒーロー資格制が登場し三人をヒーローの始祖として別格扱いする風潮が出来上がる。
そんな三人に憧れる亮君はその中でも特装警察ギャンバルに憧れ、ギャンバルスーツを目標に努力してきた、だけど何の因果か魔法少女科、彼の未来はどうなってしまうのか、それは今後の展開による。
それではナレでした。
「明日からどうすっかな?」
「ちょっとリョウ、いつまでも寝てないでご飯よ、降りてきなさい!」
「ああん」
気づくと母親が部屋に入ってきていた。
「なんだよ入ってくるなよな」
「だったら呼んだら降りてきなさい、早くしなさいよ」
そう言って母親が部屋から出て行く、はぁ、人の気も知らないで、本当ちゃんとヒーローになれるのかな?