魔法少女科って何?
WSS学園は定員100名で、5クラスと決まっているがそこから更にクラス分けがその後の運命を分ける。
まず5組だがこちらはヒーローをサポートする技能を磨くクラスで、学園では落ちこぼれとも呼ばれるクラスである。多くの者が他の科に憧れ厳しい入学試験を突破し、ここで挫折する。
そうは言ってもヒーローの資格を取れるのに違いはなく、サポート科は就職に強いのが有名でなんだかんだで皆卒業していく。
次に4組、ここは戦隊ヒーロー科と呼ばれ単独でのヒーロー活動より、チームを組んだ方がより力を発揮するものが配属される。
ただレッドを選ぶ時に怪我人が何度も出てくるのはしかないのだろう。
そして3組、ここは戦隊ヒーローと同じ様に強化スーツを纏いながら戦う組だが、こちらは単独でのヒーローになれる科で一番希望者が多い、特にトップヒーローの大半がこのクラス出身なのも理由の一つだろう
2組はサイキック、超能力、特殊能力などの力を有する者達で、他の科と違い完全に才能重視である。スーパーブラジウムを発見した時に、この物質を体内で活用できる者と出来ない者が存在した前者は超能力者と呼ばれる異能に目覚め、後者は外的な装置によって利用する。
超能力者は必ずこのクラスに所属する事になる
そして1組は……
ここが、俺の新しい教室か!
新生活に不安が無いわけではないが、俺は最初に決められた席につく、しかしさっきから俺への視線が凄い
「ねぇ、なんで男子がいるの?」
「ちょっと変態なんじゃ?」
ヒソヒソ話が止まない、てか女子ばかりだな? いや女子しかいないぞ? なんでだ?
うーん、考えても仕方ないか、とりあえず先生を待つか
そうして奇異の目で見られながらしばらくすると担任の教師が入ってくる。
「ほら座れ! 点呼を始めるぞ」
静かになる教室、そして
「まずは……」
次々と返事をしていき、俺の番となる
「魔藤亮!」
「はい」
俺が返事するとざわつく教室
「えっ、なんで」
「やっぱり生徒なの、幽霊とかでなく」
「変態」
「静かに!」
バン!
担任の教師が机を叩き、注意する。
「先生!」
一人の生徒が手を挙げる
「なんだ」
「どうして男子がいるんですか!」
その言葉とともに生徒達が一斉に騒ぐ
「そうです、なんで男子が」
「変です!」
「変態」
俺は何故こんなにも女子が騒ぐのか理解出来なかった。だってこの学校は共学だぞ、男子がいてもおかしくないだろうと思っていた時、一人の女生徒の発言に俺は衝撃を受ける。
「だって1組は魔法少女科、魔法少女しか入れないはずです!」
「はぁ!」
俺は変な声を挙げる、びくっとなる女生徒
「そうだここは魔法少女を育成するクラスだ、そして魔藤は成績トップでこのクラスに配属された、期待の魔法少女だ!」
「はぁ!」
そう、これが魔法少女としての第一歩だったのだ。