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愚者達の戦記  作者: 六三
皇国編
280/443

第189:虎将と女と猛将

 ロタとデル・レイその国境付近に数百の男達が駐屯していた。

 鍛えられた肉体を甲冑で固めた男達の中でも、一際大きな体躯の男がロタ王都に視線を向けている。あまり感情を表に出さぬ男だが、この時の視線には憂いを含んでいた。


 ブランら一行は、グレイス率いるバルバールの別働隊と停戦した後、デル・レイ方面に進んだ。そのまま国境付近で留まり動こうとはしなかった。グレイスとの約束もあるので時折見かけるバルバールの小部隊との戦闘も避け潜んでいるのだ。


 リュシアンは人を使ってロタ王都の様子を探らせた。王都はすでにグレイスの別働隊に囲まれている。その状況が毎日のように報告が届いた。ブランの視線は日々鋭くなる。


 そしてついに、ロタ王都を囲むドゥムヤータ軍にサヴィニャック・リュディガー王が降伏したのである。北方の領地が陥落寸前となり、もはやこれまでと降伏を受け入れたのだ。


 それを不甲斐ないと断じる事は出来ない。領地を奪われ力を失った王は諸侯の上に君臨出来ない。前王朝から王位を奪ったばかりのリュディガー王は、諸侯からの無条件の忠誠が期待できる状況ではないのだ。


 このままでは諸侯からこそ切り捨てられ、降伏の証と首を落とされかねない。そうなるくらいなら、力を失う前に自ら降伏し他国の影響下の中ででも王位を保つべきだ。


 リュディガー王が降伏したのを確認したリュシアンは

「それでは、デル・レイにおわす、真のロタ王陛下の元に馳せ参じるか」

 とぬけぬけと言ってのけた。


 その変わり身に早さに驚く隊員達も数多くいた。


「降伏なされたリュディガー王は、隊長を引きたてて下さったお方。それをあっさりと裏切るのは、騎士道にもとるのではありませぬか」


 確かに第一次ドゥムヤータ戦前までは一介の武官でしかなかったブランを短期間に出世させ国を代表する騎兵隊の隊長に任命したのはリュディガー王である。その恩義を忘れて良いのか。と、唖然としている。しかし、その者達を前に、リュシアンは悪びれない。


「確かに表面的にはそうなのだがな、実は色々と裏があるのだ」

「裏ですと?」


「そうだ。ブランが出世したのは、そもそもドゥムヤータとの戦いの前に、ブランが北方警備の独立騎兵連隊の隊長に任命されてからなのは知っているな?」

「は、はい。聞き及んでおります。確か、リュディガー王、当時はサヴィニャック公でおわしたが、隊長の力量を認め、連隊長に抜擢なさったと」


「それがそもそも違うのだ」

 リュシアンが鼻で笑った。少し演技臭いそのしぐさに、思わずブランの口元に苦笑が浮かぶ。


「ブランに任務怠慢を換言されたサヴィニャック公が、ブランを処罰しようとしたのを私が取り成し、代わりに抜擢して見せれば公の度量を示せるだろうと進言したにすぎん。それがなければ、公はブランを処罰していたのだ」

「そのような事が……」


「そうだ」

 勢い殺がれた隊員達の反応に満足しリュシアンが頷く。


「その後、ドゥムヤータに負け続けていた南部に対し北方防衛を任されていた公が、10倍のバルバール軍と五分に戦ったブランの武名を利用したのだ。こちらこそ公に貸しはあっても借りはあるまい」

 リュディガー王を、あえて公と呼び続けた。


「で、ですが、それでも一度主君と仰いだからには……」

「おいおい。まるで我らがサヴィニャック公を裏切ったかのような言い方は止めてくれないか」

 リュシアンが、肩をすくめておどけるように言った。やはり少し演技臭い。


「我らは我らの出来るだけの事をやったのだ。まさかお主達、ブランが猛将グレイスとの一騎打ちで手を抜いていたとでもいうのか?」

「い、いえ、決してそのような」


「あの時はあれ以上の事は出来なかったのだ。なにも無駄死にするのが忠義という訳ではあるまい」

「確かにそうですが……」


 リュシアンに反論する言葉を持たぬ隊員達は、勢いをなくしたもののやはり釈然としない表情だ。忠誠とは、ある意味、理屈、損得とは対極に位置する。それを誇りとする騎士達は、頭では分かっても心が理解しないのだ。助けを求めるように、幾人かがブランへと視線を向けた。


「サヴィニャック公への義理は果たした」


 ブランの言葉は短い。隊員達は意外そうな顔を見合わせている。


 本来ならばブランこそ、損得勘定より誇りや義を優先させるその気性でサヴィニャック公を見捨てるのに反対しそうなものだ。


 グレイスとの一騎打ちの時はブランも傷付き、バルバストルの乱入もあり混乱していた。サヴィニャック公への裏切りとまでは考えが及ばなかった。しかし、改めて考えれば公に取り立てて貰ったのも事実。尤も、ブランが独立騎兵隊隊長に抜擢されたのは、公がブランの能力を認めたからではなく、リュシアンが言ったように、逆らったブランを逆に取り立てる事により、己の名声を上げんとする為だ。


 恩を感じる必要もないとも言えるが、ブランの性格では割り切れない。そのあたりがディアスなどからは青いといわれるゆえんだが、リュシアンはブランのそういうところこそが、彼という人格をなしている重要な要素と考えていた。


 そしてリュシアンは、その彼の心情を理解した上で、ある言葉でブランを説き伏せていた。だが、それは今公表すべきではない。


「もうよかろう。現実に公は降伏し、俺達にはデル・レイに行くしか道は無い。それともいつまでもここにいて飢え死にする気か?」

 リュシアンが強引に割って入って打ち切った。あまりこの議論にブランを巻き込みたくない。


 隊員達は不満げながらも沈黙した。だが、進路をデル・レイに向け途中野宿をして朝を迎えた時、3分の1程の隊員が姿を消していたのだ。ブランとリュシアンは、やむをえぬとさらにデル・レイへと進んだのだった。



 姿を消した隊員達の中には、ブランを不忠者と考えた者も居たが、国境を間近に故郷への想いが浮かび、それに抗えなかった者も多い。甲冑を脱いで布でくるみ、それを背負って故郷を目指したのだった。


 その中でロタ王都を目指した者も幾人かいた。ほとんどが王都生まれだからなのだが、1人、王都生まれではないにもかかわらず向かった男がいた。その男は、いまだ混乱が収まり切れない城下町に入ると一軒の酒場を目指した。


 日はすでに沈み、酒場の稼ぎ時ではあるが、とはいえ、このような状況で店が開いているのか。だが、たくましい事に店はやっていた。男が扉をくぐると、ドゥムヤータ人がたむろしていた。外見的にはあまり差がないロタ人とドゥムヤータ人だが、なぜそれが分かるかといえば、全員、甲冑を身につけてたからだ。いま、城下でロタ人が甲冑を付けていては、反乱でも起こす気かとたちまち捕らわれてしまう。無論、ドゥムヤータ兵も今は兜を脱ぎ、篭手も外している。


 ちなみにバルバール兵達は、王都郊外に駐屯している。本来、ドゥムヤータに先駆けロタ王都を包囲した彼らだ。傍から見れば、上手く追いやられた感がある。バルバール兵達からは不満が続出しているが、彼らを率いる猛将グレイスに気にした様子は無い。定期的に選王候達の元を訪れ、情報交換などを行っている。


 勝利者であるドゥムヤータ兵達は酒を満たした杯を片手に笑い歌う。通常の酔っ払いより5割増しで騒がしいが、金を払わないなどの無法はしない。金を払わず商品を奪えばドゥムヤータ人の信用は失墜する。商人達は品物を店の奥にしまいこみ、商人同士の取引にも支障がでる。ドゥムヤータの経済家シルヴェストル公爵が、それを懸念し全軍に厳しく通達したのだ。


 とはいえ、やはりその態度は尊大ではあった。


「お、なんだお前はロタ人か?」

「ロタ人は酒を飲んでいる場合じゃないだろ」


 さっそく絡んできたドゥムヤータ兵に怒りを覚えた男だが、こんな奴らと戦いに来たのではないと堪えた。


「いえ。たまには、と思いまして」


 言葉少なげにやり過ごし、一番奥の席に逃げ込んだ。兵士達はさらに絡んできたが、男が相手をしないので悪態をつきながら自分の席へと戻って行った。戦勝者の彼らも公爵の通達を破るのは怖いらしい。


 しばらくすると、この店の女将と思われる小柄な女が現れた。アレットである。


「何にするの?」

 と、ドゥムヤータ兵達に背を向け言ったが、探るような視線を向けてくる。男が小さく頷く。「あんた、見覚えがある顔ね」「はい」という会話が無言でなされたのだ。長年、酒場で働いていたアレットだ。客で来ていたのなら、それが一度でもちゃんと覚えている。見覚えがある程度なら、むしろ、何度か顔を合わせた程度のブランの部下の誰かだ。


「あんた達、うるさいよ! この人の注文が聞こえないじゃないの!」

 アレットが振り返り兵士を怒鳴る。

「で、何なの?」

 と男の口元に耳を近づけた。


「ブラン隊長達はデル・レイに向かいました」

「だからうるさいって! で?」

 酔っ払い達を怒鳴り、再度耳を近づける。

「貴女もここを脱出してデル・レイに来て欲しいとの事です」

「分かった。ちょっと待ってて」


 そういうとアレットは店の奥へと向かう。男は、自分は何を注文した事になっているのかと思いながら視線で追うと、酔っ払った兵士の手がアレットのお尻に伸びた。瞬間、小さな拳が兵士の横っ面に飛んだ。兵士は痛みを感じていないようでへらへらと笑う。彼女の方も気にした様子は無い。この程度で本気で腹を立てていては、酒場の女将など勤まらないのだ。


 しばらくしてアレットが持って来たのは、少し色が薄く感じる葡萄酒だった。飲んでみると予想を裏切らず薄い。どうやら水で割っているようだ。


「姉ちゃん! こっちのが先に注文しただろ! なんでそっちの方が先に来るんだよ!」

 すでにかなり酔っている兵士が、赤ら顔で怒鳴る。卓の上にはかなりの数の空いた杯が乱立している。


「最初の一杯くらい、先に持って行ってあげてもいいでしょ。金玉の小さい男だね」

「何だとこのアマ!」


 アレットは酔っ払いを無視し、男の素早く耳元で、これ飲んで店を出たら裏に回って、と囁く。


 無視された酔っ払いが立ち上がった。思いの外大きい男だ。座っていた時に気付かなかったのはその大きさの要因が、縦にではなく横にだったからだ。身長はブランよりも頭1つは小さいが、それを補って余りある横幅のおかげで、体重ならブランに勝りそうだ。


 だがアレットは、実数はともかく見た目の印象では自身より5倍ほど重そうな兵士に怯まない。


「身体がでかいんだったら、気持ちも大きく持ちな」


 甘い顔を見せては相手を付けあがらせる。女がこの手の店を切り盛りするにはなめられてはいけないのだ。だが、不要に揉め事を起こしたい訳でもない。この商売が長い彼女だ。どの程度の男ならどの程度まで言い返しても大丈夫かは経験で分かる。これはまだ大丈夫なはずだ。


「んだとこのアマ!」


 男が卓を押しのけアレットに迫る。傾いた卓から皿ごと料理が滑り落ち床で砕け、皿の割れた音が響いた。


 あれ? ちょっとまずい?


 小柄なアレットだ。重い甲冑を身につけて戦う屈強な兵士達に殴り飛ばされれば、一発で吹き飛び、下手をすれば命を失いかねない。しかし、ふつうはどんなに怒っても、相手を殺そうとまでは思わない。その為、彼女が小柄で、殴ったら死にそうだからそこ手を出せないものである。それと、経験による見極め。彼女はそれによって今まで危険を回避してきた。


 しかし、今回、これまで彼女が経験した事のない要因があるのを失念していた。占領軍の兵士、などという者達を相手にするのは初めてだった。


 この国は俺達が占領した。だから俺達の言う事を聞いていればいいんだ! その黒い感情は、シルヴェストル公爵の命令に縛られていたが、酒によってその鎖は解かされ解き放たれたのだ。


 だが、アレットにも矜持がある。この店は自分の店である。


「何よ! 文句あるの!」


 幸い男は胴回り意外の甲冑をほとんど外していた。アレットの小さい脚が巨漢の向う脛を蹴り、男は痛みに飛び上がった。向う脛は特別に鍛えていなければ、体格差が出にくい急所だ。


「てめぇ! やりやがったな!」


 アレットの頭ほどもある拳が振りかぶられた。アレットの顔面を粉砕する、その直前、周りの兵士達が男を取り押さえ、男を羽交い絞めにする。


「お前ら、放せ、このやろう! じゃますんじゃねえ!」

「まあ、まて、まて。相手は女だぞ」

「うるせえ! 囃しやがれ」

 男はまだ暴れるが、後ろから羽交い絞めにされては動けない。


 ふう。やれやれ。アレットは内心溜息を付いた。


 始まったら周りの男達が止めに入るのは分かっていた。でも、初めにこの巨漢に殴られては死んでしまう。先にこちらが手を出し始める。しかし、男の顔を殴っても、この男は全く痛みを感じず瞬時に拳が飛んでくるだろう。それではやっぱり死んでしまう。向う脛を蹴って、相手が痛がっている間に周りの兵士達に止めさせるのだ。


 その隙に、兵士達が必死で抑える巨漢に目もくれず店の奥に歩きだした。引き際が肝心だ。これ以上ここに居座ってもさらに揉めるだけである。万一男が仲間を振り払って殴られては死んでしまう。


「ずいぶんと騒がしい店だな」


 その何気ない声に店が静まり返った。暴れる巨漢、取り押さえる兵士。その格好のまま固まっている。


「グレイス……将軍」

「猛将グレイス」


 南部の戦いで散々ドゥムヤータ軍を悩ませた虎将ブランを2度に渡って退けた男だ。ドゥムヤータ兵の彼らも全員がその顔を知っていた。ブランに切り裂かれた顔は、傷はふさがっているが大きな傷跡が頬を刻んでいた。


 意外と大きくないわね。アレットは内心そう感想をもらした。実際、ブランよりは、20ミール(約15センチ)近く小さい。それでも一般人と比べれば大きい方だが、兵士は徴兵で集められたのではなく、腕に自信がある者が自らの意思でなる職業軍人だ。その中ではグレイス程度の体格は珍しくない。


「こ、これはグレイス将軍。このようなところに何の御用ですか」

「戦いも終わった事だし、我が軍の兵士達にも酒の一杯でも飲ませてやろうと思ってな。酒の注文だ」

「しかし、将軍自らお越しにならなくても……」

「この店の前で思いついたんだよ」

「そ、そうでしたか」


「ちょ、ちょっと。兵士達って何人くらいいるのよ?」

 アレットが慌てたように言った。

「まあ、5千ってとこか」

「ちゃんとこの店、見て言ってるの? こんな小さな店に、そんなにある訳ないじゃない。沢山欲しいなら問屋に行きなさいよ」


「お前がこの店の女将か? ここに用意しろとは言ってねえよ。酒場だったら、問屋に顔が利くだろ。お前から言っといてくれ。金はバルバール軍が払うからってな」

「いやよ。面倒くさい」

 アレットが腕を組み口をへの字に曲げる。


「ば、馬鹿、お前。この人を誰だと思ってるんだ」

「分かってるわよ。猛将とか呼ばれている人でしょ?」

 その無礼な態度にドゥムヤータ兵が慌てたが、アレットはどこふく風だ。グレイスが苦笑する。


「そう言うな。手間賃は払う。代金の5分ってところでどうだ」

「あら、気前がいいのね」


 5千人分の酒の5分といえば250人分の酒代。実質、言付けるだけでの報酬としてはかなりの金額だ。


「まあ、俺の金じゃないからな」

「なんだ、あんたの奢りじゃないの」

「兵達にとっちゃ誰の金だろうが酒は酒だ。俺の懐を痛める必要はないだろ」

「確かにね」

 グレイスはそれにも苦笑で応じた。周りのドゥムヤータ兵の方が、そんな口のきき方をして良いのかと慌てている。


「まあいい。とにかく酒をくれ」

「あいよ。どっか適当に座っててよ」


「グレイス将軍。ぜひこちらへ」

「いえ。ぜひ我々と」


 ここぞとばかりに、ドゥムヤータ騎士が群がる。大陸一とも名高い猛将と杯を重ねられれば、彼らにとってこれ以上の名誉はない。国に戻れば、あの猛将グレイスと酒を酌み交わした仲だと言いふらすのだ。


「いや、今夜中に陣に帰らねばならん。一杯だけ貰ったらすぐに出る」


 騎士達は残念がったが、それでは、その一杯をぜひ自分に継がせて欲しいとやはり群がる。グレイスも強いだけの武将ではなく、外交というものを弁えている。不要にドゥムヤータ騎士と不仲になるのは得策ではない。だが、誰か一人の酒を飲めば他の者に角がたつ。内心うんざりしながらも、断る方法に頭をめぐらす。そこに騎士達をかき分けアレットがお盆を持ってやってきた。盆の上には酒が満たされた杯が置かれていた。


「じゃまじゃま! 私はその人から注文受けてるんだからね。人の商売のじゃますんじゃないわよ」


 大陸でもっとも有名な将軍の一人であるグレイスを前に、アレットは普段通りだ。その態度にさっきまでは慌てていた兵士達も、そのようなものかとすら思い始めていた。


 渡りに船とグレイスが乗り、素早く杯に手を伸ばした。

「すまんが、注文した酒を無駄にする訳にはいかないのでな。いずれ戦勝の宴があるだろう。お主達とはその時にゆっくり杯を重ねさせて頂く」

 言い終えると一気に飲みほし、騎士達が止める間もない。


 グレイスはそういったが、戦勝の宴に呼ばれる騎士など一握り。こんな酒場に屯している者達が呼ばれるはずはないのだ。しかし、自分は呼ばれるほどの者ではないと宣言も出来ず、騎士達は口を噤んだ。それでも諦めきれない騎士が、空になった杯に酒を注ごうとするが、グレイスの方が早くアレットが持つ盆の上に空の杯を置いた。さすがにその杯に酒を注ぐのは滑稽である。


「それじゃあ、酒の事は頼んだぞ」


 何気く言い、何気なく背を向ける。その動きには一部の隙もなく、騎士達は黙って見送らざるを得なかった。

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