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愚者達の戦記  作者: 六三
皇国編
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第73話:暗殺

 その日ベルトラムは一つの案件に頭を巡らせていた。宰相の任にある彼は、宰相府の重厚な執務室の机に座している。正確な言葉でない。大抵の場合は正しいのだが、彼の場合は違った。彼の場合’どの国の’が必要だ。2ヶ国宰相。ゴルシュタット、リンブルク。2ヶ国の宰相を兼ねる彼には、’リンブルク王国の’と頭につけなければ正しくない。


 一年の大半をリンブルクで過ごしゴルシュタットの政務はブルバッハに任せた。枯れはてた老文官にベルトラムが不在の間に実権を握ろうなどという野心は無いが、彼の娘婿を懐柔して監視させ万全を期している。


 彼には野心があった。貧しい家に生まれ、始めは武官として仕えた。出世を目指す者は皆士官を望んだが、命の危険が無い文官は貴族達が伝手を使い独占していた。失う物は何も無い。それが彼を豪胆にさせた。だが、命知らずなのではない。危険には十分対処し、恐れる必要の無いものは恐れない。それが彼にとって豪胆というものだった。恐れる必要があるものを恐れず滅びるなど、それは豪胆なのではなくただの阿呆である。


 その豪胆さをもって武勲を重ね名声を得、その後に文官に転じた。富貴を得るだけなら武官として出世するだけで事足りたが、権力を握るには文官として上を目指すべきだ。そして遂にはゴルシュタット王国宰相の地位にまで上り詰めた。貧しい家に生まれ1国の宰相となる。十分満足のいく人生のはずだった。だが、ベルトラムは満足出来なかった。王位。それを手にする。その野心が芽生えた。


 彼の野望の為には幾つかの問題を解決させねばならない。解決する順番も重要だ。まず初めに解決すべきはシュバルツベルク公を盟主とする反ベルトラム勢力の問題だ。


「潰すのは訳がないのだが」

 呟き、無意識に手にした杯から麦酒を一口飲んだ。水が不味くそのままでは飲めたものではないこの地域では、麦酒程度は水代わりだ。微かな苦味が舌を刺激するが、考えに没頭しそれを知覚しなかった。


 敵の情報を集めるのには余念が無い。シュバルツベルク公らの動きもかなり掴んでいる。事を成すにはいかに多くの情報を集めるか。情報は知より重要だとベルトラムは考えていた。


 凡百の徒よりは知に優れていると自負するが、世に稀に見るとまでは自惚れては居ない。だが、その世に稀に見る知者に駆け引きにおいて勝てないとも考えては居なかった。情報を集めればだ。


 知者は1つの手掛かりを元に答えを見出せるかも知れない。だが、凡人でも5つの手掛かりがあれば答えを見つけられる。そして更に多くの情報を集めれば知者をも超えるのだ。


 今まで得た情報だけでは、シュバルツベルク公らを一網打尽にする理由としては足りない。いかに彼らが集まり会合を開こうとも、それだけではベルトラムへの反逆の証拠とはならないのだ。彼らに罪を着せるにはかなり強引なやり方をするしかない。そして、そんなやり方が通用するのは一時の事だ。締め付けが強ければ強いほど反発も強くなる。


 恐怖政治など目先しか見えぬ阿呆のする事だ。百歩譲り、これがゴルシュタット国内の問題ならばまだ押え込めるかも知れないが、リンブルクで恐怖政治を行えば、リンブルクを救うべし! と他国からの干渉を受けかねない。シュバルツベルク公との決着は、他に敵対勢力を発生させぬ形で収束させるべきなのだ。


 それを分かった上で動いているなら面白いのだが。決定的な証拠さえ掴ませないならば多少大胆に動いても問題は無い。もしシュバルツベルクがそう考えているなら大した度胸である。ベルトラムにも似た豪胆さだ。


 一方ベルトラムも、シュバルツベルクが自分を殺す事だけを考え動けば命が危ないと理解しながらも、情勢を考えればそれは出来ぬはずと僅かな護衛兵のみを置くだけだった。


 何か動きが欲しいところだ。今のところ双方手詰まりの感がある。負けざるは我にあり、勝ちは敵にあり。という格言がゴルシュタットにはあった。今は、自陣営を固めて負けぬ体制を整え相手の失策を待つ時期だ。


 腹心のダーミッシュには皇国の情報収集を任せているが、何も彼ばかりが動いているのではない。ダーミッシュの下には数多くの部下がおり、ダーミッシュはその纏め役だ。彼らは血の繋がりのある一族で、時には歳の近い兄妹が夫婦と名乗り何年も掛けてその地域に溶け込み、子すらなす事もあるという。今も一族の者は引き続きシュバルツベルクら反ベルトラム陣営を見張っている。


「今は待つしかないか」

 決断し、杯に残った麦酒を一気に飲み干す。麦酒の苦味に、杯を卓に置いた後はすっぱりと頭を切り替えた。決断したのならそれ以上考えても仕方が無い。杯に新たな麦酒を注ぎ、頭の中も新たな案件が満たしていく。


 ダーミッシュから、ロタ王国のサヴィニャック公がデル・レイのアルベルド王を味方に付け王位簒奪を目論み、更に皇国に臣従を申し入れたとの情報を得ていた。これはベルトラムにとっても利する情報だ。サヴィニャック公の簒奪を皇国が認めれば、同じく王位簒奪を目指すベルトラムにとって有利な先例となる。しかし、政略に長けたベルトラムですら首を傾げる事態が発生していた。


 何とサヴィニャックは、ランリエルにも従属を申し入れた。更に南のドゥムヤータとも手を組んだという。これはどういう事か? デル・レイのアルベルド王はまだこの情報を掴んでいないようだ。ランリエルのサルヴァ王子も、サヴィニャック公がデル・レイと手を組んだのを知らない。それは、若き頃からダーミッシュらの一族を使い他国にまで根を生やした情報収集能力の差だ。アルベルド王、サルヴァ王子が如何に優れ情報の重要性を理解しようと、長年掛けた時間の重みはそう簡単には覆せない。


 しかしサヴィニャック公は何を考えているのか。これではやっている事が支離滅裂だ。いやサヴィニャック公ではなく、その部下のリュシアンという者達の謀か。情報に長けたベルトラムは、サヴィニャック陣営の内情も掴んでいた。


 小物達の集まりだとベルトラムは考えていたが、それは侮りではない。むしろ、だからこそ手強いとも感じている。1人の頭脳から出る策は統一性もあり読み易くもある。たとえばサルヴァ王子は戦いを有利に進める策を立てるが、アルベルドは他を味方に付ける事を重要視し戦い事態の勝敗には拘らない。だが、時にはこの者の策が採用され、別の時には違う者の策が採用される。それでは癖を読みにくい。


「まあ、どうなるか。見せて貰おうか」

 ベルトラムは笑みを浮かべまた麦酒に口を付けた。情勢を軽視する訳ではないがロタ王国とゴルシュタットまではケルディラやデル・レイを挟んでいる。ゴルシュタットへの影響があったとしても対策を練る時間は十分にある。そして現時点で情勢が読めぬからこそ、一つの考えに執着するのは危険だ。更に情報を集めつつ心を物事の中心に置く。それが重要なのだ。


 麦酒を啜りつつ、他の案件にも頭を巡らせた。結論が出せるものには対策を講じ、現時点では手の出しようが無いものはすっぱりと切り捨てる。考えても結論が出ぬものは出ぬのだ。ならば記憶の片隅に留めつつ思考停止する大胆さがベルトラムにはあった。


 日が沈みかけた頃に全ての案件を整理し終わると、樫の椅子に大きくもたれると彼の巨体にギシリと悲鳴を上げた。瞑想するかのようにしばし目を瞑る。瞼を開けた時には既に日が沈んでいた。


 引き出しに手をやり、娘のクリスティーネからの手紙を赤みがかった茶色い髪とそれよりも赤い瞳を思い出しながら取り出した。将来を約束したという男に裏切られてから、娘は父以上の男性などこの世に居ないのだと更にベルトラムに頼るようになっていた。


 手紙は、異国に居る父の身体を気遣いと自分の近況を報告するものだ。だが、その言葉の端々に父が傍に居ない事への不満と寂しさがにじみ出ている。一読し、ベルトラムは満足げに頷き手紙を元に戻した。もっとも手紙が届いたのは一ヶ月以上も前だ。それから職務の終わりに目を通すのを日課にしていた。お前は母の生まれ変わりなのだ。娘に言い聞かせ、娘もそう信じている。


 娘をリンブルクに呼び寄せるべきか、ゴルシュタットに留めるべきか。それを思い悩む時、ベルトラムの中から政治家としての姿が虚ろう。リンブルクに呼び寄せればシュバルツベルク公らの反勢力の標的とされかねない。ゴルシュタットに留めれば、父が不在の間にまたぞろ娘にちょっかいを掛ける男が現れかねない。どちらにしても頭の痛い問題だ。


 本来の冷徹な政治家としてのベルトラムであれば、娘の安全以上に、娘がどこに居るのが政治的に利するか。それを考えるはずだが、今のベルトラムは政治家ではなく父だった。いや、父ですらなく……。


「やむを得ぬか」

 その呟きは、今までのものより力が無かった。



 日も暮れ夜の闇が辺りを支配し、家々から漏れる光がそれに抗っている頃、男爵家の次男であるヴィルフェルトがその闇に力を借りてベルトラムの屋敷の庭に潜んでいた。仲間のドゥンケル、クリーゼルも居た。皆、ベルトラムの屋敷の警護の兵士と似た装備を付けている。


 彼らの作戦は無謀とも計算しつくされたものとも言えた。ベルトラムの屋敷の兵士達の警護、召使達の庭の手入れ、それらを調べつくした結果、どうしてもベルトラムの部屋にたどり着くまでに誰かに発見されてしまう事が分かった。一見無造作に見えても考え抜かれ隙が無いものと思われたのだ。だが彼らは諦めなかった。


「ここから先に進もうとすれば、この警護の者に見つかる」

 ドゥンケルが観察の末作った屋敷の地図を指差した。神経質で以前は作戦のケチばかりつけていたが、今ではその神経質を有益に使用し作戦立案の中心となっていた。


「だが、庭は広く手入れをするのも日を分けて行われているから、一度ここの手入れをすれば3日は召使は来ない。夜の間に庭に入り込みここまで進み、翌日の昼に更にここまで進むんだ」

 そう言いながら地図に指を滑らす。


「ベルトラムの屋敷の敷地内で、夜を明かすというのか」

 ヴィルフェルトの声が硬い。理想としては、素早く忍び込み、素早くベルトラムを殺し、素早く逃げる。そうしたい所だ。


「夜を明かすどころじゃない。3日3晩は必要だ。1日目にここまで。次の日にここまで。3日目にベルトラムの部屋に辿りつく」

 言いながら、ドゥンケルの指が進み止り、また進んで、最後にベルトラムの書斎を指差した。


「危険では有るが、仕方ないか」

 ヴィルフェルトが答える。


 警護の兵や召使が徘徊する敵の屋敷の庭で3日3晩潜む。余りにも大胆な計画だ。だが、他に手立ては無い。彼らはこの計画に人生を賭けてきた。この計画に失敗すれば彼らに未来は無い。無論生き残って栄達するのが目的だ。死んでしまっては意味が無いが、理由はともかく人を殺すという計画を立てること自体が正常な精神状態ではない。自分達の命を優先させるべきか、ベルトラムを殺すのを優先すべきかも曖昧になっていた。


「そうだな」

 クリーゼルが呟くように言った。ヴィルフェルトが彼らの中心となりドゥンケルが腰が引けた態度を取り、クリーゼルがその時の声の大きい方が付くのが元々の彼らの関係だったが、ドゥンケルまで積極的になった今、クリーゼルは頷くばかりの感がある。


 こうして彼らは計画を実行に移した。夜の内に屋敷に忍び込み警護の兵の目を掻い潜り、一晩目の目的地点まで進む。護衛の兵士達と似た服装をして来ている為、見つかっても誤魔化せるかも知れないが、誤魔化せないかも知れない。見つからずに済むならそうすべきだ。


 会話すらせず、兵士達に見つからないかと僅かな物音にすら怯え夜を明かした。神経をすり減らし眠れぬまま朝を迎えたが、それはまだまだ序の口だった。


 夜はまだ闇が自分を隠してくれていた。その安心がどこかにあった。夜潜むのが神経を鑢≪やすり≫で削るようなものならば、昼間潜むのは神経を錆びた鋸≪のこぎり≫で引く激痛だった。何せ草木の間から辺りに目を向ければ兵士や召使が徘徊しているのが見えるのだ。


 計算し、ここなら見つからないと判断した茂みの中に潜んでいるとはいえ、こちらから見えるのだから向こうからも見えるのではないか。そう考えずには居られない。筆談で引き返そうと訴えるクリーゼルをヴィルフェルトも筆談で押し留める。


 食事も無言で行った。飲まず食わずも考えたが、さすがに3日3晩を飲まず食わずではベルトラムと対峙した時に物の役に立たない。腹に入れれば出る物があるのも当然だ。だが、潜んでいる形跡を微塵も残す訳にはいかない。食料を入れていた皮袋に糞尿を排泄し持ち歩く。これも使命の為と耐え忍ぶ。


 精神が追い詰められた彼らは、既にこれは自分達の欲望の為ではなくリンブルクを救う為の正義だと逃避していた。人間が一番苦難に耐えられるのは、自己犠牲と本人が信じるロマンチシズムなのだ。


 そして3日目の夜、遂にベルトラムの書斎までたどり着いた。ここでベルトラムを待ち伏せ3人で殺し、他の兵士達に紛れて侵入した賊を追いかけると称し屋敷を脱出するのだ。


 書斎はまだ明かりが灯されておらず真っ暗だ。ベルトラムが帰ってくる頃に侍女が明かりを灯すのだが、書斎に3人の男が隠れる場所は無い。3人とも壁にへばり付くようにして侍女が来るのを待った。しばらくすると明かりを持った侍女が扉を開け姿を現したが、扉の影に隠れる3人には気付かない。


 侍女が部屋の真ん中辺りまで進んだ時、ヴィルフェルトが動いた。悲鳴を上げさせぬ為、素早く侍女の口を押さえ、もう片方の手で剣を持ち侍女の顔の前にかざす。

「騒ぐな」

 それだけ言った。侍女はもっと抵抗するかと考え、悲鳴を上げそうになれば口の中に拳を突っ込んででも黙らせる気だったが、意外と侍女は素直に大人しくなった。許容量以上の恐怖に見舞われれば声も出ないものだ。


「いつも通り明かりを付けろ。言う事を聞くならば危害は加えない。いいか?」

 ヴィルフェルトが後ろから侍女の顔を覗き込みながら言うと、侍女は栗色の愛らしい瞳に涙を浮かばせ頷いた。


 ヴィルフェルトの剣を背中に感じながら、侍女が震える手で部屋に数箇所置かれた蝋燭に火を灯す。実を求め贅沢に興味が無いベルトラムだが、書斎の明かりには高価な蝋燭を惜しげもなく使っている。


 その後、侍女に目隠しと猿轡を噛ませて縛り上げ、

「良いと言うまで騒ぐな。騒がなければ危害は加えない」

 と書斎の机の後ろに転がした。また、部屋の壁に張り付いた。順調だ。ここまでくればほとんど成功だ。3人は胸は高鳴りベルトラムが到着するのを待った。


 それと前後して、3人の刺客が待ち受けているとも知らずに宰相府を出たベルトラムは屋敷へと向かっていた。いつも通り屋敷に到着すると厩に馬を繋ぎ、玄関に入ったところで護衛の騎士達とも別れ書斎を目指す。途中執事達とすれ違い食事や湯の用意についてを聞かれ、それに答えて進む。そうして書斎の前に辿り着いた。


 壁に張り付くヴィルフェルトは、扉に手が掛けられる微かな音を感じた。遂に来たか。心臓が太鼓のように鳴り響き煩いほどだ。剣を持つ手に汗が溢れ、取り落とさぬように改めて強く握る。他の2人も同じく剣を握った。目が合い視線で頷きあう。扉が開き入ってくれば一斉に襲い掛かる。


 ヴィルフェルトがベルトラムの喉を狙い。ドゥンケルは心臓。クリーゼルは腹を狙う。ベルトラムに声を上げさせては不味い。だから1人は喉を狙う。それがかわされても心臓を一突きすれば絶命する。だが、急所はそれだけに避けられ易い。腹を狙うのは最後の保険だ。腹を刺して剣を捻る。即死にはならないが、内臓が傷付きそこに空気が入れば腹膜炎を引き起こし死亡する可能性は高くなる。


 扉がゆっくりと開いた。如何に蝋燭を灯そうとも昼間のように明るいとは言い難いが、間違いなく侍女ではなく召使でもない体格の良い男の影が部屋に足を踏み入れた。


「うおぉっ!」

 ヴィルフェルトが低い声で吼え切りかかった。ほぼ同時にドゥンケル、クリーゼルも動く。計画通り3箇所同時だ。完璧な作戦。影は微動だにも出来ず3本の剣が吸い込まれる。


 カンッと鳴った。命を賭けた斬撃に対し余りにも軽い音。見ると完全武装した騎士が立っていた。武芸を嗜まぬ者の軽い攻撃になど微塵も痛みを感じていないのか他の2人を無視して一直線にヴィルフェルトに襲い掛かり瞬時に取り押さえた。騎士は彼1人ではなく続いて続々と書斎に突入し、ドゥンケルとクリーゼルも床に押さえつけ、最後にベルトラムが姿を現す。


 値踏みする目で彼らを見下ろした。


「な、なぜ俺達が潜んでいると分かった」

 ヴィルフェルトがベルトラムを睨んだ。作戦は完璧だったはずだ。今までベルトラムが護衛の騎士達を書斎まで連れてきた事は無かった。それを今日に限って連れてきたのなら、何かしらの理由で自分達の襲撃を知った事になる。


「それをお前達に聞かせてやる義理は無い」


 知ってしまえば単純な仕掛けではある。書斎の明かりを付け終えた侍女と廊下ですれ違わなかった。それだけの話だ。だが、それを口にするほどベルトラムは愚かではなかった。この護衛の騎士達も命じられて呼び戻されただけで、ベルトラムがどうやって賊の侵入を知ったのかは教えられては居ない。今はこの騎士達は自分に従っているが、未来永劫敵にならぬとは限らないのだ。


「だが、お前達には聞きたい事が山とある」


 ベルトラムの顔がまた、為政者のものとなっていた。

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