第一話 お隣さんは紛らわしい
「えーと、2-Cか」
僕の名前は、久能 敬一だ。僕は今日、この日に賭けていた。高校再デビューのそうクラス替えの今日に!
「ぉはよー、敬一お前2-Cだったろ?俺は2-Dだったぜ〜・・・」
今話しかけてきてる奴は、山波 伯麻。こいつは、僕が高校に入ってからできた唯一の友達だ。
「どった、敬一〜、おーい」
「あぁ、ごめん、おはよ」
「大丈夫かよ、緊張でもしてんのか?」
「そんな訳ねーだろ、途中まで一緒だろ?行こうぜ」
「そだなー、クラス隣だしな」
そんな事を言ったが、僕はめっちゃ緊張していた。
とまぁ、こんな感じで今、教室にいる。いきなり、席を立って話しかけにくのはハードルが高いしな。ここはまず、隣の席の人から行くか。僕は窓側だから、隣は1人しかいない。そして、隣は、【女子】、、どうするか、声を掛けるか、やめるか。いや、挨拶は仲良くなる為の第一歩だしな、よし!
「ぉ、おはよー、今日から一年よろしくね」
「、、、、」
無言、、というか、無視された。やばい、早速失敗したか。どうすれば、良いんだ、考えるんだ!
とりあえず、、、
「本読むか」
こうして、僕の高校生活は、中々にハードモードな予感から始まった。
最初の一日が終わり、今僕は家にいる、アプリの友人一覧をスクロールするが、何も変わっていない。今日は、始まり方(早々にフル無視された)が悪かったから、中々声を掛ける気にならなれなかった。(まあ、単純にチキっただけだが)
「よし、明日こそは!」
そう意気込んで、僕はベットに転がった。
2日目の朝、僕はちゃんと本を読んでいた!読み始めると止まらなくてこれが。とかはどうでも良く、クラス内では既にグループが形成され始めていた。僕の体に電流が走る。「早くしないと、去年の二の舞を喰らうぞ!」と心では言いながら、体はぴくりとも動かない。我ながら、何をやっているんだか。すると声が隣から聞こえてくる。
「ねえ、ねえ」
「ねえ、ねぇ」
「うるさくて、本に集中出来ないじゃないか!」と吹っ切れている僕は思った。すると、また聞こえてきた。
「ねえー、ねえ、君だよ、君」
「え、僕ですか?」
「うん、そう」
な、なんと、去年やってボッチ街道を進むきっかけとなった、名付けて【待てば時は来る!】作戦が成功しただと!、、、って、この人昨日無視られた人じゃないか。ど、どういうことだ。僕が謎の展開に困惑していると彼女は続けた。
「いやさ、隣だし名前くらい知っといた方が良いじゃん?お互いさ」
彼女はニコッと笑ってそう言った。か、可愛い!昨日の事を忘れるくらいとまでは行かないが。確かに彼女の言う事は御もっともだ。
しかし、「それなら何故昨日僕は無視されたんだ?」とめっちゃ思った。彼女はそんな僕の心境は気にも止めず、進めた。
「私の名前は梓だよ、君は?」
「け、敬一です、よろしくお願いします」
「そっか、敬一ね、よろしくー」
お、終わった。まるで、春の嵐の様な速さだった。というか、これで終わらせて良いのか?今が友達を作る大チャンスなんじゃないか。けど、声を掛けても、、いや、これも仲良くする為の第一歩だ!僕は、勇気を出して声を掛けた。
「あ、梓さん、梓さんは去年何組だったの?」
「、、、」
ま、また、無視された。うー、ん?よく見ると。そーっと、梓さんの顔を覗き込んだ。彼女は寝ていた。
僕はその瞬間悟った。昨日もきっと寝ていたんだと。良く考えると昨日彼女、ほぼ動いてなかったし、なんか、隣で先生と話してる時もずっと寝起きみたいな声だったし、、。
「はーーー」
僕は大きなため息を吐いた。クラスの視線が僕に集まる。僕はすぐに窓の外に顔を向けた。肩の荷が降りたのに僕はどっと疲れを感じた。僕は、窓の外のどこまでも広がる青い空を見ながら、決意した。
「よし、明日から頑張ろ」
今日の名言、【明日野郎は馬鹿野郎】




