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美しいお肌は正しいお手入れで手に入るのを知る人は案外少ない

作者: MURASAKI

この話は私の体験記なので、これが正しいというわけではないことを先に記しておきます。

 私は敏感肌・乾燥肌なのでそれ以外の方には合わないかもしれない。


 私も今から〇十年も昔、ぴっちぴちの二十代前半は肌トラブルを抱えていたので、今現在肌トラブルを抱えている人に遭遇すると「お肌のお手入れは正しくしたら大半は良くなるよ」と伝えたくなる。

 言わば老害のたわごとではあるが、興味あるなら最後まで読んで欲しい。


 私が子どもの頃は、今のお子様のように美容についての知識が漫画雑誌に載っているというわけもなく、子どもは水(夜は石鹸)で顔を洗えばいい、お化粧は大人になってからと親に言われて育った。

 心根が素直だった私はそれに従い、お化粧は大人になってするものだと思っていた。

 アレルギーがあるので酷い喘息とアトピーに悩まされ続けた幼少期だった。

 十八歳で家を離れるまで、子どもはお化粧をしないというその言葉を守り続けた。


 色気づいた頃になっても今みたいにお化粧を教えてくれる人はおらず、順風満帆にオタクに育っていた私がお金をかけるのは、ゲーム・アニメ・漫画・ラノベ・同人誌・画材。

 ネットが普及していない時代、それらを三次元で召喚するしか手立てがなかったので、そこにお金をつぎ込んでいた。

 友人がア〇ウェ〇をやっていて、化粧水を半額でいいので購入して欲しいと言われて買ったのが初めての化粧水だったと思う。十九歳の頃だ。当時六千円の化粧水、半額でも三千円は学生には高かったので大事に使った。

 開封したら成分が変質することすら理解しておらず、良い化粧水だからとたまにしか使わなかったので、二年以上手元にあったと思う。そのため、そのうち使うと()()()を伴うようになった。

 またその頃、親が自作の化粧水(育てたアロエを度数の高い焼酎に付けて作るアレ)を作るのにハマり、作るたびに送ってきたが、それこそ肌を刺すような痛みとかゆみが続くので、いらないと言っても送り続けてくる化粧水は容赦なく捨てていた。

 どんな症状かというと、顔に化粧水をつけて数秒後には痒くなり、顔を洗い直すほどだった。

「なんか、化粧水使うとめっちゃかゆいから使うのやめよ。なんでこんなのが肌にいいの?」

 当時の私はこう思っていた。

 その経験のせいで、私の肌に化粧水が浸透す(はい)る機会は失われていった。

 とはいえ、専門学校しか行っていない私は既に社会人である。化粧のひとつもしなくてはいけない。


 百均のお化粧コーナーの品は数も少なく質も限りなく悪かった時代なので、とりあえず大型ショッピングセンターに入っている美容コーナーで千円の化粧水を買ったが、やはりつけたあと激しいかゆみが襲う。そのため肌の手入れを怠り、そのまま素肌にメイクを施して外出するようになった。


 勿論、肌はボロボロである。まぶたの上はいつも皮がむけ、激しいかゆみや痛みがあった。

 私はこれをアトピーだと信じて疑わず、「化粧水も乳液も使うと染みるからやらない」と、薬を塗り込むだけで生活していた。

 たまたま泊まりに来ていた友人は、私がガムテープを使って大きくひび割れたまぶたの上のボロボロした皮膚を引っ付けて取っているのを見てドン引いた。友人の親は美容部員で、私の話を聞いて質の良い化粧水のサンプルをくれた。

 しかしサンプルを短期間使ったところですぐに肌が改善するわけもなく、貰ったサンプルが無くなったのでまた大型ショッピングセンターの美容コーナーで三千円の自然成分が入った化粧水を買った。

 当時の私の価値観では化粧品にお金をかけるのは悪い事だったので、良い化粧水=三千円くらいと思っていた。

 しかし、その化粧水を使っても肌荒れや肌のかゆみは消えず、私は化粧水を諦めた。


 そんな時、訪問営業で美容部員の人がアパートにやってきた。当時は訪問販売が多くて割と営業が訪ねてくることが多かった。

 当時二十二歳の私は、その美容部員の人に脅されてフェイシャルエステを契約した。

 脅された内容は「それだけ白い肌だと歳を取った時にシミが目立つようになる」だった。当時の知識で「肌が焼けた時に赤くなってすぐ引く肌質の人は皮膚がんになりやすい(メラニン色素が少ないため、紫外線の影響を受けやすい)」というのを知っていたので、怖くなって契約した。

 だが、契約したおかげで私は今も肌をきれいに保つことができている。同じ年齢の何もしなかった人と比べればシワ・シミはなく、毛穴も目立たずにいる。必ず「肌がきれい」と褒めてもらえるくらいだ。


 ほかに褒めるところがないと言うのもあるが、褒められるということはきれいではあるのだろう。


 その時に教えてもらったことは、化粧水がヒリヒリしたりかゆくなるのは、敏感肌の人に合わない成分が安い化粧水に入っているからで、それなりのお値段の良い化粧水でしっかりお手入れを続けていれば、肌のピリピリやかゆみは改善するということだった。


 例えば肌を畑に例えると、ヒリヒリしたりかゆくなる肌は荒れ地でひび割れまくった畑だ。

 そんな畑に色んな成分が入った化粧水(化学物質)を入れたところで、すぐに環境が良くなるわけがない。だから、品質の良い化粧水(ひりょう)をたっぷり使って、きちんとお手入れすることから始める。途中でやめてしまうといつまでも畑は荒れ地のままだ。


 そう言われて、妙に納得してしまったのだ。


 良い化粧水を使ってもしばらくはかゆみやヒリつきが出ることがある。それは、荒れた肌はむき出しの状態だからで、ターンオーバーするまでの間はしっかり保湿をすることが必要なのだそうだ。

 せっかく買った高い化粧水。私は、乾燥でひび割れまくりワニ肌になって赤く腫れたまぶたを本当に何とかしたかった。だから言われるがままに自宅用に一本七千円越えの化粧水と乳液を買った。

 もちろん、エステも契約したので月に一度だがフェイシャルエステにも通った。


 するとどうだろうか。数か月ほどすると、あれだけ悩んでいた目の上の乾燥肌が気にならなくなった。粉を噴かずメイクが乗る。

 ニキビなどの肌トラブルはあるものの、肌のキメも整ってきた。鼻の頭の毛穴が良い例で、当時は「鼻パック」というものが流行っていて、使い過ぎで大きな穴になってしまっていた鼻の頭の毛穴が引き締まったように思えた。

 それから私は美容に目覚めた。バッグや洋服にお金をかけるよりも、自分自身が一生付き合わないといけない肌には惜しむことなくお金をかけた。一本が二万円の化粧水を買ったこともあるが、あまりにも素晴らしい浸透力と保水力で「効果は値段に見合う」を実感したこともある。


 私は月に一度か二度程度ならと、そのままフェイシャルエステに通った。

 エステは基本、自分で購入した化粧水やメイク落とし、パックなどを使って行われ、技術料(店によるが一回あたり約二~三千円くらい)を支払う。購入した基礎化粧品はお店にストックされるので、減ったら追加する方式だ。

 そのため、自宅で同じものを使いたいなら最初は二セットを購入しなければならない。一応、自宅用も購入するか聞かれるが、不要なものは強い意志で断ればあまり勧められない。勧誘しすぎてエステに来なくなったらそれこそ本末転倒だろうから、いらないものはいらないと言えばいい。

 ただ、今の肌の調子が悪いなら化粧水と乳液とメイク落としくらいは買った方がいいかもしれない。


 肌の調子がすこぶる良くなれば、意外と安い化粧水でも丁寧にお手入れさえしていれば悪い状態になることはないので、最初だけ頑張った方が良いと思う。

 とにかく荒れ地を綺麗に整地して、きちんと畑で作物が育つような土台をつくるまでは、お金をかけた方が良いと思う。それは、できるだけ若いうちにやった方が劣化をより()()()()にすることができるので、出来る限り早く取りかかった方が良い。

 肌は誰でも劣化する。私だって例にもれず劣化はしているが、やらなかった人より遥かに遅いスピードでの劣化なので、きちんと手入れをしてきてよかったと思っている。

 私に肌の手入れについてこと細かに聞き、真似をしてエステに通うようになった人もいる。そして皆、肌が変わったことを実感しているそうだ。

 私自身、体調不良でエステに半年以上行けなかったことがあるが、その間もきちんと肌のメンテナンスをしていたので、エステの人にキープできているとお墨付きを貰った。化粧品はエステのものではないが、それでも劣化スピードを鈍化させられているのはそれなりの価格の基礎化粧品を使い、きちんと正しいお手入れをしているからだと思う。


 継続は力。そして誰でも今日が一番若い。

 トラブルを抱えている人は、出来る限り早く自分の肌を整えていってほしい。

●朝のお手入れ

①洗顔

 ぬるま湯でしっかり泡立てた泡で優しく顔を洗う。乾燥肌の人は洗顔料を使わない方がいい場合も。

②化粧水

 コットンに化粧水をたっぷり含ませて、一旦肌全体になじませたあと、パッティング(肌に化粧水を入れるようにピタピタと軽く叩く)する。

 肌が化粧水で少し冷えるくらいパッティングすると良い。デコルテまで化粧水入れると首周りの肌の張りも良くなる。

③乳液

 額や頬、顎などに置いて軽くなじませるように顔全体に広げる。このとき、リフトアップするように優しくなじませる。力を入れたりゴシゴシ擦らないのは鉄則。

④メイクをする


●夜のお手入れ

①メイク落とし

 力を入れずに指でくるくると円を描くようにして、肌になじませながらメイクを落とす。

 メイク落とし+洗顔でお手軽にと行きたいが、洗顔とメイク落としは分けた方が良い。私も使っていたこともあったが落としきれない場合がある。

②洗顔

 泡を作る洗顔用ネットなどでしっかり泡を作り、やさしく泡で洗う。ゴシゴシしない。泡に汚れを吸着させるようなイメージで洗う。

③化粧水

 お風呂上りはすぐ化粧水を入れた方が良い。

 私は風呂から上がって体を拭き、ドライヤーをかける前に化粧水を入れている。ミストのようにかけるのでもいいので、とりあえず早く入れた方が良い。

 そのあと、再度化粧水をしみこませたコットンで肌全体を整え、パッティングする。

④ナイトクリーム

 入れた化粧水を逃がさないためにクリームを使う。すべては保湿のため。乳液は使わない。


※パックをしたい場合、私は化粧水で整えたあと(④の前)にしている。


私のやり方なので、違う方が良いよって人もいるかもしれない。

ただ、今のところこのやり方で肌の劣化を鈍化させることに成功している。

エステに行って言われたらその通りにすればいいが、面倒なことは長くは続けられないのである程度は自己流でやって良いと思う。長く続けることが一番大切だと私は思う。


ちなみに、肌トラブルは結構あって、ブツブツやにきびなど続いていて困っていた時に「カタツムリのBBクリーム」というのを紹介された事がある。

使ってみたところ見る見る肌トラブルがなくなった。(沢山の人に薦めたが、みんな口をそろえて良いというくらいの一品)韓国コスメだが、かなり良かったのでずっと使っていたのに最近生産終了したのか手に入れることができなくなった。

もし見かけたら使ってみて欲しい。

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― 新着の感想 ―
前にお会いした時、すごく肌綺麗に見えたのですが、裏でそんな努力をしてたのですね。納得です! 化粧水は手でやると、ほとんどが手に吸収されるのでコットンの方が良いと言われたことあります。 ちなみに私は…
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