エピローグ~卒業式~
「縁結びの神社?」
「そう縁結び」
時は流れて、今日は卒業式だった。
安達や渡辺さん、天海さんとソラの家で卒業パーティーを行った。
三人が帰ってからは現在まで俺とソラの二人になっている。
「私と大地が入れ替わったあの神社のことを調べたら、縁結びの神社だったの」
「荒れ果てていたあの神社がね……で、それがどうしたんだ?」
「ずっと入れ替わりの理由を考えていたわ。もしかしたら、両思いだったのに進展がない私たちを見て、神様が力を貸してくれたかも、って思ったのよ」
「神様ねぇ……」
神とかはあまり信じない性格だと思うけど、あんな体験をしたら、否定も出来ないなぁ。
「じゃあ、明日、いや、もう今日か。お礼に境内の掃除にでも行こうか」
俺が提案するとソラは嫌そうだった。
「今日は多分、筋肉痛……それに別の痛みもあるし……明日になら、ね。…………クシュン!」
ソラはくしゃみをする。
「寒いなら服を着た方が良いよ?」
「ううん、こうすれば、暖かいからいいわ」
ソラはベッドの中で俺にピタッとくっつく。
お互いに肌と肌がまた重なった。
「そんなに密着されるとさ……」
俺が言いたいことを理解して、ソラはクスリと笑った。
「いいよ。手遅れなくらい筋肉痛だろうし、あと一回も、二回も変わらないわ」
ソラは俺の胸に顔を埋める。
俺はソラの頭を優しく撫でた。
「まったく、どうなっても知らないからな」
「ふふふ」とソラが笑う。
外を見ると微かに明るくなっていた。
エピローグのような、ピロトークような? 最終話です。
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