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「事の起こりは王位譲渡の準備中に起きた」
「破王機の核を先王が皆の前で」
「俺の弟バサイに持たせた」
「そして起動させた」
「させてしまった」
「破王機を駆る者は王のみ」
「故にバサイが次の王と」
「だが肝心の破王機は動かなかった」
「此れに帝国のアヒム・ツァールライヒ」
「抗議帝国に現在の代理王家の全ての権限をよこせと」
「王はやむ無しと判断」
「なんで」
ゼイナは又問う
「破王機を壊してしまったからさ」
「良い人だった」
「強く清く君に似た外見」
「だからだろう皆従った」
「・・・・・」
ゼイナは無言で聞くデュークの悔恨を
「愚かだった」
「浅はかだった」
デュークは頭を横に何度か軽く振り
「すまない」
「続けていいかな」
「お願いします」
ゼイナは淡々と答える
「王は信頼する配下とガイ・ミディシアに」
「特使を任じ交渉にあたらせた」
「そして代理王家貴族で百人長で」
「紫庭園の直ぐ傍のアルフ・アルバーンは」
「帝国の策と挑発に引っかかり」
「民の不安を和らげるため」
「少数の護衛と行動を共にしていた」
「メイア・ミディシア攫った」
「ガイに帝国と戦いをさせる為」
「メイアは早々に自害」
「知らぬ先王は事態の収拾に」
「ガイも急ぎ自国に戻った」
「そして自害を知った」
「ガイと紫庭園の民は怒り狂った」
「先王は死に」
「帝国は意気揚々と進軍開始」
「帝国第一王子率いる軍は魔国の者たちも従え精強なる軍
「王家軍はワシは戦わずに降伏した」
「帝国は高き白から国権利を譲渡せよと通告」
「高き白はワシに救援要請を送ってきた」
「ワシは交渉による状況の好転を図り」
「帝国は我慢出来ず」
「戦端が開かれ第一王子そして」
「高き白の女王共に倒れた」
「帝国は違うな」
「アヒム・ツァールライヒは」
「第二王子に帝国を任せたくなかった」
「先王が死に彼は代理王家の正式な王に就任」
「先王は子に中々恵まれず」
「だが側室は設けなかった」
「其処で第二王子ロルフ・ツァールライヒを」
「養子に迎えた」
「家名を改めロルフ・オールロード」
「つまりアヒム・ツァールライヒは」
「代理王家に帝国を乗っ取られると」
「思ったわけだロルフに任せては」
「でガイに宰相を任じロルフは監禁」
「国力の回復を図った」
「ワシは生き残りの王家軍の集結を促し」
「帝国の指示を待った」
「高き白は新な王が」
「そして帝国並びにワシに通告した」
「紫庭園を帝国領とし」
「グリティア砦迄をオアシスを除き代理王家領とし」
「其の間での如何なる軍事行動並び統治を禁じた」
「そして統治者無き空白地帯は地獄と化した」
「ワシは疲れた」
「其れが本気の理由」
「統治者無き軍が何時火種になるか」
「常に怯えてきた」
「西の都市は大陸から来た者に取られ」
「其の北も取られ」
「今では傭兵の楽園」
「此れが今の現状だ」
「聞いていい」
ゼイナの問いに
「勿論」
「疲れたのなら」
「此処に何しに」
「更なる地獄を増やさぬため」
「砦が帝国の物となれば」
「高き白が動く」
「帝国と高き白がぶつかれば」
「現状一番高い確率は共倒れ」
「ワシは勿論」
「西の商人西北の傭兵も統治出来ず」
「島は地獄で溢れる」
「ワシのつまらん妄想かも知れんがな」
「終わりだ」
「良いか」
「有難う」
ゼイナは礼を言い更にデュークに質問を
「素早く戦乱を終息させるには」
「砦の素早い奪還」
「破王機の確保」
「だが」
「無理だと」
「いや」
「一連の出来事で核は何処ぞに」
「機体は陰が何処かに隠した」
「核なら此処に」
ゼイナが光球を出し見せる
ナナが
「バサイが持ってたから」
「ゼイナの乗るザコの核にした」
「そうか」
茫然とデュークは呟く
「起動させて自在に操る」
「後は機体か」
「信じるの」
ゼイナの言葉に
「ワシより」
「ナナの支援を得ている」
「王子ゼイナの方が皆の信頼を得られよう」
「信頼を失った」
「その結果が砦の降伏に」
「此れで良いか王子」
デュークの言葉に
「分った」
「ならさっさと僕の臣下を従わせないとネ」
ゼナイ頷きデュークに伝える
「御意」
デュークは臣下の礼を取りゼナイを敬う
日は傾き逢魔が時を迎える・・・・・
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