第4眼 異能は手早く選んで下さい! の3つ目
「人間やめてどうするんですか!」
「だってー。」
「しかも、よりにもよって…」
理由は沢山ある。
その中でも一番は身体能力だ。
スキルで身体能力を上げようか考えたが、却下した。
もともと貰える数の少ないチート能力、そんな平凡な物に使ってなるものか。
で、人間の中で最強になるようパラメータを上げてみたものの、結局人間の域を出ていないわけで。どうにも安心できない。
これから行く先は私を、殺戮兵器として利用しようとする国家の中枢だ。
すごい強い人間、それすなわち私。私ただ一人。
数にモノを言わせれば簡単に制圧されたりしないだろうか?
しかし、攻撃・防御・速度、その他どこかを特化型にすると他の部分が平均的に下がる形となる。
だが、どうだ!?
人間をやめると、あらなんとステータス基礎値の高い事が!フハハハ!
こんなのもう、選ばないと言う選択肢は存在しない。
はやく人間をやめたーい!
だって、何より、選んだスキルとの相性が抜群に良いのだ。
「せっかくいなくなった魔族を、神が送り込むとか、なんの冗談ですか!」
「だってー」
「だってもでもも無いのです!『自分の体が死んだから、二度目は人間以外が良いなー。』とか言う人は極々たまーに見ますけど…別に、そのまま召喚されるんだから今まで通りで良いじゃないですか!人間簡単に捨てすぎなのですよ!もー!自分から好き好んで人外に成り下がろうとか、着眼点が明後日過ぎて逆に感心するのですよ!人としての執着とかないんですか!?」
「まあ、人として子孫繁栄を諦めはじめてましたものですから。」
私の目つきは、人付き合いを9割壊滅させる。
学友からの放課後の誘いは、目が合っただけでいつの間にやら断った事になっていた。
…それから先、卒業まで彼から声をかけて来る事はなかった。懐かしい青春の思い出だ。
元の世界に希望はないし。異世界行っても、どうやら状況は改善しなさそうだ。
…なら、ステータスの方が大事だよね。ね?
「アースにだって、これじゃ、戻れないじゃないですか!良いんですか!?」
「推理小説の続きは読みたかった。読めるなら戻りたい。」
「それは人間じゃなくたってできるじゃないですか!」
あ、そうだね。だから人間である必要はない。
最悪、角でも牙でも翼でも生やして、堂々と引き籠もろう。
いや、魔族って言っても、色々にょっきにょきとか、そういうのじゃないみたいだけどね。
「それにスキルだって!なんですかこ、コレ、全部!」
1、邪眼 ××× ※入力形式が違います。※文字数不足。※ルビが必要です。
2、邪眼 ××× ※入力形式が違います。※文字数不足。※ルビが必要です。 NEW!(EXスキル)
3、邪眼 ××× ※入力形式が違います。※文字数不足。※ルビが必要です。 NEW!(EXスキル)
「もう、これで良いんだから速く進めて。」
「良い訳ないでしょ!」
女神添削のもと、スキルは容量に問題がないように下方修正が必要となった。
なお、一番のお怒りポイントはスキル名だったらしい。
正しい形式で入力されていない為、決定できない。
漢字四文字+の+漢字四文字&ルビ。
そう。文字数とか、ルビが、足りないと出るのだ。
ルビ、強制ですか…