勇者と魔法の剣
ボクはゆうしゃだ!
こわいドラゴンをたおすために剣をさがしてたびをしているんだ。
こわいドラゴンがたおされたら、やさしいお姫さまがボクを抱きしめてくれるんだ。
だからボクは剣をさがすんだ。
あ、剣をまもる大きな悪魔の犬がいる!
だけどボクはゆうしゃだから怖くない!
耳をふさいで走り抜けるんだ
キャンキャン!
あ、剣をまもる魔法使いがいる!
だけどボクはゆうしゃだから魔法使いにつかまらない!
ボクもじゅもんをとなえるんだ!
いそいでいるから、また、こんどね!
あ、剣をかくす魔の森だ!
だけどボクはゆうしゃだからがんばってさがすんだ。
さがすんだ。
泣きそうになんて、なってないんだ!
ボクはゆうしゃだ!
まわりがオレンジいろになったころ
見つけた!こわいドラゴンをたおす魔法の剣だ!
「見つけたわよ!こんなとおくの原っぱまで来てなにしてるの!」
ドラゴンがあらわれた!
こわいドラゴンがおこっている。
ボクは魔法の剣を出した。
「うわぁあん!ごめんなさい!ごめんなさい!おかあさんの誕生日だから、四つ葉のクローバーあげたかったの!」
ボクは泣いていた。
ボクはゆうしゃだけどこわかったんだ
はじめて歩いた道も町も知らない犬も知らないおばさんも。
でもおかあさんに、幸せの四つ葉のクローバーをあげたかったんだ。
ボクのさがして見つけた四つ葉のクローバーの剣は、こわいドラゴンを倒した。
「もう…心配していっぱい探したのよ?」
ドラゴンはやさしいお姫さまになって、ボクを抱きしめてくれた。
ボクはお姫さまの背中におんぶしてもらった。
いっしょにお城にかえるんだ。
お城にかえったら、テーブルの上にはおいしそうなケーキと
小さな花びんに入ったボクの魔法の剣がかざってあったよ。
終わり