名付け親
名付け親のことを英語圏では「God Father」「God Mother」或いは「God parent」と呼びます。
名付けは神聖な行為ですので、神の祝福を伴うものとされます。
我が国でも本名を呼ばない風習が近代までありました。
特に貴い方々に対してはこの風習が続いております。陛下、殿下と敬称のみで呼ぶ、或いは大臣、委員長、社長、部長などの役職名で呼ぶのがこの風習の名残です。
こういう呼び掛けができない人は教養のない人物、無礼な人物として社会的に卑く見られます。
それほどまでに名前は神聖です。
英語圏ではそれぞれの名前に短縮形があり、本名を呼ばないことが徹底されていました。
英語の教科書の登場人物で多いのが「Mike」「Susie」などですが、「Mike」は「Michael」、「Susie」は「Susan」の短縮形や愛称です。
我が国であれば「百官名」という名乗りがありました。武家が朝廷の官職名や似たような名前を勝手に名乗ることです。
昔の人名で多い「左衛門」「右衛門」「権兵衛」「●助」「●丞」などが代表的です。
これは衛門府や兵衛府、また「四等官」の「かみ(守、頭)」「すけ「介、助」」「じょう(丞)」「さかん(典)」に依拠します。「権」は代理人ぐらいの意味合いです。
権兵衛という名前を現代的に訳すと「兵衛府長官代理」となります。
かつて歴史学者が「聖徳太子」の名称を消す為に、「当時の人々が使っていた呼び名を使おう」と主張したことがあります。
これを実行すると世の中が大混乱に陥りますが、歴史学者は全く意に介さずに歴史教科書から「聖徳太子」を消しました。
なのに「大東亜聖戦」という閣議決定までされた正式名称の復権は行われない、ダブルスタンダードを歴史学者は実行しています。
他にも「朝鮮動乱」「支那大陸」などの当時の人々が使っていた語句や、「織田弾正忠」「九郎判官」などの当時の人々が呼び名としていた名称も復権されません。
これを厳密に当てはめると歴代天皇は全て「陛下」「主上」ですから、歴史学者の方針が間違っていると理解できます。
名前は大切ですから、しっかり考えて付けたいものですね。




