1章 転生編 第1話 神との遭遇 1
あたりが真っ白だ。何にもない。ここはどこだ?俺は死んだのか?死んだからここにいるのか?夕夏は助かったかな。向こう
ではみんな今頃悲しんでいるのかな? などと思っていると
「誰も悲しんでいませんね。」
と少女の声が聞こえた。声がした方を振り向くと
一人の美少女が立っていた。美少女はこう言った。
「私はローラン・クルセクト この世界の神です。」
俺は戸惑った。目の前にいる神と名乗る少女はどう見ても俺より年下、15歳くらいでは無いのだろうか。胸もないし。顔も童顔だし..
「失礼な。これでも3842歳ですよ。」
と少女は言った。
「は?3842歳!?規格外だな。けどまだ俺は信用してねーぞ。神ってあることの証明をしてくれよ。」
俺はこの少女を下に見ていた。
「いいですよ。では足を出してください。」
俺は言われるままに足を出した。
スパッ!!
俺の右足が斬られた?
「痛ッッッた!!あー!足がー!足がー!」
あれ?痛くないぞ?足も斬られていない!何が起きたんだ?
「これでどーですか?まだ足りないというのなら……」
少女は黒い笑みを浮かべている。
「いやわかった。お前は神だ。間違えなく神だ。先程はとても無礼なことをした。」
俺は頭を下げて謝った。
「いえいえ。私を見た人は誰もがそう言いますよ。」
と、少女は笑ながら言った。
「ところでここはどこなんだ?ていうかなぜ俺は生きている?」
俺の今の最大の謎だった。夕夏を庇って死んだはずなのに。
「そうですねー。まずあなたは死んでいます。」
おっ、唐突にお前は死んでる発言されたぞ。
「じゃあなんで俺はここにいる?なんで体あるんだ?」
俺は少女にそう聞いた。
「結論から言いますよ?あなたを生き返らした理由は…… 異世界を救って欲しいからです。」
少女の口からはそう告げられた。