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異世界って救えるの?   作者: むくむく。
プロローグ
1/5

当たり前の日常

  あの日から俺の人生は変わったのかもしれない。


「よいしょっと」

 積まれた教材を隣の教室まで運ぶのも重労働だな、と感じたのだ。 俺は歩けば3人はいるであろうものすごく普通な高校三年生 鹿内栞太(しかうちかんた)だ。普通の家庭に生まれて、普通に育ち、普通に小学校、中学校と過ごしていき、当たり前のように高校受験をして合格して入学した。今年は大学の入試だがなんとかなるだろう と甘い気持ちで生活している。

「よし。とっとと家に帰って寝るか」

そう思って帰ろうとしたとき

「かんたくんー!」

身の危険を感じスッと横にずれる。

僅か2秒後

「あぁぁぁー!」

壁に激突した女子生徒がいた

「おいおい、大丈夫か?」

まるで小さい子でも相手をしている様な感じで喋りかける。

「痛ったー。なんで避けるのさ!せっかくの私のハグをさ!」

わーわーと喚く女子。

「それはそうだろう。生命の危機を感じたからな!」

ドヤ顔でそう返すと

「はっ?調子乗ってんじゃねえぞ。あぁん?文句あんのか?おい。」

さっきまでの可愛いイメージとは違い今にも腕が1本、いや本当に生命の危機に直面したのかもしれない。こういうときは長年の経験から

「ごめんなさい」

これを言うのがベストだなとわかる。

そう言うと

「ふん!わかってくれればいいのよ!」

と納得した感じで良かった。謝らなかったと考えると..いや考えるのはやめておこう。今俺が謝ったとても怖い..いやとても可愛らしい女の子は俺の小学校からの同級生 明星夕夏(あけほしゆか)といってとても凶暴..いやとても優しい女の子だ。

「ねー!一緒に帰ろ!」と夕夏は俺に頼んでくる。

「まってくれ。俺は今日《はってめぇに断る権利はあるのか?》ないです。」

仕方なく一緒に帰ることにした。



「あのねー。今日ねー学校でね…」

夕夏が何かを言っている。あれ?なんかおかしくないか?夕夏の口は動いているけど声が聞こえない。どうしてこうなった?俺の耳がおかしくなったのか?いやさっきまで音は発することができたし、聞き取ることも出来た。なぜこうなった?考えていると

「プゥーーーーーー!」

と車のクラクションが聞こえた。音が聞こえるようになった!と喜んでいたのも束の間夕夏が危ない!とっさに俺の体は動いた。夕夏をどかし自分が夕夏の身代わりなっていた。はーっ俺の人生はこんなもので終わりなのかハハッ、と車にはねられるまでの僅か数秒間のうちに考えた。案の定俺の人生は幕を閉じた。

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