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漆黒

作者: 桐生たまま

暗闇の隙間からスルリと恐怖は入り込んでくる

きっちりと閉めたはずの扉から造作なく入り込んでくるのだ


閉ざした私の部屋を狙うように


恐怖は知っているのだ

警戒を忘れた僅かな隙間を

素早く音もなく

ある日突然そこにある


漆黒の恐怖が 枕元にある


暗闇のままでいたのなら気付かずにいたのか

眼を閉じてしまえば知らずに過ごせただろうか

知らぬまま眠れば幸せだったのだろうか


だがしかし

私は気付いてしまったのだ


ひたひたとした音もなく

じめじめとした気配もなく

灯火を手にしたその時を狙いすます恐怖に


灯りを手に入れた私を待っていたのだろうか

恐怖を突き付ける瞬間を……


その瞬間 打ち震える私を

待っていたのだろうか

闇の中 息をひそめ

待っていたのだろうか


ならば戦おう


一筋だとしても灯りを手にしたのなら恐れてはいけない

目を逸らしたらまた恐怖を見失う

じっと目を離さずに見据えるのだ


安らかな眠りを手に入れるために

恐怖を見逃してはならない




ある晩、寝室の灯りを点けたら……

いたんですよ~!! カサカサ素早い『アレ』がっ!!

恐怖の『アレ』が!!

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― 新着の感想 ―
[一言] 何という恐怖… 虫が怖すぎる私にしたら戦えませんが、この怖さは納得です。 共感できる斬新な詩だったと思います。ありがとうございました!
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