96/247
～赤岩の山へ～ ALO
鷹の羽は １２枚 … 兄弟よ 何故 … 私は岩肌の道に 腰を降ろした…
見下ろすと 私達の住まいが 眼に止まった… 赤茶色の 石の住まい …
私は無性に … 皆と暮らす あの住まいに戻りたい… そう想うと 堪えきれず 涙が零れた …
あぁ … 私は 皆を愛しているのだ …
そう想う程 零れ落ちる涙 … 私は 何が悲しいのか 解らずに 涙を流していた …
暫し 想いもよらぬ 悲しみに暮れた…
それから 再び カチーナに告げられた 夢の言葉を思い出し 私は大切な 鷹の羽を 薬草袋に入れた …
此の 悲しみは いったい何なのか…
空の兄弟の 言葉は いったい何を意味するのか…
解らぬ想いを 心に抱え 私は再び 歩き始めた 頂上を目指して …
