~真実なる優しさ~ コクヤングティ
その日の夜 …
夕食時となり またもや 降りては来ないコクヤングティに 末娘達は 「夜ご飯 一緒に食べたいな♪」と 努めて明るく誘っていた … 何とも健気な姿だった …
コクヤングティは 「はい !もう少しです!直ぐ行きますので!」と応えた …
夕食が始まって程なく コクヤングティが満面の笑みで 降りて来た …
末娘達は 駆け寄り キャッキャッ!と コクヤングティを囲んだ
「これこれ 行儀が悪いぞ!」 とQALETAQA は言い 驚いた顔をして
「ALO !手当てじゃ! コクさん 手をどうした!」と 言った
コクヤングティ は 恥ずかしそうに
「いえ 此は … 私は手先が器用な方ではないので … 」と顔を赤くした …
彼女の指先には 幾つものマメができ 潰れて血が滲み 腫れていた …血は私達と同じ 赤い色をしていた…
私は直ぐに薬草を取りだし煎じ始めた…
コクヤングティ は 皆 を視つめ瞳を輝かせながら 「私の手よりも 此を … 」と木に石で書いたのであろう 絵と文字を私達に示し 彼女は続けた …
「此をレディ達に覚えておいて頂きたいのです ! 先の世で必ず役にたつ筈です!此は 私のドレスのような ドレスを作る方法と その前の 布を織る織り方とを示した物です! 」彼女は満面の笑みを浮かべた…
QALETAQA は 突然 立ち上がると コクヤングティに 深々と頭を下げた …
「コクさん … 貴女の優しさ … ワシらの娘達を想う心 … 有難い 感謝する!娘達よ!コクさん の 優しさ 確りと眼に焼きつけなさい! コクさんの その手が 何より真実なる優しさじゃ! 人を想う時 己の事は後になる それが 真実なる想いじゃ!」
QALETAQA は 眼を潤ませた … 嫌 家族達皆が コクヤングティの示した 真実なる優しさに 眼を潤ませていた …




