~真実なる優しさ~
住まいが 出来上がり まだ 実の大地を眼にしていない 私は 実の大地へと向かう事にした…
コクヤングティ も 実の大地へ行きたいとQALETAQAに話したのだらしく… 相変わらず何かを抱えたまま 実の大地へと 向かう者達と共に歩いた …
荒野を歩き 進むと沼があり 沼の先の崖を超えると 実の大地に辿り着く …
空は 今日も晴れ渡り 心地好い風も吹いていた …
実の大地の 作物達は 第二の故郷やPai・ute と比べると 細く 頼りなさげだが … それでも 私達の生活の糧となる 大切な恵み… 大きくなるよう願い 水撒きを行った…
実の大地を囲むように 小さな森とも云えぬ程の 緑が繁っているのだが …
その 貴重な緑達が ガサッ ガサッ !っと揺れた …
繁みから 突然 巨大な四つ足の獣が 私達の畑に 猛突進して来た
QALETAQAが 「女 娘は ティピーの後ろへ下がれー!」と叫び 尖った石を付けた木を持ち 畑の前に立った 男達も 私も QALETAQAに続いた
角を持つ その 獣の大きさと力と言ったら … 戦士であるQALETAQAや 男達が 押される程だった 沫や作物を踏みそうになり QALETAQAが 渾身の力で 尖った石の木を ブンブンと回した獣の顎に当たり ゴンゴン!と鈍い音が響き 獣が動きを止め頭を振った… 空かさず男達が獣の周りを囲み尖った石先で 力を込め突いた 「大地に向いている腹だ!腹を狙えー!」と QALETAQAが叫び 男達と私は獣の腹を狙った…
グウウグオゥー! と唸り声を上げ 獣はドスンッ と大地に横向きに倒れた …
「ハァーハァー! 此はいったい何じゃ?見た事もない生き物じゃ… 」QALETAQAが息を切らせて言った … 男達も 力を使い果たし 崩れるように大地に座り込んだ …
「此は バッファロー と云う生き物です …此から先 貴方達に恵みを与えるものです… 」コクヤングティが 皆の前で そう 言った …




