~ KiVa の 決断 ~
「皆と … 皆と一緒になら 何処だって行く! 本当だよ ! でも … 俺 … 先に寄らなきゃイケナイとこがあるんだ … だから …これ … ALO に渡すよ … 」
KiVa は 丸木の飾りと 木の版を私に差し出した …
「この 絵の通り 上から順に進むんだ…そしたら 不毛の大地に着くから… 」
それは 不毛の大地への 記しと辿る道を示していた …
私達が 今進む道の先に 大きな岩が現れるらしい … その 岩の横で 丸木の飾りを掌に乗せ 絵が示す方角へ進む … と 細かく書かれていた …
「嫌 … KiVa … 困るぞ … これは とても解り易い助かるのだが … KiVa は 何処に寄ると言うのだ ?」
私は KiVaに聞いた …
KiVa は ニコニコ と笑い 「秘密だよ ! 後から 必ず行くからさ!」と そう 言った…
QALETAQA は ニコニコと笑いながら …
「そうか そうか … 家族にも 伝えられぬような 大事な 秘密なのだなぁ~ 」
と言うと私の手から 丸木の飾りと 木の版を取り上げ バキッ!バキッ! と足で粉々に踏砕いた …
「あっ!」 っと KiVa は 涙を溜めた …
「お前は ワシらに 恩を着せたまま ワシらには 何も出来まいと 訳も告げずに去る気なのだな! ワシらを馬鹿にしおって!そんな奴の恩は要らね!消えろ !KiVa ! 」
QALETAQA が 怒鳴り散らした …
「違う!違うよ ! QALETAQA 酷いよ !巻き込みたくは無いんだ ! 只 … 只 それだけだよ !」
KiVa は ボロボロと涙を落とし 叫んだ
QALETAQA の行動は 少々 乱暴 に思えるだろうが … それだけ KiVa を 大切に思っての事なのだ …
私は KiVa に …
「KiVa … 私に これは直せはしない … KiVa にしか直せないのだ … それには 時がいる … 私達は 進めないな … KiVaが戻るまで ここで待つより他 無い… KiVa 私達に手伝える事は 本当に何もないのか ?」
KiVa は 青醒め 肩を落とした…
「分かったよ … 話すよ … 皆の … あの大地に着く前に … 小さな集落に立ち寄ったんだ …そこの人々は 赤毛の巨人に 女や子供を拐われて … 困ってたんだ … 俺は 巨人が 拐った 女や子供を どうするのか確めに向かったんだ … 一人で … そしたら…奴ら … 喰ってた … 俺 見つかって … 逃げたんだけど … 崖から足を踏み外して …それで … 気づいたら … 皆の住む大地だったんだ … 何とかして 赤毛の巨人を倒してやりたいって… ずっと そう思ってて … 」
KiVa は そう言って 涙を拭った …
「何 ! 巨人~ ! ワシの出番ではないか! 腕が鳴るわい ! ワッハッハ !」
QALETAQA は 大笑いし 全身の筋肉をピクピクと 確め始めた … QALETAQA は 殺る気だ …
家族達は 皆 QALETAQAを見て 大笑いした… KiVa も吹き出し笑い出した …
私達は 笑い … そして 明日 赤毛の巨人の住む地へ向かうと 決めた …
夜空には 青い星が 瞬きを増すように光輝いていた …




