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~ 決断の時 ~
私は瞳の中に光を感じた …
パチンッ と 光が弾け飛び 暗かった筈の海が 空と混じり合い ターコイズ の 水色に 変わった …
私は鷹の羽をギュッ と握り 腕を伸ばせるだけ高く空へと伸ばし 鷹の羽を翳した …
そして 振り返り 皆に叫んだ
「 行こう ! 道は先にしか無い! カチーナ が きっと 守ってくれる!」
皆の瞳が輝き 恐怖に震える足を其々の意志の力で止め立ち上がった
そして 恐怖を吹き飛ばす為 誰からともなく唄い始めた …
オーエィー オヤー!
大 地 の カチーナ
ア~ アィ アャー !
光 の カチーナ
親愛 と 敬意 と 祈りを込めて 私達は唄う
オーエィーオヤー!
豊かなる緑の カチーナ
ア~アィ アャー !
清らかな水の カチーナ
私達をお護り下さい
私達に新な大地を与えて下さい
親愛 と 敬意 と 祈りを込めて 私達は唄う
オーエィーオヤー! ア ~ アィ アャー!
私達の中に もう誰一人 震える者などいない …
私達はカチーナに そして 真実に想いを合わせたのだから …