33/247
~ 浜辺へ ~
息つく暇も無く 浜辺へ走ると …
女達が 浜辺に倒れた男を囲んでいた
見た事も無い 衣を纏ってはいたが 衣はあちこち 摩り切れ 血が滲んでいた
私は女達に 集落に戻り湯を沸かすよう伝えた 女達は足早に駆けて行った …
私は 倒れた男の首元に手をあてた …
トッ… ク ン … トッ … ク ン …
少し弱いが 私の指先が 小波を感じた …
私は 男達と共に 傷ついた男を集落へと運んだ …
私のテイピーに寝かせ 女達に頼んだ湯で傷口を流した …
薬草を煎じ 傷口に置き 湯で拭いた 大きめの葉を置いた …
傷を負った男の 躰は熱を発していたが 様子を見ながら 神秘の森の水で 腕の付け根と 足の付け根を冷した …
躰が 害あるものを治す時には 熱を発する… 冷し過ぎは決して善くない … 躰の治そうとする力を弱めてしまうのだ …
男は 時折 苦しそうに声を上げた … その度 様子を確め 必要な事を必要なだけ行い目覚めるよう祈った…
男の 呼吸が落ち着いた頃 トウモロコシと野菜を煮立せた汁を 口元へと 少しずつ 少しずつ 流し入れた …




