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~闇の中を ~
私が 皆の元に戻ると 休息を終えた者がテ イピー ( 所謂 テント ) を 森の入り口付近や 海から流れ着き 程よく乾いた 流木等を使い 立てていた …
私は 皆に向かい言った
「皆 忙しいところ 悪いのだが … 」
ガクンッ と膝が落ち 私の 目の前が 急に暗闇に変わり 私の躰は前に倒れた …
鈍い痛みを 何処か遠くに 感じた …
暗闇 の 向こうに … 何かが チラつくのだが … 姿 が 確り見えない …
私は 目を凝らした …
「お前 … 何をしに来た ! 去れ !! 」
あぁ …
これは 先程 聞いたばかりの ホワイト・ウルフ の 言葉 に 似ているな …
美しい姿 だった …
躰 は 深く深く 闇に落ちる感覚に包まれた …
もしや …
私に … 死が訪れたのだろうか …
ホワイト・ウルフ や ホワイト・レディも死ぬ前に 神が見せた幻影だったのだろうか …
私の 開かぬ 瞼から涙が伝った …