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~ 光に包まれて~

不思議な声が告げると共に 私は再び 光に包まれ瞼を閉じた …


心の何処かに 希望を抱いていた 先程の未来は 私の心を沈ませたが … 更に先の未来では … きっと … 皆が 笑顔で笑い合っている筈だと …


ヴウウウーゥンー !! ヴウウウーゥンー!


耳障りな 大きな音に 私は瞼を開いた… 此処は … 何処なんだ … ?あれは 何だ ? 鳥 ?… 石の鳥か ? 巨大な鳥だ … 併し オカシイ… 鳥であるならば 羽ばたく筈 … 羽がバサバサとは 動かぬぞ ?


もう少し 石の鳥に 近づきたいと 私が願うと 再び風のように飛ばされた …


なっ!クゥ~!! まただ! また 白い肌で鼻高の者達だ !! 石の鳥を動かしているのか … 何をする気だ?何か 赤い丸を押したぞ ? 石の鳥の腹から 大地に向け何かが落とされたぞ …?


大地を視ると 黄色い肌の民達が壁に開けた穴や 真っ暗な家の中に 逃げ込むように入って行った…



ピ ッ ー カ ー!! ピ カ ピ カ ー!!


石の鳥から落とされた 何かから 眩しく強い光が走り抜けた… 私は眩しさに ほんの 少しだけ 瞼を閉じた…



瞼を開くと 私は 石の大地に降りていた … 眼の前では 赤黒く蠢く何かが… 一つ 二つでは無く石の道を埋め尽くす程に多く 大地を這っていた …


「水 … 水 をくれ … 」「熱 い… 水…」


!!!


赤黒く蠢く何かは … 皮を剥がされた 大勢の人間達だった …


私は 言葉を失い 暫し 呆然と立ち尽くした …


此は … 何んなんだ ? 何故なのだ … 何故…私の 心が熱を持ち 怒りの言葉が噴き出した


白人共 ー!!次は 何をしたのだ ー!!次は 何が欲しいのだ ー!! 何が 欲しくて … 民達を …民達を… 酷いぞ …白人共 …


私は 躰から力が抜け ヘナヘナと石の大地に崩れるように座り込んだ…


眼の前に拡がる情景に 只々 心が痛くて…悲しくて… ポロポロと涙を落とした …


空を モクモクと 埋め尽くす 灰色の雲は灰色の雨を降らせた …


「水 だ ぁ! 水 !」 「神 の 恵 み だ!」


皮を剥がれた 民達は 空に向け手を伸ばし… 息 絶えて逝った …



ううぅ… 来るべきでは 無かった!! 私は哭きながら叫んだ …



ズ ル ッ … ズ ル ッ … ズ ル ッ … 赤黒く皮を剥がれた者が 私に近づき 私の手を 焼け爛れた手で グッと握った …


「勝次 !生きなさい!強く 生きなさい! 何時か 平和になるのだから!日本男子は 神風の子! 泣かない!泣 か … な… … 」



彼女は 素晴らしい 母親だったに違いない… 彼女は 最後の時迄 子を想い … 子に伝えたかった言葉を 私に 残し … 息 絶えた …

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