第六話 心の対話
お待たせしました!第六話です
翌日。
マトラッセの話が気になりすぎてあまり寝れなかったリタは朝からアースドラゴンの元へ向かった。
ーーー…
森の奥に進むと彼(?)はいた。
リタの足音に気づいたのか、ゆっくりと瞼を開きこちらを見る。
最初の出会い方のせいか少し怖い。
えーと、確か心で会話だね。
(こんにちわ、アースドラゴン)
それに答えるかのようにアースドラゴンは頭を少し下げる。
おお…
(今日は君に会いに来たんだ。暁の姫にいわれてね)
語りかけたその時、頭の中に低い声が響いた。
(異世界の姫。用件とは我の召喚についてか?)
あれ。今声が…。
目の前にいるアースドラゴンを見てもただこちらをじっと見つめるだけ。
いや、まさかな。
(あなたは誰?)
(お前の目の前にいるアースドラゴンだ)
あ、やっぱり君なのか。
急に話すからビックリしたよ。
(変なことを聞いてごめんなさい。驚いたものだから。用件はあなたがいった召喚について。まあ、私も暁の姫の伝言を聞いただけだからあまりよく知らないけど)
(召喚については我が知っている。驚かせて申し訳ない)
(いえ、平気よ。それより召喚ってどうやってできるの?)
(本来我らドラゴンのようなランクの生物はお主のような歳では無理だ。だが暁の姫はお主の力ならと判断したのだろうな)
やはり私はチートのようだ。
(お主には先の件もある。召喚の方法を教えよう)
誰でもって訳じゃないのね。
そりゃそうか。
(といっても簡単だ。我が告げた言葉を復唱するんだ。
ーーー古より存在し孤高の龍よ、今ここに契約を結ぶ)
「えっと、ー古より存在し孤高の龍よ、今ここに契約を結ぶ」
するとリタの右手の甲に赤い魔法陣が現れる。
最初は光を放っていたそれは次第に収まり、魔法陣だけが残った。
「これは…」
(それが契約の証だ。魔法陣は一時的に今はあるが次第に消えるだろう。だが契約は切れないからいつでも助けを呼びたければ我を呼ぶがいい)
「ありがとう、アースドラゴン」
ていうか普通に会話しても大丈夫なのね。
アースドラゴンは静かに瞳をまた閉じた。
その後魔法陣は数日で消えた。
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