look me
『わたし』を見てよ。
後輩でも、年下でも、友達でも、作家でもない
『わたし』を見てよ。
苦しいんだ。
消えちゃいそうなんだ。
目の前で笑うあなたは
どのわたしを見ているの?
look me。
こんなわたしを見てよ。
寂しいんだ。
誰もわたしを必要としてくれていないみたいで。
結局私が居なくても
このセカイは廻ってるんだよね?
look me。
違うと言ってよ。
自分を見て貰うために
何度かバカなことをやってみた。
呆れられてもいいんだ。
嫌われてもいいんだ。
怖いのは
存在を無視されること。
look me。
もう誰も見てくれない。
何かを成し遂げた
素晴らしい偉人だって
いつかは忘れられていくものでしょう?
忘れられてもいいんだ。
嫌われてもいいんだ。
見てくれないことが
怖いんだ。
look me。
そんな理想を押し付けていた。
優しくしてくれる人に
少し期待していた。
突き詰めて考えれば
『look me』であっても
『like me』ではないのだから。
壊れてしまいそうな私を。
泣きそうな私を。
苦しい私を。
消えそうな私を。
落ちていく私を。
seve me。
救い上げてよ。
seve you。
でも誰が救ってくれる?
馬鹿なんだよ。
暗いんだよ。
役立たずなんだよ。
知っているよ。
理不尽な陰口を浴びて
私は生きていくんだ。
「Help me!」
でも誰が救ってくれる?
「Sorry,Ican't.」
知っていたよ。
ごめんね。
「バーイ。」
そうして私は
今日も
墜ちていく。
大きな世界に呑み込まれた。
たくさんの罵声を浴びた。
傷だらけな私を
誰か
救ってください。
「私が救うよ。」
そんな優しさを見せないで。
今やっと
私は
信じる術をなくしたんだ。
もうこれ以上
傷つきたくないんだ。
もうこれ以上
泣きたくないんだ。
「May I help you?」
君が笑顔で手を伸ばす。
また裏切られる?
また傷つけられる?
今度こそ、私は消えてしまう?
「May I help you?」
…でも、もう一度だけ信じてみたい。
「May I help you?」
伸ばされた手を
震える手で握った。
「…Yes.」
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