1・1話・出会い
7月18日あと1週間で夏休みだ。だが、もうすぐ夏休みだからといって全然浮かれていない……。
ただいま暗田真夜は、明田真昼に、追いかけられている。
「なあ 、頼むからさあ、スパイの技とかなんかおしえてくれよ――――――!!!」
「誰が、テメーに教えるか―――――――――ーー!!!!!」
彼は、父親はアメリカ人母親は日本人というハーフだ。けど、顔は日本人で頭は、金髪という不良みたい(といっても顔は
悪ぽっくないし、何ていうかバカ)な感じで、頭は悪いしおまけにオタクだし……。(けど何故か視力はいい)
1時間後――
ようやく明田から、逃げ出せた……
まったく、いつもあいつはしつこい………・・・
こんなふうに俺の毎日は同じことを繰り返しているよなもんだ。起きて学校にいって、授業が終わって、家に帰って、
寝る。こんな感じ。そのときだった。
「わぁ!」
突然、何か大きな物が俺の前にぶつかった。いててと言って前を見るとでっけーダンボールが、3つ転がっていた。
そして、道の真ん中にひとがだいのじになっていた。
「く――!いって――――!!!」
俺と同じ年ぐらいの女の子だった。黒くて背中半分くらいの長い髪をして、前髪を二つに分け、ひとつに結んでいる。その前に左右細い三つ網をしていて目も黒くて、大きく、ふたえでまつげが
少し長い。鼻がもう少し高かったら、結構かわいいと思った。
「やい、テメーちゃんと前を見ろよアブねーだろ!」
思わず俺はカチンときたもんだから、
「うるせー!お前こそこんな荷物持ってたら前が見えないし、お前のほうがアブねーだろ!!」
と言い返した。
よく見てみたらどうやらここに引越してきたみたいだ。そしてなんだかどこかで見たような景色だった。無理もなかった。
なぜなら、目の前には俺の家があったからだった。
俺の家の隣に引越してきたのだ。