第二十六話 桜ヶ丘遊覧パークと死のデート2
二話同時投稿二つ目です!
こんにちは、喜助です。
前回の話から数時間が経ちました。 その数時間でいろいろとヒドイ目にあいました。 具体的には……ああ!嫌だ!思い出したくない!
まぁ、いろいろありましたが……もう夕方なのでデートも大詰めです。
では、いきます……
「さて、最後のアトラクション……お化け屋敷だよ」
「全国的にも有名なお化け屋敷ですよぉ~」
よ、ようやく最後か。 それにしてもお化け屋敷か……
「……お、お化け……屋敷……?」
「あれ?もしかしてカナコちゃんは苦手なの?」
「……は、はい……これは少し……」
「じゃあ無理することないよ。 花梨、ミツキ、僕たちは他のアトラクションに……」
「ではお客様一人でどうぞ」
「…………え?」
アレ?伝わらなかったのかな?
「あ、あの……」
(ガッ)
(ガッ)
「悲鳴をあげずに帰ってこれたら商品もありますからねぇ~」
「さぁ、楽しんでくるといいよ……ククククク……」
「いや、だから……」
「……き、喜助さん……」
「カナコちゃん……」
ああ……カナコちゃん、この人達を止めてくれるんだね……君が天使に見えるよ……
「……が、頑張ってください……」
「僕の天使が!」
最後の希望が!
「「僕の……天使ぃ……?」」
「…………え?」
両サイドを見ると……
「ヒィ……!!」
キレた死神が二人もいた。
「……手加減は……いらないよね……」
「……ミツキちゃん……私、もう限界……」
「あ、あの……」
二人とも……ドス黒いオーラが……
「「……入れ」」
「……え?」
「「……屋敷に入れ!!」」
「は、入ります!行ってきます!」
あの場にいたら……殺される!半殺しとかじゃなくて、マジで殺される!!
「……行ったね」
「……行ったみたいだね」
(ガサガサ)
「モゥ……ワタシモゲンカイ……キスケクゥン……」
「思う存分戦り合えそうだな!この時を待ってたぜ!!」
「……やっぱりお前らおもしろいな」
「鷹野はんこそ、良い趣味やなぁ」
「……み、みなさん!どうしたんですか……!?」
「いやな、この人達がカナコはんらの後を追うていうもんやから、興味本位で来てみたんやけど……こりゃお兄さん、ヤバいなぁ……」
「……え? 何がヤバいの……?」
「……カナコはん、もしかしてアンタも鈍感?」
「……ど、鈍感じゃないよ……」
「「「「「……ククククク!!」」」」」
「この人達を見て気づかへんかったら十分鈍感や……」
「いいかい?サヤが屋敷内である程度疲れさせてくれるはずだから、ボク達は出口付近で待ち構えていれば良い。 あとは……みんな思うがままに動けばいいよ……」
「「「「了解」」」」
「全く……こいつらを見るのは飽きないな……」
「ダァ……ウゥ……」
「この状況で寝てられる赤ん坊すごいわぁ……大物になるでぇ……」
突然ですが、読者さんに質問です。
お化け屋敷の恐さって……これで合ってますか……?
「喜助ぇ!覚悟しろ!!」
「嫌です!!」
屋敷に入って直後……僕は釘バットを持ったサヤに襲われました。 今日一日サヤだけが襲って来なかったのは疑問に思いましたよ?でも『サヤはまともになったのかな』と期待もしてたんですよ!
「待ぁぁぁちやがれぇぇぇ!」
「助けてー!」
あまりのサヤの恐さにオバケ役のスタッフ誰一人出てきてないし!職務放棄かよ!
「う……うらめしやぁ~……」
よかった!一人出てきてくれた!
ホントに心強いよ!……オバケが心強かったらいけないけど……非常事態だ!構うもんか!
「た、助け……」
「邪魔だぁ!!」
(バキッ)
「オバケェ!?」
オバケ役のスタッフはサヤの裏拳で吹っ飛んで逝きました(『逝く』の字はたぶん合ってる)。
てかこのお化け屋敷、日本一の広さを誇っていて、出てくるお化けの種類は百を超えるらしいけど……
「待ぁぁぁちやがれぇぇぇ!!」
あのスタッフ以外にオバケなんて見ていない。 スタッフ働いてよ!!
「待ぁぁぁちやがれぇぇぇ!!」
「助けてぇぇぇ!!」
と、とりあえず外に出よう! 外に出れば……
外に……は……花梨とミツキが……
「待てこらぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
僕は……死ぬしかないのかな……
(ガシッ)
「つ~かま~えたぁ……」
無情にも僕の肩に置かれた手……すごい力だ……全く……動けない……
「ひ……ひぃぃぃぃぃ!!!!」
あまりに18禁な光景のため、しばらくお待ちください……
「……ん……?」
あれ……? 僕は何をしてたんだっけ ……? なにかとてつもなく怖い目にあった気が……ダメだ、思い出せない。
とりあえず目を覚まそうか……
(パチッ)
「あ、起きたみたいだね」
「ミツキ……ここは……?」
「キー兄忘れたの?遊園地だよ」
「花梨……僕は何で遊園地に……?」
((((((ピキッ))))))
……何の音だろう……?
「ほぉ……そんなこと聞くんだなぁ……喜助は……」
「鷲崎……先輩……?」
「私、もう自分を抑え切れない……」
「守屋先輩……?」
「キィ……スゥ……ケェ……クゥ……ン……」
「アヤ……コ……?」
「まだまだお仕置きが足らなかったみたいだな……」
「サ……ヤ……!!」
思い出した!思い出してしまった!!
「才原……」
声のする方向を見ると、鷹野とカナコちゃんと赤ん坊の姿が……
カナコちゃんは赤ん坊が僕を見ないようにしている……
「た……助け……」
「才原……お前の犬死には無駄にはしない……!!」
「犬死には無駄じゃ……」
「「「「「「覚悟!!」」」」」」
「まだ死にたくな……」
今回二度目ですが、18禁のため控えさせていただきます。
今回はこれで終わりです。お疲れ様でした。