特別編 花梨の日常
やっほ~、花梨だよ~♪
やってきたよ、ついに!!
今日は…
私が“主役”です!!
ということで、ホントは秘密だけど私の日常を教えちゃいまぁ~す♪
朝5時。
私の朝は早い。
(ガチャ)
「(スー、スー)」
「(寝てる寝てる♪)」
(モゾモゾ)
(ギュッ)
「うーん…」
「ふふふ♪」
私の朝一番にすること、それはキー兄の添い寝!キー兄って暖かいんだよ~♪
「うーん…」
キー兄は「やめて」って言ってるけど、絶対やめないもん!!私が時間になったら起こしてあげないと、キー兄は朝弱いから遅刻しちゃうんだよ?
毎朝起こしてあげてる分、コレくらいはさせてもらわないと♪
「うーん…うーん…うーん…」
「ふふふ♪」
キー兄かわいい♪
「サヤぁ…」
(メリッ)
「グボォ…!」
ダメだよ、キー兄?他の女の子の名前なんか呼んだら…
「グ…フゥ…アヤコぉ…」
(メリメリッ)
「ガッ…ミツキィ…」
(メリメリメリッ)
「ア…ア……も、守屋先輩…」
キー兄、違う学年の人とも仲良くなったんだ。よかったよかった♪
「先輩…胸が当たって…」
(メリメリメリメリメリッ)
「ブガッ…ハァ…!」
良くなかったね…?
キー兄?“仏の顔も三度まで”って知ってる?
……………次はないよ?
「うーん…うーん…花梨…」
やっぱキー兄、かわいい♪
もっと私の名前呼んで?もっと!もっと!!
朝7時。
あれからキー兄は名前を呼んでくれなかった。
うぅ……今日学校から帰って来たら“四の字固め”してやるぅ…!
あ、そろそろ起こさないと!
「キー兄、朝だよ~。」
「ん、ん~…朝ぁ?………………………か、花梨!?」
「キー兄、おはよ♪」
「お前また…!?」
「昨日は…激しかったね…///」
「何の話!?」
このやり取りも毎朝やってるお約束♪♪
「と、とりあえず部屋出て!着替えるから!」
「え~、大丈夫だよ~………昨日あんなに見たし///」
「だから何の話!?と、とにかく着替えるから!!」
「むぅ、わかったよぉ~」
まぁこれ以上は遅刻しちゃうし、この辺で終わろうかな。
「あ、キー兄。私はいつでも………いいからね………///」
「は、早く出て!!///」
「ふふふ♪」
真っ赤になったキー兄、かわいい♪
とりあえず私も部屋に戻って着替えようかな~
朝7時半。
「行ってきまぁ~す♪」
「行ってきます。」
(バタン)
「じゃあ気をつけてね、花梨。」
「うん。じゃあね!」
私の中学校とキー兄の高校は別方向だから、もうココでお別れ…もっと一緒にいたいのに~!!
絶対にキー兄と同じ高校に通う!!
そう決心して私は学校へと向かっていった。
午後0時30分
今は昼休憩…
仲の良い友達とお弁当食べてるところだよ。
「ふふふ♪今頃キー兄もお弁当食べてるかなぁ♪♪」
「なんや?花梨はホントにお兄さんのことが好きなんやなぁ。」
この関西弁を話すのは“西村茜”ちゃん。元気いっぱいの女の子だよ♪
「世界で一番好きだよ!大人になったら結婚して…へへ、へへへ…///」
「…おい。ヨダレ、ヨダレ垂れてるて。」
「へへへ、へへへへへ…///」
「アカン、別世界に行ってしもーた…」
「………大丈夫、かな………?」
「しばらく帰ってけぇへんかもなぁ…。」
この独特の間を空けた喋り方をするのは、“泉叶子”ちゃん。ちっちゃくてカワイイんだよ~♪
「とりあえずウチらは飯食ってしまおうで!今日ははよ食ってグラウンド行かなアカンねん!!」
「………また、男子と、勝負………?」
「おう!今日はサッカーや!!絶対に負けへんで!!」
(ガツガツ)
「………もっと、よく、噛んで、食べない、と………」
「噛んでない分はウチの胃が頑張って溶かしてくれる!問題無しや!!」
「………でも………」
「ふぅ~、ごちそーさん!なら、行ってくるで!!」
(ダッ)
「………人の、話を………行っちゃった、みたい………」
「グヘヘ、キー兄…///」
「………花梨ちゃん、笑い方が、変態さんみたいに………」
「キー兄、キー兄ぃ~♪♪」
「………私の、話を、聞いて………」
「ん?」
「どうした、喜助?」
「いや、今自分と同じ匂いを感じた気が…」
「はぁ?ワケのわかんないこと言ってないでジュース持て、ジュース!」
「やっぱコレ、僕の奢り…?」
「当たり前だ。」
「心優しいサヤさんは少しお金を出しては…」
「無理。」
「トホホ…」
「………!!」
「あれ?今キー兄がいた気が…ってカナちゃん?どうしたの?」
「………今、自分と、同じ匂い、感じた………」
「?…ってあと休憩10分位しかない!もお~、教えてよカナちゃん!!」
「………いや、私、何度も………」
「急がなくっちゃ!」
(ガツガツ)
「………いや、だから、人の、話を………」
午後3時30分…
「茜ちゃ~ん、カナちゃ~ん、一緒に帰ろ?」
「約束通り!今日から一週間掃除当番交代や!!」
「ああ…めんどくせぇなぁ……」
「アンタが言ってきた賭けやろ!?もっとシャッキリとして受けいれんかい!!」
「わかったから…わかったから少し静かにしてくれ。周りから注目浴びるだろ?」
「うっさいわ!アンタがシャッキリとせんからや!!」
「………茜が、また、東條くんと、喧嘩中………」
「痴話喧嘩ってやつ?よくやるねぇ~♪」
「「誰が痴話喧嘩だ(や)!!」」
「………息、ピッタリ………」
「ああ!もう帰るわ!!」
「……………やっとか。」
「やっと言うな!!」
「聞こえてやがった…めんどくせぇ。」
「さいなら、アホンダラ!!」
「はいはいじゃあな、スピーカー女。」
「誰がスピーカー女や!?」
「らちがあかないから、もう連れて帰ろ?」
「………それ、賛成………」
(ガッ)
(ガッ)
「ちょ!なんや!?」
「じゃあねぇ~、東條くん~♪」
「………また、明日………」
「おう。じゃな、才原と泉。」
(ズルズル)
「まだ話は終わってへん!終わってへんのやぁーーーーー!!」
「帰りにマッ●寄ってかない?」
「ええで。」
「………私も、いいよ………」
「よし、じゃあマ●クにレッツゴー!!」
「あ、そういえば関西ではマ●ドナ●ドのこと、●ックやのうて●クドって略すんやで。」
「へぇ~、そうなんだ!」
「………マ●ド、なんか、言いにくい………」
「まぁ関西人からしたらマ●クの方が言いづらいんやけどな。」
「あ、着いたよ。マク●♪」
「早速関西風使いはじめおったな。」
「………マ●ド、久しぶり………」
「アンタもかい!」
「何食べよっかなぁ~♪」
午後6時
あれからかなり長いこと話しちゃって、つい遅くなっちゃった。もう暗くなり始めてる…
「お、お嬢ちゃん……おじ、おじちゃんと一緒に…気持ち、いいこ……とぉぉ!?」
(バキィ)
「私、変態親父には興味ないの。そこで寝てなさい。」
ふふふ♪キー兄直伝のハイキック。
本来私は打撃系は苦手なんだけど、コレだけは頑張ったんだ!どう?すごいでしょ?
ちなみに月に一、二回はこんな感じで襲われるんだよね。
「じゃ、早く帰らないと。今日の晩御飯は何かなぁ~♪」
(ガチャ)
「ただいまぁ~」
「あ、お帰り。」
「あ、キー兄。今日の晩御飯なんだって?」
「今日はコロッケらしいよ。」
「わーい♪大好物だ♪」
「ハハハ」
「む?何笑ってるの?」
「いやいや、花梨ってホント小さなことで喜ぶよね。」
「むぅ~…別にいいでしょ!?人生笑ってた方が幸せなんだよ!!」
「ハハ…わかってるよ。花梨が僕に教えてくれたことだしね。」
「そうそう。分かればよろしい♪」
「だから花梨には感謝してるんだ。ありがとう。」
「え…あ…う、うん………///」
「じゃ、僕は母さんの手伝いに行くよ。花梨も制服着替えて楽な服装にしたら?」
「う、うん……///」
今日は私、花梨の日常の話。
「よしっ!着替え完了♪♪」
ごくありふれた日常の話。
「お母さーん、キー兄ー、私も手伝うよ!!」
何にも代えがたい、私の大切な……宝物です♪♪♪