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変人たちと僕  作者: 魂魂
17/30

第十六話 多重人格と皆様への感謝(by作者)

こんにちは、みなさん


喜助です


多重人格者って、みなさん知っていますか?


トラブル臭がプンプンしますね。


……もうわかりましたよね?


………変人追加だコノヤロー(泣)










「あの…」


「はい?」


学校の昼休み。僕がトイレから教室に戻ろうとしていると、女の人に話し掛けられた。


「才原喜助さん…ですよね?」


「そうですけど…」


「私、二年の“守屋唯”っていいます。あの…その…」


「???」


「えっと…お、お話ししたいことがあります!放課後に屋上まで来て下さい!!」


(ダッ)


「え!?ちょっと…行っちゃった…」


話なら今すればいいのに…何なんだろう?


そんなことを思いながら教室に入ると…


「喜助、放課後カラオケ行くぞ!」


「喜助くん、放課後に買い物に付き合って?」


「喜助、君は前の数学の小テストで点数が悪かっただろう?放課後に僕が教えてあげるよ。」


「……どうしたの、いきなり?」


上から順にサヤ、アヤコ、ミツキ。

さっきまでそんな話はしてなかったのに…


「「「いいから!!」」」


三人の表情はなんか鬼気迫っているけど、若干焦っているような…


うーん…何かいつもと違う…


「悪いけど、たった今先約が入っちゃったから、また今度にしてよ。」


「で、でも…!」


「明日にでも付き合うから。ね?」


「「「………」」」


なんとか納得してくれたみたいだ。

三人には悪いけど、あの守屋先輩…だっけ?先に約束しちゃったからまた今度にしてもらおう。


それからは特に何もなく昼休みが終わり、午後の授業も普通に終えて放課後になり、僕は屋上へと向かっていった。


「「「………」」」


……三つの視線に気付くことなく。










(ガチャ)


「あ…き、来てくれたんだ。よかった…」


「あ、すみません。お待たせしましたか?」


僕が屋上に行くと、既に守屋先輩は待っていた。


「べ、別にそんなことないよ!!あの……その…き、来てくれてありがとう…」


「そんな『ありがとう』だなんて…当然のことですよ。それで、用件というのは…」


「う、うん…その…一つ聞きたいんだけど…才原君って、こ、恋人とか、っている…かな?」


恋人?なんでそんなこと聞くんだろう…?


「いえ、別にいませんが…」


「そ、そうなんだ!よかった…」


何がよかったんだろう?


「じゃ、じゃあ本題に入るね…その…た、頼みがあるんだけど…」


「頼み、ですか?」


「うん…あの…」


「?」


「えっと…わ、私の…私の…」


なんか言葉に詰まってるみたいだけど…そんなに言いにくいことなのかなぁ?


「無理しないで大丈夫ですよ。僕も時間はありますから、ゆっくりでいいですよ。」



「は、はい……すみません。えっと…その…私の…私の…!」


「?」


「私の友達になってくれませんか!?」


「……別に構いませんけど。」


「よ、よかった…」


えっーと、まさか用件って…それだけ?


「わ、私ちょっと変わってまして…それで友達が出来なくて…」


「別に変わったところなんか見当たりませんけど…」


確かに少し話し下手っぽいけど、ほんわかした雰囲気で普通に可愛い女の子だと思うんだけど…


「えっと、今は普通なの。で、でも…私、実は多重人格者なの。」


「多重人格者?」


「今はこうだけど、ちょっとしたことで人格が変わるっていうか…そんなこんなで…友達が…出来なく…て…」


「そう…だったんですか。」


彼女は目に涙を浮かべ、泣きはじめた。


「大丈夫ですよ。こう見えても僕、いろんな変人と関わっていますから。そういうの、全然平気です。」


「ほ、ホントに!?私が多重人格者でも、ホントに気にしない!?」


「気にしませんよ。大丈夫です。」


僕がそう言うと、ホッとしたのかその場に座り込んだ。


「よかった…ホントに…よか「オラァ!守屋ぁ!!」……!!!」


「……えっと、何コレ?」


声のする方を見ると、そこには30人くらいの、髪が金や赤に染まってワックスで固めてバッチリ決めた男たちがいた。


「…えっーと、どちら様でしょうか?ウチの学校の生徒…じゃないですよね?」


「死にたくかったらそこをどきな、兄ちゃん。俺達はそこの女に用があるんだ。」


「………」


「人違いじゃないです?僕にはアナタ達と彼女の関係性が見当たらないんですが…」


「何言ってやがる!そこの女に俺は病院送りにされたんだ!!」


「それこそ、有り得ませんよ。だって彼女はそんなことをするような人じゃ「…せっかく…」……?」


言葉が遮られたので彼女の方を向くと、顔を下に向けゆっくり立ち上がる彼女の姿。

髪で表情は見えないけど今までの経験からいって…アレは…ヤバい!


「あの…守屋…先輩…?」


「…せっかく人がいい気分になってたのに…台なしじゃねぇか!クソヤロー!!」


さっきまでとは打って変わって、物凄い形相で、物凄いスピードで僕の横を通り抜けて男たちに向かっていく守屋先輩。


「「「「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああ!!」」」」


屋上から学校中に響く男たちの悲鳴。


「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!」


漫画で見たことあるようなことを言いながら次々と倒していく守屋先輩。

さっきまでの涙ぐんでいた面影は全くない。


なるほど…多重人格、ね…


「…って止めないと!」


気が付けば先輩以外全員ノビてるし、先輩は追い撃ちかけてるし…明らかにやり過ぎだ。


「ちょ、先輩落ち着いて!!」


(ガシッ)


「……!?」


「もう全員ノビてますから!……先輩?」


僕が先輩を後ろから羽交い締めすると、一瞬ビクッとなった後動かなくなった。

暴れると思ったんだけど…


「……」


「先輩?大丈夫ですか?」


僕がそういいながら先輩を離すと…


(ギュッ)


「や!」


「……へ?」


先輩が僕に…抱き着いてきた…!!


「ちょちょちょ、ちょっと!何やってるんですか!?離れてください!!」


「やだやだやだ!離れないもん!!」


突然抱き着かれて動揺する僕と、子供のように駄々をコネる先輩。


えっと…コレも別の人格?


それよりも、先輩の胸部が僕の腹に当たって…


「ちょ、先輩!その…む、胸が当たってますって!!」


「当ててるんだもん!!」


言ってることは子供なのにやってることは大人だ……じゃなくて!?


「なんで当ててるんですか!?」


「ふふふ♪暖か~い♪♪」


「人の話を聞いて下さい!!」


さっきから離そうとしても、びくともしない。どんだけ力強いんだよ!


「えいっ!」


「なぁ!?」


(ドサッ)


「ふふふ♪押し倒しちゃった♪♪」


すごい力で押し倒されて身動きが取れない。


「ちょ、先輩!?」


「ふふふ♪」


「話を聞いて!!」


僕はどうにかして脱出しようと奮起していると…


「(スー、スー)」


「……あれ?」


力は入ったままなのに寝はじめた先輩。


「えっと……先輩?」


「(スー、スー)」


「あの…そこどいてもらえませんか?………先輩~?」


「(スー、スー)」


『返事がない。ただ眠ってる人のようだ。』


そんな言葉が頭の中で響く。


「いや、ただの眠ってる人のようだって…僕どうすればいいの?作者さん?」


とりあえず、どうすればいいのかわからないので作者さんに聞いてみた。


すると再び頭の中で響く声。


『さぁ?知らね。それよりオレ受験勉強あるし、今日はもう終わるわ。』


「……え?ちょっと!僕また放置されるの!?」


『頑張って♪』


「いや、『頑張って♪』じゃなくて!!」


『あと、このままお前が幸せなのは気に食わないから、サヤ達呼んだわ。作者の特権使って。』


「……………………………へ?」


『それも含めて、頑張って♪』


「……いやいやいやいやいや!ちょっと!僕を殺す気!?」


『……モテ男は全員死ねばいいんだ。』


「いや!僕別にモテてなんかないし!!ホラ!“何か”が階段上がって来る音がする!ヤバいって!!」


『読者の皆様、こんな駄作を見ていただき、本当にありがとうございます。』


「ちょっと!久しぶりに黒いオーラ出てるんだけど!!ドアから滲み出て空間が若干ねじ曲がってるんだけど!!!」


『僕自身、今作が初めて書く小説で、見苦しいところもあるかもしれませんが、今後とも読んでいただくと幸いです。』


「もうすぐ来……………やぁ、三人とも。こんな所に来てどうしたの?」


『あと感想はもちろん、“こんな話を作って欲しい!”や“こんなキャラ登場させて!”などのリクエストがあれば、感想の方に書き込んで下さい。なるべく作らせていただきます。』


「覚悟?何のこと?コレはこの人が勝手に……え?何それ?」


『相変わらず更新は不定期ですが、』


「じょ、冗談やめてよ。……それはヤバいって!ヤバいって!!!」


『今後とも、よろしくお願いします。では失礼します。』


「ちょ、あ……あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」

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