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変人たちと僕  作者: 魂魂
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第十三話 捕われの居候と死の気配

みなさん、こんにちわ。


喜助です。


今回からちょっと暴れます。


僕は静かに暮らしていたいんですが…なかなか出来そうにないですね。










「ミツキちゃん、遅いね…」


「そうだな…」


僕は今、花梨と一緒にリビングでテレビを見てミツキの帰りを待っているところだ。

ちなみに晩ごはんはまだだ。うちの母さん曰く、『みんな揃ってないとご飯はダメ』らしい。


まぁそれには賛成なんだけど……時刻は八時ちょっと前。腹の虫が『何か食わせろ』とうるさく鳴っているし、一人で女の子が出歩く時間帯ではない。


「転校手続きって、そんなに時間かかるの?」


「いや…五時過ぎには終わるって言ってたんだけど…」


「長引いたとしてもここまで遅くはならないよね?どうしたんだろ…」


律儀なミツキのことだから、連絡の一つくらい寄越すはずなんだけど…


(ピロピロピロ♪)


「ん?電話だ」


そうしていると、僕のケータイが鳴り始めたので、見てみるとミツキのケータイからだった。


「ミツキちゃん?」


「みたいだね……もしもしミツキ?ずいぶん長引いてるみたいだけど、お前今どこに…」


『悪いがミツキちゃんじゃないよ、“首斬り”くん♪』


「………花梨、ちょっと飲み物とってきてくれない?麦茶でいいからさ。」


「うん。わかった。」


そういって花梨にキッチンの方へ行かせた。口実は何でもいい。とにかく…話を聞かなければ。


『おやおや。ずいぶん人に気を使うようになったねぇ…昔とは大違いだ。』


「……なんでお前がミツキのケータイを持っている?」


『ミツキちゃんにちょっと協力してもらってね。今は地面でオネンネしてるよ。』


「お前…ミツキに何をした!?」


『な~んにも。ただ薬で眠ってもらっただけさ。俺の目的はミツキちゃんじゃないしね。』


「じゃあ目的はなんだ?」


『君さ。ちょっと君と話がしたくてね。……今から出て来れないかなぁ?』


「……出ないと言ったら?」


『その時はミツキちゃんがちょ~っとイヤな思いをするかもねぇ…ほら、彼女かわいいし♪』


「……わかった。場所はどこだ?」


『さすが、話が早くて助かるねぇ♪今から言う場所に30分以内に来てよ。場所は………』



(ピッ)


場所を聞き出し、僕は電話を切った。


「キー兄~、お茶入ったよ。」


「ん。ありがと。」


「ねぇ。ミツキちゃんなんだって?」


「……道に迷ったみたいだ。今から迎えに行ってくるよ。ついでに何か買ってくるものある?」


「じゃ、コンビニでアイス買ってきて。」


「オッケー。じゃ、行ってくる。」


(ガチャ)


(バタン)


「………キー兄の嘘つき。“目”が…あの頃と同じだったもん………」










「……ぅん…?」


「おや?目が覚めたかい、お嬢ちゃん?」


「………!?こ、ココは!?」


「廃工場……かな?実は俺もよく知らないんだよねぇ♪」


ミツキが目を覚ますと、薄暗い場所に、ロープで両手の自由を奪われているのに気が付いた。


「ま、どうしても知りたかったら喜助くんに聞けば良いんじゃないかな?今から来るし♪」


「喜助が!?」


「彼、ずいぶん変わったねぇ~。ちょっと前には考えられないくらいだよ。」


「変わった……?」


「おや?知らないのかい?君が一番付き合いが長いから知っていると思っていたんだけど…まぁ知らないなら教えてあげるよ。“首斬り”、つまり彼はね……」


「昔話は程々にしろ。」


「……おや?ずいぶん早いねぇ?」


「き、喜助!?」


ミツキが廃工場の入り口を見ると、そこに喜助の姿があった。


「ミツキ、怪我はない?」


「あ、ああ。大丈夫だよ。」


「そうか。よかった…。」


喜助がミツキの無事に安心していると……


(シュッ)


「…俺も話に交ぜてくれよ」


(バキィ)


「グッ……!!」


「喜助ぇ!!」


フード男のボディブローを喜助は間一髪で防いだが、その威力に数メートル吹き飛ばされた。


「久しぶりの再会だ、喜びあおうぜ。なぁ…“首斬り”才原喜助ぇ!!」


「喜ぶ?何寝ぼけたこと言ってるんだよ…“腹砕き”滝沢廉太…」


喜助は崩された体勢を元に戻し、滝沢と向かい合う。


「やっぱ変わったねぇ…昔ならここに来た瞬間俺の首斬りにきたのに」


「お前の方は相変わらずセコいことするな。人質なんか捕って…何が目的だ?」


「おや?さっき言わなかったけ?君だよ、君。君の命。」


滝沢は僕を見てニヤリと笑い、そう応えた。


「…何で今更?」


「スリルを味わいたくてねぇ。君ほどのヤツとの闘いは殺るか殺られるか…。スリル満点だろ♪だから……」


(シュッ)


「ケンカ、しよーぜ♪」


(バキィッ)


先程と同じように滝沢は瞬時に喜助の前に移動し、ボディブローを喜助に撃ち込んだ。


「ケンカ?そんなのしないよ。僕はただ…」


「………!?」


喜助は滝沢のボディブローを右手で防ぎ、その拳を掴む。


「ミツキの迎えと妹のアイスを買いに来た、ただそれだけだ。妹も心配してるんだ。だから……」


(シュッ)


「お前と遊んでる暇は…ない!!」


(バキィッ)


滝沢にハイキックを食らわせる。しかし…


「……ホントに変わったね、君は。」


「…!?」


喜助のハイキックを食らいながら、滝沢は平然と立っている。


「マトモに入れたはず…!?」


「キレも威力も、殺気も……前に比べてまるでない。今の君からは……恐怖を感じない。ならもういいや。」


(スッ)


滝沢は先程までより深く構えて……


「もう……死ねよ」


たった一撃、喜助に当てた。


(バキバキバキィッ)


「ぐがっ……はっ………!!」


たった一撃。


「き、喜助…?」


その一撃は……


「バイバイ、“首斬り”くん♪」


腹部と共に、人の命を砕く一撃だった…


「喜助ぇぇぇぇぇぇ!!!」


なんか長編(でもないかな?)っぽくなりそうなんですが…いつまた書けなくなるかわからない状況です(爆)


…頑張ってかきます!!(汗)

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